メール送受信する際の注意事項
はじめに
メールの送信方法が適切でないために、着信遅延や不達などが発生するケースが見られます。
ここでは、メールを効率よく円滑に送信いただくために、送信方法について幾つかの注意点をご説明いたします。
iモード・spモードのメールサービスは、複数の要因により、着信遅延や不達などが発生する場合があります。
緊急を要する情報(速報、警報など)を送信される場合には、携帯電話宛のメールに限らず、複数の情報伝達手段をご検討いただくことをお勧めします。
お願い
1.送信先のメールアドレスを定期的にメンテナンスください
インターネットを経由してiモード・spモード宛に送られる大量の宛先不明メールが原因で、一部設備が輻輳し、Eメールが届かない、もしくは遅延するといった恐れがあります。また、こうした大量の宛先不明メールが送信される理由に、迷惑メール送信者によるメールアドレスの収集・名簿化があり、結果、迷惑メールの増加につながることが考えられます。従いまして、弊社ではこのような大量の宛先不明メールの送信元ネットワークを一時的に受信ブロックすることがあります。
対処策
アドレスクリーニングされていないメーリングリストの送信も上記の「大量の宛先不明メール」に該当する場合がございます。また、長い間メンテナンスされていないアドレスリストに含まれるアドレスには、利用者が当該アドレスの使用をやめた後、別ユーザーによる再取得などで、アドレス所有者が変わっていることがあります。このような場合、意図しない情報の漏洩にもつながります。従いまして、メーリングリスト管理者さまには、定期的なアドレスリストのメンテナンスを推奨いたします。
2.適正なSMTPセッション数で送信ください
同時に大量のSMTPセッションが要求されると、iモードセンター・spモードセンターの処理能力を超え、システムが不安定になる危険があります。そのため大量の同時セッション要求に対しては一時的に接続を制限する場合があります。
対処策
同時に大量のメールを送信される際には、できるだけ少ないセッション数での送信をお願いいたします。
3.1通のメールで可能な同報数の上限にご注意ください
同時送信が可能な宛先数は1SMTPセッションあたり100宛先までとなります。101以上の宛先数で送信した場合はそのセッションのメールに関しては受信せずにエラーコード554:Transaction failedを応答し、そのセッションを切断させていただいております。エラーになる前の宛先に関しても送信されませんので、ご注意ください。
対処策
メールの同報送信をご利用の際には、同報可能数の上限(100宛先/1メール)を超えないようにお願いいたします。
4.局所的に大量のメールを送信される際のお願い
携帯電話のメールサービスは、モビリティ性とリアルタイム性を実現するため、PCでのメールサービスとは異なり、メールを受信後すぐに、お客さまの携帯電話に配送(Push)する仕組みを取入れています。また、お客さまがどこにいてもメール配信ができるよう、無線を用いて送信しております。しかしながら、無線リソースは有限であることから、局所的に大量のメールが集中したり、そのエリアでの通信量が急激に増加した場合には、無線リソースを超過し、携帯電話へのメール配送が失敗する場合があります。
対処策
メールを大量に送信する際は、少ない通数ずつ、回数や配送先地域を分けて送信するなど、輻輳を避ける送信方法による送信をお願いいたします。
5.毎正時にメールを配信される際のお願い
昨今、毎正時(~時00分)前後にiモード・spモード宛に非常に多くのメール送信要求が確認されております。毎正時にメール送信要求が集中しますと、設備が混み合い、遅延が発生するおそれがあります。特に、メールマガジンの配信等で大量にメールを送信される送信者さまにおかれましては、可能な限り毎正時を避けて送信されることをお勧めいたします。
対処策
毎正時をなるべく避けてメールを配信されますようお願いいたします。
6.適切なメールヘッダ設定のお願い
MTAの設定が正しく行われていない場合や、送信専用ツールを使っている場合、不正データになることがあり、メールが届かない場合があります。
対処策
メールヘッダ情報のMessage-IDとDateを正しく設定した上での送信をお願いいたします。
7.1行あたりの文字数制限にご注意ください
「本文を改行せず記載されたメール」を送信いただいた場合、1行あたりのデータサイズが1000byteを超えると「500 Line Too Long」というエラーが返されメールが届かない場合があります。
対処策
メール送信時は1行あたりのデータサイズが1000byte以内に収まるよう適切に改行をお願いいたします。
8.HTMLメールなどメール本文内に複数のURLが含まれるメールを配信する際のお願い
配信先のお客さまの迷惑メール対策設定状況によっては、メール本文内に400件以上のURLが含まれていると、メールが届かない場合があります。
対処策
メール本文内のURL数が400件以上のメールを配信される場合には、配信先のお客さまにあらかじめ当該メールを受信リストに設定いただくことで受信可能となります。
9.メール本文内に短縮URLが含まれるメールを配信する際のお願い
短縮URLが含まれていると、メールが届かない場合があります。
対処策
短縮URLを用いず、短縮前のURLをすべて記載してメールの送信をお願いいたします。
10.携帯電話が電源OFF、または圏外時などで受信ができなかった場合
メールが配信されたときに、携帯電話機の電源が切れている場合、圏外時の場合、または携帯電話機の受信メールボックスが満杯だった場合には、メールは配信されずにメールボックスに保管され、再送されます。
11.送信ドメインに対してのDNS設定のお願い
AレコードとMXレコードのいずれも設定されていないと、メールが届かない場合があります。
対処策
メール送信に利用するヘッダFROMアドレスのドメインに対してのDNS設定として、AレコードとMXレコードの設定をお願いいたします。
12.送信ドメイン認証DMARCをご利用時のお願い
受信者がメールを転送される場合、DMARC認証が失敗し、メールが届かない場合があります。
対処策
送信ドメイン認証としてDMARCを設定される場合は、SPF認証と併せてDKIM認証も設定いただくことをお勧めいたします。