3GPP LTE/SAE標準仕様完成における活動と貢献〜4.3GPP TSG RANにおける活動と貢献
3GPP で3G システムの長期的な発展を検討する必要性が高まり、2004年11月に「3G RAN LTE」と称するワークショップが開催された。ドコモはこのワークショップにSuper3Gコンセプトを提案した。その後26社の賛同を得て、3GPP内でのLTE 検討開始を提案し、合意された。
4.1 LTEの要求条件
LTEの要求条件については、2005年3月のRAN会合から議論が開始され、ドコモはLTEのラポータカンパニーとして議論項目を具体化し、各社の意見を取りまとめるなど議論を牽引し、その結果、2005年6月に要求条件に関するTR25.913[19]が承認された。主なLTEの要求条件を次に示す。
1.4〜20MHzの可変帯域をサポート
パケット交換(PS : Packet Switched)ドメインのみに特化(VoIPはサポート)
低遅延
・待受けから通信状態:100ms以下
・間欠受信から通信状態:50ms以下
・無線アクセスネットワーク(RAN:Radio Access Network)内のデータ転送にかかる片道の遅延:5ms以下
最大データレート
・下りリンク:100Mbit/s
・上りリンク:50Mbit/s
周波数利用効率(Rel.6HSDPA、HSUPA に比較した相対値)
・下り:3〜4倍、上り:2〜3倍
3GPP RAT(Radio Access technology)との共存
Complexityの最小化
本記事は、テクニカル・ジャーナルVol.17 No.2に、掲載されています。