docomo’s ACTION

地方自治体・研究機関と協働して取組む、
先進の防災シミュレーション。
ドコモがめざす災害に強いまちづくりとは?

地震や異常気象などの自然災害は、どこでも誰にでも起こりうるもの。近年、世界的な気候変動の影響で、ますます頻度と威力が増しており
大きな課題となっています。そこでドコモは、神戸市と理化学研究所(以下、理研)と手を取り合い、災害に強いまちづくりに挑戦しています。

プロジェクトを進める安部さんに、さらなる問いを投げかけてみました。

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まず、取組みの概要について教えてください!

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神戸市・理研・ドコモによる産学連携の「都市計画や防災計画に資するデジタルツインシミュレーション」という取組みです。
ドコモが持つ人口統計データ・交通手段推定データと、神戸市の地理・交通データをもとに、理研のスーパーコンピュータ「富岳」でシミュレーションし、災害に強いまちづくりの実現をめざしています。

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デジタルツインシミュレーション...!なんだかカッコいい名前です。どんなことができるんですか?

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「デジタルツイン」とは、仮想空間上に現実空間を再現する技術です。
ドコモが持つ人口統計データなどに、歩道幅や信号の切替時間などの条件が加わると、移動経路のパターンは非常に多くなります。そこで理研の「富岳」を用いることで最適な経路や、混雑箇所の推定、混雑緩和をもたらす移動を細かくより効率的に予測できるようになりました。

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まさに、先進的な取組みですね。
もう少し詳しくお話を聞かせてください!

Profile
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NTTドコモ
クロステック開発部
安部孝太郎

地方自治体や民間企業など外部パートナーとの研究開発や新事業の創出に従事。人々が前より便利になった、使いやすくなったと思うようなことを支える技術や仕組みを、社会に浸透させる取組みを行う。

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そもそもどういう経緯で、このプロジェクトがはじまったのですか?

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ドコモは、2016年から神戸市と地域課題の解決へ向けた取組みを推進すべく、事業連携協定を結んでいます。
通常、先進技術を伴う取組みは、地元の人々の思いが置いてきぼりになりがちで、地元に根付かず終わってしまうことがよくあります。そこで私たちは、市役所職員の方々や自治会、学生の声に耳を傾け地域の課題に寄り添うことで、実際にプロジェクトとして形にすることができました。

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なるほど。住民へのヒアリングの過程で「交通×防災」が導き出されたのですね。

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はい。
阪神・淡路大震災を経験している神戸市は、防災意識が高い自治体の1つです。
ご協力いただいた理研の先生によれば、神戸は20年間で半分の人が入れ替わるそうです。
神戸市の方々は震災の記憶を後世に伝えるために、あらゆる取組みをされていますが、今回の取組みを通して新しく神戸に来た人たちにも防災対策の意識を高めるお手伝いができると考えています。

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理研とは、どのようにしてつながったのですか?

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神戸市との協働のなかで、地元の研究機関を巻き込むことで本取組みが加速化するのではないかという話に至り、理研の計算科学研究センターの先生方と意見交換するところからスタートしました。減災研究、ビッグデータ解析などを専門とする先生方の研究テーマとのつながりを探り、神戸市の防災上の課題への取組みの必要性を伝えました。

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当時はドコモでさえも、うまくプロジェクトが動き出すか確信がもてない状況にありましたが、保守的な姿勢の自治体が多いなかで、神戸市の方々が「ひとまずやってみましょう」と前向きな姿勢をとってくださったことも、理研のみなさまのご協力につながったと思います。

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なるほど。実際に神戸市や理研と連携する上で、どんなことを意識していますか?

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そうですね。神戸市、理研、ドコモにはそれぞれの役割と領域がありますが、協業する際は敢えて各々の役割を少しずつ超えることが重要だと思っています。ドコモが率先して役割の枠を超えることで、全体がお互いの領域をカバーするようになります。各機関の結びつきがより強固になるよう、イノベーションのハブとして尽力したいです。

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イノベーションのハブ、すてきです。防災計画への実装段階で大事にしていることはありますか?

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そうですね、私たちだけが満足するのではなく、地元の人にとって有益な情報を届けることがいちばん大事だと思います。

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今回は、神戸エリアを対象とした帰宅困難者が発生する災害のシミュレーションです。神戸市の中心では、およそ13万人が帰宅困難となり、大きな駅での群衆雪崩の確率が高まると予測されています。
そこで駅の混雑緩和を促すために、オフィス街利用者6万人弱の帰宅を段階的にずらす必要性を定量的に示す。それが地元の人の行動変容をもたらすと考えています。

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最後に、今後の取組みの展望を教えてください。

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まずはシミュレーション結果を地元の方々に広報し、災害時の正しい行動を広めることで、神戸市と一緒に減災に貢献していきたいです。今回の取組みのように、地方自治体や地域の研究機関と協働することで、地域に根付く取組みを増やし、他地域へも展開していきたいと考えています。

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未来をつくる若い人たちをはじめ、世代を超えて本取組みに巻き込むことで、ドコモのブランドステートメント「あなたと世界を変えていく。」を神戸市から推進していきたいです。

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