日々の取組み

利用可能な周波数帯を複数に増やして、
名古屋の地下鉄をさらにつながる場所に

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通勤・通学やショッピングなどの移動手段として地域の暮らしを支えている「名古屋市営地下鉄」。移動中も快適につながる通信環境を整えるため、ドコモは「2025年度の1年間で、名古屋市営地下鉄各路線の設備容量を1.3倍に増強」という目標を掲げ、改善に取組んできました。
しかし、地下鉄のトンネル内は、地上と比べてアンテナなどの通信設備を設置するスペースが限られるという特有の難しさがあります。この記事では、そうした制約のなかで、より快適な通信環境を実現するためにドコモが重ねてきた工夫と対策をご紹介します。

「5つの周波数帯」を束ね、通信の通り道を大幅に拡張

名古屋市営地下鉄の沿線には、「バンテリンドーム ナゴヤ」や、2025年7月にオープンした「IGアリーナ」があります。そのため、朝夕の通勤ラッシュに加え、プロ野球の試合やコンサートなどのイベント開催時には、多くの観客が地下鉄を利用し、一斉にスマートフォンを利用することで通信が混雑する傾向にありました。
そうした多くの人が集中する時間帯でも、動画視聴やSNSなどを快適に楽しみたいというニーズに応えるため、ドコモは電波の周波数帯を増やすことで通信の安定化に取組んできました。

名古屋市営地下鉄各路線の主要駅から随時対策が進められている。

今回の対策では、これまでの2つの周波数帯に加え、新たに3つの周波数帯を追加し、計5つの周波数帯を同時に利用できる環境を整備しました。通信の通り道を拡張することで、多くの利用者が集中しても混雑が起きにくい、安定した通信環境を実現しました。
この安定した通信環境を実現するためには、技術的な課題がありました。
一つ目は、設置スペースの問題です。事業者シェアリングで対策する地下鉄においては、無線機本体を地下鉄駅から離れた場所に設置し長いケーブルでつなぐ必要がありますが、ケーブルが長くなると、遅延が生じて通信ができなくなってしまうリスクがあります。そこで、ケーブルの光遅延量を計算に入れて同期をとる調整をすることで、装置を置く距離が離れていても問題なく通信ができる工夫をしています。

二つ目は、「周波数の段差」への対策です。周波数帯の追加を順次進めていくと、工事が完了した5周波数の区間と、未完了の2周波数の区間が隣り合う場所、つまり「段差」が出てきます。この段差を電車が通過する際、周波数の切り替えができないことで通信が不安定な状態にならないよう、適切なタイミングで周波数を切り替える設定を施しました。さらに、工事エリアが移るたびにこの段差の場所も変わるため、その都度、設定を一から見直して最適化するという地道な調整を繰り返しました。
さらに、こうした技術的な工夫に加えて、運用面での調整も不可欠でした。地下鉄の運行に支障をきたさないことが大前提ですが、現場ではホームへの可動式安全柵の設置など、多くの工事スケジュールが過密に組まれています。そこでドコモは、鉄道事業者やシェアリング事業者、他の通信事業者と密に連携し、限られた時間のなかで少しでも早く工事ができるよう、着実に対策を進めました。

今回の対策によって設定されたアンテナ設備。

移動中でも快適に、動画視聴の安定度が大幅向上

周波数帯を追加する対策は、利用者の多い区間から順次進めてきました。先行して完了している名古屋駅などの主要駅およびIGアリーナなどの集客施設の最寄り駅に続き、東山線西部や名城線東部などのエリアでも整備が完了。当初目標に掲げていた「全線の設備容量1.3倍」についても、達成することができました。
5周波数での対策が完了した区間では、通信品質が大幅に向上したことが確認されています。実際に、5つの周波数帯への対応が完了した区間においてほぼ全区間でラッシュ時でも快適にご利用いただけるようになりました。2026年度上期には、残るすべての区間での対策を実施し、地下鉄全線で5周波数化の対策が完了する計画です。

対策後も定期的に通信環境の変化を観測し続ける。

名古屋の地下鉄移動が、いつまでも快適であり続けるために

変化し続けるライフスタイルに合わせて、地下鉄の通信環境も進化を止めるわけにはいきません。ドコモでは、3か月に一度の定期調査に加え、名古屋市営地下鉄沿線の状況が変化するごとに、全路線で通信品質の調査を実施。さらには、遠隔で装置の状態を常時監視し、地下鉄を利用する社員からのフィードバックも参考にして、継続的な改善を行っています。今後は、2026年に名古屋市内で開催される「アジア競技大会」を見据え、メイン会場周辺などのエリア対策を強化していきます。さらに、現在の4Gネットワークの強化に加え、より高速・大容量な5Gについても、名古屋駅や栄駅などの主要ターミナルから順次導入を拡大していく計画です。地下鉄での移動中も、街なかでのイベントも。名古屋で過ごすあらゆるシーンで、いつでも快適につながる通信環境をつくるために。ドコモはこれからもネットワーク改善の取組みを続けていきます。

  • 「2025年度 ドコモの通信改善 取組み宣言」については、こちらをご確認ください
  • 株式会社NTTドコモ東海支社
    ネットワーク部 エリア推進担当

    二山 愛理

  • 株式会社ドコモCS東海
    ネットワーク運営事業部 エリア品質部 エリア品質・エリア品質技術担当

    足立 光生

  • 株式会社ドコモCS東海
    ネットワーク運営事業部 エリア品質部 エリア品質・エリア品質技術担当

    大岩 勇太

  • 株式会社ドコモCS関西
    ネットワーク建設推進部 置局・置局設計(東海)

    本村 真一

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