3GPP Release 18標準化活動(1)
5G-Advanced標準化動向
3GPP 5G-Advanced Release 18
原田 浩樹(はらだ ひろき) 永田 聡(ながた さとし)
平間 康介(ひらま こうすけ)
6Gネットワークイノベーション部
竹田 真二(たけだ しんじ)
デバイステック開発部
寒河江 佑太(さがえ ゆうた)
無線アクセスデザイン部
あらまし
2024年6月に3GPP Rel-18の標準化作業が完了した.5Gの初版であるRel-15が2018年6月に策定されて以降,5Gによる商用サービスが世界各国で広まっており,さまざまな産業分野で5Gが活用されている.3GPPでは,Rel-15の策定以降もさまざまな5G技術の改善を仕様化してきた.今回,5Gのさらなる高度化をめざして検討が進められてきたRel-18およびそれ以降の仕様を5G-Advancedと定義し,2024年からはRel-19の仕様策定作業や6Gに関係する議論も一部開始している.本稿では,3GPPにおける5G-Advancedの標準化動向や6G標準化に向けた動向について概説する.
01. まえがき
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これまでに移動通信技術は約10年ごとに新しい世代へと大きく進化しており, ...
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これまで移動通信技術は,約10年ごとに新しい世代へと大きく進化しており,それとともに通信需要も拡大し,新たな通信サービスが生まれてきた.2018年に3GPP(3rd Generation Partnership Project) Release 15(以下,Rel-15)として標準仕様が策定された第5世代移動通信システム(5G)では,高速・大容量,高信頼・低遅延,多数端末同時接続の3つの技術的特長を,これまでよりも高い周波数帯を用いることや,さまざまなサービスに適用可能となるような高い柔軟性をシステムにもたせることにより実現し,社会基盤として新たな価値・サービスを提供することをめざして世界各国にて商用サービスが展開されている.5Gは最初の標準仕様であるRel-15が仕様化された後にも,Rel-16,Rel-17と新たなリリースにて機能改善や機能追加が行われるなど進化を続けてきた.
3GPPではRel-18以降の5Gを5G-Advancedと定義し,2020年代後半の商用サービス化をターゲットとした新たな機能の仕様化や,中長期的なモバイルネットワークの進化をめざした機能の検討を行っている.2022年から仕様策定作業が行われていたRel-18が5G-Advancedの最初の標準仕様として2024年6月に完成し,2024年からはRel-19の仕様策定作業が行われている.Rel-19では,2023年の世界無線通信会議(WRC-23:World Radiocommunication Conference 2023)*1にて合意された初期第6世代移動通信システム(6G)向け候補周波数帯にも含まれている7~24GHzのチャネルモデル*2や,ITU-R(International Telecommunication Union-Radiocommunication sector)*3より示されたIMT(International Mobile Telecommunications)-2030*4フレームワーク勧告*5にも含まれている無線センシングなど,一部は6Gを見据えた検討も始まっている.また,6Gの標準仕様策定スケジュールに関する議論も行われ,3GPP Rel-21を6Gの最初の仕様として策定し,IMT-2030へ提案を行う予定である.
本稿では,5G-Advancedの標準化動向として,3GPP Rel-18およびRel-19の議論動向や仕様化項目,6G標準化に向けた議論動向について概説する.
- 2023年の世界無線通信会議(WRC-23):各周波数帯の利用方法,衛星軌道の利用方法,無線局の運用に関する各種規定,技術基準などをはじめとする国際的な電波秩序を規律する無線通信規則の改正を行うための会議で,各国主管庁およびITUに登録している事業者などの関係団体が出席し,通常3~4年ごとに開催される.次回の開催は2027年の予定.
- チャネルモデル:無線通信システムの性能評価を行うために用いられる電波の振舞いを模擬したモデル.
- ITU-R:国際連合の電気通信分野における専門機関ITUにおいて,無線通信規則の改正や,各国間における周波数利用の調整など,無線通信に関する国際的な管理調整業務や勧告を行う部門.
- IMT-2030:ITUにおいて標準化されている国際移動通信システム.IMT-2000(3G), IMT-Advanced(4G/LTE),IMT-2020(5G)などがこれまでに標準化されており,IMT-2030は2030年頃に標準化完了予定.
- フレームワーク勧告:検討を行うための組織構成,手順,考慮すべきハイレベルな観点などを定めたもの.
02. 5G-Advanced標準化動向
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2.1 Rel-18
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3GPPは,2021年4月のPCG(Project Coordination Group)*6#46会合において,Rel-18以降を5G-Advancedと定義することを決定し,2021年6月に行われたTSG-RAN(Technical Specification Group Radio Access Network)*7 Rel-18ワークショップでは,Rel-18でめざす方向性として,モバイルブロードバンドの進化とさまざまな業界への5G展開,短期的なニーズに対応する技術と中長期的なニーズに対応する技術,デバイスの進化とネットワークの進化,のそれぞれの観点でバランスのとれた進化を行うことが示された.さらに,2021年9月にはTSG-SA(TSG-Service and System Aspects)*8 Rel-18ワークショップも行われ,2021年12月のTSG#94e会合にて2022年からの検討および仕様化作業の開始が承認された.Rel-18の標準化スケジュール,Rel-18の全検討項目および仕様化項目は文献[1]にまとめられている.また,仕様化された各機能の概要については本特集中の各記事にて解説する[2]~[8].
Rel-18より前のリリースとRel-18以降のリリースの位置付けや特徴を図1に示す.Rel-16やRel-17は,Rel-15のアップデートとしての位置付けと見なすことができ,LTEにてサポートされていた機能のうち,Rel-15でサポートされなかった機能が仕様化されたほか,5Gでのターゲットとして当初より想定されていた主要機能のさらなる拡張や改善が行われた.一方でRel-17の一部やRel-18以降では,3GPPの適用領域をさらに拡大させるような新機能の仕様化や,6Gを見据えた新機能の検討・仕様化が行われた.
2.2 Rel-19
3GPPは,2023年6月にRel-19ワークショップを行い,そこでの各社からの500件を超える寄書入力に基づき,検討・仕様化項目の絞り込みの議論を数会合にわたって行った後,Rel-19での検討・仕様化項目を決定し作業を開始した.Rel-19の標準化スケジュールは文献[9]に示されている.
Rel-19では,前述したRel-18と同様の観点でバランスのとれた進化を引き続き継続することに加えて,6Gへのステップとしての位置付けも考慮されている.数多くの検討項目および仕様化項目の中から,Rel-18の内容を踏まえつつRel-19における特徴的ないくつかの項目を紹介する.
(1)人工知能・機械学習(AI/ML(Machine Learning)*9)技術の無線インタフェース,無線アクセスネットワーク*10への適用
Rel-18では中長期的なニーズを踏まえ,AI/ML技術の無線インタフェースへの適用についての検討や,無線アクセスネットワークでの適用についての仕様化が行われた.具体的には,無線インタフェース上での端末とネットワークとのやり取りにAI/ML技術を活用するユースケースとして,チャネル状態情報のフィードバック,ビーム制御,端末位置測位などを想定した検討をRel-18の全期間を使って行い,また,無線アクセスネットワーク内でAI/ML技術を活用するユースケースとして,モビリティ,ロードバランシング*11,ネットワーク消費電力の最適化の3つを実現するための仕様策定をRel-18にて行った.
Rel-19においては,Rel-18での検討結果を踏まえて,AI/ML技術の導入効果が見込めるユースケースを実現するための仕様策定を行うことや,さらに新しいユースケースへのAI/ML技術の適用を可能とするため,Rel-18にて仕様化に至らなかった機能に関する再検討や新しいユースケースに関する検討を行うことが合意された[10]~[12].
AI/ML技術の無線インタフェースへの適用に向けては,ユースケースによらず共通で必要となる仕様として,AI/MLモデルをネットワーク側もしくは端末側の一方にて実装する際の学習,学習用データ収集,モデルの入出力,モデル性能のモニタリング,モデルの有効化・無効化・切替えなど,モデルのライフサイクルマネジメント(LCM:Life Cycle Management)に必要となるシグナリング*12やプロトコルの仕様策定がRel-19にて行われる.加えて,Rel-18での検討の結果,Rel-19での仕様化の対象となったユースケースとして,空間方向のビーム予測(例えば,一部のビームについての測定結果から未測定のビームの品質を予測すること),時間方向のビーム予測(例えば,一部のタイミングでのビーム測定結果から未測定のタイミングでのビームの品質を予測すること),AI/MLモデルによる端末位置測位や端末位置測位への補助情報の生成,などがあり,各ユースケースに必要となるシグナリングやメカニズムの仕様策定および要求性能の規定,端末能力の定義などがRel-19にて行われる.
AI/ML技術の無線アクセスネットワークへの適用については,カバレッジ*13およびキャパシティの最適化,ネットワークスライシング*14の最適化,モビリティ向けのセル品質予測やハンドオーバ*15失敗の予測,デュアルコネクティビティ*16向けのモビリティ最適化,電力消費予測など,さまざまなユースケースに関する実現性,効果,仕様化によるインパクトなどの検討がRel-19にて行われる.
(2)6Gを見据えた新たな3GPPシステム適用領域に関する検討
Rel-18では,前述のAI/ML技術の無線インタフェースへの適用や,下りリンクと上りリンクの多重(duplex)の拡張,端末消費電力の削減のための超低消費電力受信機やそのような受信機向けの信号の検討など,中長期的なニーズを踏まえた新規技術領域の検討が行われた.
Rel-19では,6Gへのステップという位置付けを踏まえ,WRC-23における6G候補周波数の状況[13]やITU-RでのIMT-2030フレームワーク勧告[14]などを考慮した新たな検討が複数行われることとなっている.具体的には,7~24GHzの周波数に関するチャネルモデルの検討,センシングと通信の融合(ISAC:Integrated Sensing and Communication)*17に関するチャネルモデルの検討,超低消費電力で超簡易なlow-end IoT(Internet of Things)デバイス(A-IoT:Ambient-IoT)*18に関する検討などが行われる[15]~[17].
- 7~24GHzの周波数には,WRC-23においてWRC-27向けの新議題とすることが合意された7.125~8.4GHzの周波数および14.8~15.35GHzの周波数が含まれており,それらの周波数の6Gでの活用が期待されることから,5G向けに作られた既存のチャネルモデルの7~24GHzの周波数への適用可否やチャネルモデル拡張の必要性についての検討が行われる.
- ISACについては,IMT-2030フレームワーク勧告においても6つの代表的な利用シナリオのうちの1つとして言及されており,3GPPでは物体の検知や移動に対するトラッキングを実現するためにチャネルモデルの検討が行われ,その後の進捗や状況に応じてチャネルモデル以外の検討も行われる.
- A-IoTについては,現状RFID(Radio Frequency IDentification)*19やバーコードリーダーによって行われている,モノの認識や管理のようなユースケースを対象とし,後方散乱通信(バックスキャッタ通信)*20やエナジーハーベスティング*21を活用した超低消費電力デバイスを対象とした検討が行われる.
2.3 6G標準化スケジュール
ITU-Rでは2022年6月にIMT-2030の全体スケジュールが合意された[18].
IMT-2030,3GPP Rel-18および19のスケジュールが固まってきたことから,3GPPにおいて6Gの全体スケジュールに関する各社からの寄書が2023年ごろから提出されるようになり,2023年12月のTSG会合にて6Gタイムラインに関する初回の議論が行われた.そこでの議論においていくつかの方針やマイルストーンがTSG議長から提案され,議論の結果,6Gに関する3GPPワークショップを2025年3月に行うこと,6Gに関する検討をRel-20から開始すること,IMT-2030への提案および6G初期仕様の仕様化をRel-21にて行うこと,などが合意された[19].
加えて,2024年3月に再度6Gタイムラインに関する議論が行われ,Rel-20における具体的な6Gに関する検討開始・完了予定時期や,5G-Advanced Rel-20の仕様完成時期を2027年6月とすることなどが合意された[20].2024年3月時点での6G標準化スケジュールの見通しを図2に示すが,ポイントは以下のとおりである.
- 2024年5月にSA WG(Working Group)1(以下,SA1)における6Gユースケースに関するワークショップ,2025年3月に3GPP全体での6Gに関するワークショップを行う.
- 2024年12月から2025年6月まで,ITUにおけるIMT-2030要求条件に関する検討をTSG RANP(RAN Plenary)にて行い,必要に応じてITU-Rにおける要求性能議論との連携を行う.
- 2025年3月の3GPPワークショップ後から2026年6月まで,6Gに関するハイレベルな検討をRANPにて行う.
- Rel-20における各WGでの6G関連検討の時期は,SA1は2024年9月から2026年3月まで,SA WG2(以下,SA2)は2025年6月から2026年12月または2027年3月まで,RAN WG1(以下,RAN1)は2025年6月から2027年3月まで,RAN WG2/WG3/WG4(以下,RAN2/3/4)は2025年9月から2027年6月まで,TSG-CT(TSG-Core Networks and Terminals)*22 WG1/3/4/6はSA2の検討開始から9カ月後の2026年3月から,とする.
- Rel-21のスケジュールは2026年6月までに決定するが,Rel-21の仕様完成時期は2029年3月かそれ以降とする.
- Rel-21仕様にてIMT-2030の要求性能を満たす仕様を策定し,ITU-RへIMT-2030提案として提出する予定である.
- PCG:3GPPの最高意思決定機関.3GPP活動全体の計画や進捗管理などを行う.
- TSG-RAN:3GPPにおいて,技術仕様の策定を担うグループの1つ.無線インタフェース仕様や無線アクセスネットワークインタフェース仕様などを策定する.
- TSG-SA:3GPPにおいて,技術仕様の策定を担うグループの1つ.サービス要求条件,アーキテクチャ,セキュリティに関する仕様などを策定する.
- AI/ML:モデルを用いて推論すること,および,推論に用いるモデルを機械学習により生成すること.
- 無線アクセスネットワーク:コアネットワークと端末の間に位置する,無線レイヤの制御を行う基地局などで構成されるネットワーク.
- ロードバランシング:周波数間,あるいはセル間でのトラフィック負荷(ロード)の分散.
- シグナリング:端末と基地局間の通信に使用する制御信号.
- カバレッジ:携帯電話などの無線通信において,電波の送受信が可能なエリア.
- ネットワークスライシング:ネットワークを仮想化し,ネットワークリソースを分割して,用途に応じたサービスを提供する技術を指す.
- ハンドオーバ:通信中の端末が移動に伴い基地局をまたがる際,通信を継続させながら基地局を切り替える技術.
- デュアルコネクティビティ:端末が2つの基地局と接続し,それぞれの基地局との送受信を同時に行うことで広帯域化を実現する技術.
- センシングと通信の融合(ISAC):無線を利用したデータ通信と物体検知などのセンシングを統合し,移動通信ネットワークによって通信およびセンシングのサービスを提供可能とするコンセプト.
- 超低消費電力で超簡易なlow-end IoTデバイス(A-IoT):エナジーハーベスティング(*21参照)技術,エネルギーストレージ技術,後方散乱通信(バックスキャッタ通信)(*20参照)技術,低消費電力信号生成・処理技術などを組み合わせることで,バッテリー交換やメンテナンスが極力不要となるようなデバイス.
- RFID:ID情報を埋め込んだ小さなICチップからID情報を無線によって取得し,人やモノを識別・管理する仕組み.
- 後方散乱通信(バックスキャッタ通信):受信した電波の反射・吸収を利用し,反射波に情報を載せて通信を行う技術.
- エナジーハーベスティング:無線,光,振動,熱など,多様なエネルギー源の少なくともいずれかを利用して環境からエネルギーを収集し,収集したエネルギーを電力に変換する技術.
- TSG-CT:3GPPにおいて,技術仕様の策定を担うグループの1つ.コアネットワークインタフェース仕様やプロトコルなどを策定する.
03. あとがき
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本稿では,5G-Advanced標準化動向として,Rel-18の位置付けや特徴,3GPP Rel-19の ...
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本稿では,5G-Advanced標準化動向として,Rel-18の位置付けや特徴,3GPP Rel-19の検討項目および仕様化項目,そして6G標準化スケジュールに関する議論動向について概説した.ドコモは3GPPにおける5G-Advanced標準化の推進に寄与しており,今後も移動通信のさらなる発展に貢献していく.
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文献
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- [1] 3GPP:“Release 18.”
https://www.3gpp.org/specifications-technologies/releases/release-18 - [2] 熊谷,ほか:“3GPP Release 18における5G-Advanced無線技術概要,”本誌, Vol.32,No.2,Jul. 2024.
- [3] 吉岡,ほか:“3GPP Release 18における産業創出・ソリューション協創向け高度化技術,”本誌, Vol.32,No.2,Jul. 2024.
- [4] 松村,ほか:“3GPP Release 18におけるモバイルブロードバンド向け高度化技術,”本誌, Vol.32,No.2,Jul. 2024.
- [5] 栗田,ほか:“3GPP Release 18におけるネットワーク省電力化・負荷分散・高密度化のための高度化技術,”本誌, Vol.32,No.2,Jul. 2024.
- [6] B. Bakhshi,ほか:“3GPP Release 18における5GCの高度化技術概要—システムアーキテクチャ—,”本誌,Vol.32,No.3,Oct. 2024(掲載予定).
- [7] B. Al-Bakri,ほか:“3GPP Release 18における5GCの高度化技術概要—コアネットワークと端末—,”本誌,Vol.32,No.3,Oct. 2024(掲載予定).
- [8] J. Mutikainen,ほか:“3GPP Release 18における網自動化およびAIMLの高度化技術,”本誌,Vol.32,No.3,Oct. 2024(掲載予定).
- [9] 3GPP:“Release 19.”
https://www.3gpp.org/specifications-technologies/releases/release-19 - [10] 3GPP RP-234039:“New WID on Artificial Intelligence (AI)/Machine Learning (ML) for NR Air Interface,”Dec. 2023.
- [11] 3GPP RP-234054:“New SID: Study on enhancements for Artificial Intelligence (AI)/Machine Learning (ML) for NG-RAN,”Dec. 2023.
- [12] 3GPP RP-234055:“Study on AI (Artificial Intelligence)/ML (Machine Learning) for mobility in NR,”Dec. 2023.
- [13] 総務省 総合通信基盤局 国際周波数政策室:“2023年世界無線通信会議(WRC-23)の結果について,”Jan. 2024.
- [14] ITU-R Recommendation M.2160-0:“Framework and overall objectives of the future development of IMT for 2030 and beyond,”Nov. 2023.
- [15] 3GPP RP-234018:“Study on Channel Modelling Enhancements for 7-24 GHz for NR,”Dec. 2023.
- [16] 3GPP RP-234069:“Study on channel modelling for Integrated sensing and communication (ISAC) for NR,”Dec. 2023.
- [17] 3GPP RP-234058:“Study on solutions for Ambient IoT (Internet of Things) in NR,”Dec. 2023.
- [18] ITU:“ITU-R timeline for IMT-2030.”
https://www.itu.int/dms_pub/itu-r/oth/0a/06/R0A060000C80001PDFE.pdfPDF
- [19] 3GPP RP-232746:“High-level Considerations for 6G Timeline,”Dec. 2023.
- [20] 3GPP RP-240823:“Additional Considerations for 6G Timeline,”Mar. 2024.