Activity Reports

あなたと未来を協創するイベント
「docomo Open House’23」

01. まえがき

  • ドコモは,「docomo Open House'23 ~あなたと未来を協創するイベント~」を, ...

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    ドコモは,「docomo Open House'23 ~あなたと未来を協創するイベント~」を,赤坂インターシティコンファレンス会場では2023年2月2日から3日まで,オンライン上では2023年2月2日から28日まで開催した.本イベントでは,5G Evolution & 6Gに代表される通信技術をはじめ,コミュニケーション,都市デザイン,ヘルスケアなどさまざまな分野でのドコモグループの事業を支えるR&Dを中心とした取組みを紹介した.

    本稿では,本イベントの開催模様を紹介し,主だった展示の詳細について解説する.

02. 赤坂インターシティコンファレンス会場展示

  • 本イベントでは,赤坂インターシティコンファレンス会場を使用し, ...

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    本イベントでは,赤坂インターシティコンファレンス会場を使用し,パートナーおよびドコモによる20の展示を行った(写真1,2).

    写真1 エントランス

    写真1 エントランス

    写真2 会場の様子

    写真2 会場の様子

    新型コロナウイルス感染症を配慮して完全招待制のイベントとし,来場者の密集回避を考慮した会場造作や会場内の人数コントロールなどの徹底した感染拡大防止対策を施した上で開催した.本イベントは,テレビ放送在京キー局におけるニュース,情報番組をはじめ,合計24番組で取り上げられるなど,注目度は大変高かった.

    また,各展示ブースでは,イラストとキャッチコピーでそれぞれの技術が実現する未来を分かりやすく描いた設計図=「Vision Visualize(ビジョンビジュアライズ)」を掲示することで,来場者の展示技術に対するイマジネーションを広げ,技術者ではない者にも分かりやすく伝える工夫を行った(写真3).この「Vision Visualize」は,各展示技術の開発者にその技術に関する「想い」をヒアリングして作成されたものである.

    写真3 会場に掲示したVision Visualize

    写真3 会場に掲示したVision Visualize

    主だった展示として,以下の3つを紹介する.

    (1)新たな繋がりを結ぶメタコミュニケーション「MetaMe」

    現在,バーチャル空間の利用が広がっているが,従来のクラウドレンダリング*1環境の制約により,1つの空間に同時接続できる規模が数十名程度と限定的なため,大規模な催しなどの開催が困難であることや,バーチャル空間上で他者との会話のきっかけが掴めない,会話が長く続かないなどの課題が生じている.ドコモは,これらを解決するため,「超多人数同時接続」や「価値観理解」「行動変容」を可能とする技術を開発した.「MetaMe」は,これらの技術により,バーチャル空間において超多人数同時接続を可能とし,自分自身を投影したアバター*2で価値観の合う仲間とコミュニティを形成して新たなメタコミュニケーションを体験できるサービスである.

    本展示ではこのような「MetaMe」の世界を体感することができるデモを行った(写真4,5).

    写真4 超多人数同時接続を実現するクラウドレンダリング技術のデモ展示

    写真4 超多人数同時接続を実現するクラウドレンダリング技術のデモ展示 Visualize

    写真5 展示風景

    写真5 展示風景

    (2)羽根のないプロジェクションドローン

    「羽根のないプロジェクションドローン」は,2021年に開発した「羽根のないドローン」を改良し,機体背面に搭載したプロジェクタにより映像を表示することが可能な新型機体である.「羽根のないドローン」は空中を自在に飛行する安全性の高いドローンで,ヘリウムガスが充てんされた風船の浮力によって浮遊し,さらに「空気ポンプ」として動作する超音波振動モジュールが推進力を生みだすことで空中を移動できる.

    今回開発した新型機体は,機体本体が透明フィルムの風船であり,機体に搭載した超小型プロジェクタによりドローン本体に映像を投影しながら飛行する(写真6,7).

    写真6 機体本体の透明フィルムに映像を投影した様子

    写真6 機体本体の透明フィルムに映像を投影した様子

    写真7 展示風景

    写真7 展示風景

    本展示では,ふわふわと浮いている羽根のないプロジェクションドローンの表面に,鮮やかな映像を投影するデモを行った.

    (3)FEEL TECH™―人間拡張基盤を用いた触覚共有―

    FEEL TECHは,2022年1月にドコモが開発した人間の感覚をネットワークで拡張可能にする基盤(人間拡張基盤®)における,モノに触れた時の触覚を相手の感じ方に合わせて共有する技術である.触覚を伝えるデバイスを用いて,事前に触覚に対する感度特性を取得した上で,その感度特性を踏まえた振動を実行させることによって,よりリアルな触覚共有を行うことが可能である.6G時代の新たなコミュニケーションとして「伝える」から「伝わる」をめざし,人の動きや感覚をほかの人やロボットへの共有する技術である.

    本展示では,触覚を伝えるデバイスを手に持ち,映像を見ながら,手びねりによる陶芸の作成における触覚や,茶道でのお茶をたてる際の触覚,さまざまな種類の布を触った触覚などを共有する体験を行った(写真8,9).

    写真8 映像を見ながら触覚を共有

    写真8 映像を見ながら触覚を共有

    写真9 触覚を伝えるデバイス

    写真9 触覚を伝えるデバイス

    1. クラウドレンダリング:ネットワーク上のサーバで描画(レンダリング)されたCG映像を遠隔地で利用すること.
    2. アバター:自分の分身として画面上に表示するキャラクター.

03. オンライン展示

  • 赤坂インターシティコンファレンス会場での展示と合わせ, ...

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    赤坂インターシティコンファレンス会場での展示と合わせ,オンライン上でイベントサイトを開設して展示を行った.オンライン展示では,パートナーおよびドコモの21の技術やプロジェクトを展示するとともに,谷 直樹常務執行役員(CTO)R&Dイノベーション本部長による「Welcome Speech」(写真10)も配信した.

    写真10 Welcome Speech

    写真10 Welcome Speech

    各技術展示ページでは,赤坂インターシティコンファレンス会場展示で掲示した「Vision Visualize」(写真11)を展示することで,開発者の展示技術に込める思いを伝えるとともに,「技術概要説明資料」(写真12)を日本語・英語の両方で展示した.また,開発者自身が展示技術について解説する「開発者解説動画による展示デモ解説」(写真13)をすべての展示で掲載することで,オンライン展示の訪問者に展示技術を,分かりやすく伝えるよう工夫した.

    写真11 Vision Visualize

    写真11 Vision Visualize

    写真12 技術概要説明資料

    写真12 技術概要説明資料

    写真13 開発者解説動画による展示デモ解説

    写真13 開発者解説動画による展示デモ解説

04. あとがき

  • 本稿では,「docomo Open House'23 ~あなたと未来を協創するイベント~」の ...

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    本稿では,「docomo Open House'23 ~あなたと未来を協創するイベント~」の開催模様を紹介し,その展示について解説した.

    ドコモは,今後も研究開発や先端技術を活用した新たな事業創出やイノベーション創出を加速し,その先の6Gを見据え,お客さまへ「驚き」と「感動」を提供するとともに,さらに幅広いパートナーの皆さまと新しい価値や協創の実現をめざして取り組んでいく.

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