2.特徴的なネットワーク制御技術

移動機が増えると、ひとつの位置登録エリアに複数の加入者系移動通信制御局「MCC」が必要になります。このとき、ほかの回線網から着信があると、関門中継系移動通信制御局「MGC」は、ホームロケーションレジスタから取得した呼制御MCCのルーチング番号に従って呼制御MCCまでの回線を設定します。呼制御MCCは、同一位置登録エリアにあるほかのMCCも経由して一斉に移動機を呼出します。これを複数MCC一斉呼出し制御といいます。

呼制御MCCでは、応答のあとMCCまで加入者線を延長し移動機と接続します。通話中に移動機が移動しても発着信時に固定された呼制御MCCが制御を行います。この方式を「加入者線延長呼制御」と呼びます。

移動機が在圏するセルに無線チャネルがなく、なおかつ複数セルの境界領域に移動機がいる場合、隣接するセルの空きチャネルを利用すれば接続品質を向上できます。はじめに発信を受けたMCCが呼制御MCCとなり、隣接するセルを制御するMCCに空きチャネルの有無を確認します。隣接するセルの空きチャネルを選択することが決まると、そのセルを制御するMCCまで加入者線を延長します。

複数交換機一斉呼出し

1999年3月作成