1. まえがき

「3.5GHz帯TD-LTE導入に関するドコモの技術開発の取組み」目次

2014年12月19日に、総務省から「第4世代移動通信システム※1の導入のための特定基地局※2の開設計画の認定」が行われ、ドコモに3.5GHz帯(3.48〜3.52GHz)の周波数が割り当てられた[1]。2016年6月には、この3.5GHz帯を利用したPREMIUM 4Gのサービスが開始されている。
本稿では、3.5GHz帯の周波数の利用にあたりドコモがこれまでに行ってきた技術開発の取組みとして、国際電気通信連合(ITU:International Telecommunication Union)における周波数の国際標準化での貢献や、3GPP(3rd Generation Partnership Project)における3.5GHz帯の利用に必要なLTE-Advanced※3関連仕様策定への貢献などについて概説する。

  1. 第4世代移動通信システム:第3世代(IMT-2000)の後継の移動通信システム。高速移動時で100Mbps、静止時や低速移動時で1Gbpsといった伝送速度の実現を目標としている。
  2. 特定基地局:電波法で定められた特定の周波数を使用する基地局のことで、その開設計画の認定を受けた事業者は、当該周波数において排他的に免許申請をすることが可能となる。
  3. LTE-Advanced:LTEの発展形無線インタフェースであり、初版の仕様が3GPP Release 10として標準化された。

2. 3.5GHz帯周波数の国際標準化

本記事は、テクニカル・ジャーナルVol.24 No.2(Jul.2016)に掲載されています。

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