3.1 LTE-Advancedの主な技術〜CA

「さらなるLTEの進化,スマートライフをサポートするLTE-Advancedの開発」目次

LTEでは、最大20MHzまでの帯域幅において、4×4 MIMO(Multiple Input Multiple Output)※3をサポートすることにより下りリンクで最大300Mbpsを実現しているが、LTE-Advancedでは、下りリンクで1Gbps、上りリンクで500Mbpsのピークデータレートが要求条件として設定されたため、さらなる広帯域化が必要となる。一方でLTE-Advancedは、LTEとのバックワードコンパチビリティも確保する必要がある。そこで、LTEがサポートする帯域幅のコンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)と呼ばれる周波数ブロックを複数組み合わせることにより、広帯域化を実現するCAが仕様化された[6]。CAにより既存LTEとのバックワードコンパチビリティを保ちつつさらなる高速化の実現、ならびに周波数間での瞬時のロードバランシング※4が可能になり、周波数の有効利用を図ることが可能となる。

  1. MIMO:複数のアンテナから、異なる信号を、同時に送信することで高速化伝送を実現する技術。
  2. ロードバランシング:周波数間、あるいはセル間での負荷(ロード)の偏りをユーザを遷移させることで軽減すること。

3.2 LTE-Advancedの主な技術〜マルチアンテナの高度化

本記事は、テクニカル・ジャーナルVol.23 No.2に、掲載されています。

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