3.2 LTE-Advancedの主な技術〜マルチアンテナの高度化

「さらなるLTEの進化,スマートライフをサポートするLTE-Advancedの開発」目次

LTEでは、下りリンクで最大4レイヤ※5までのシングルユーザMIMO※6多重がサポートされており、上りリンクではMIMO多重はサポートされていない。これに対して、LTE-Advancedでは、ピーク周波数利用効率(Peak Spectral Efficiency)※7の要求条件を満たすため、下りリンク最大8レイヤ、上りリンク最大4レイヤのシングルユーザMIMO多重をサポートした。また、システム容量を向上させるため、マルチユーザMIMO※8が高度化された。さらに、特にセル端ユーザスループットを改善するため、複数のセル間で協調して送受信を行うセル間協調送受信(CoMP:Coordinated Multiple Point transmission and reception)も仕様化された[6]。

  1. レイヤ:MIMOにおいて同時に送信するストリームの数。
  2. シングルユーザMIMO:同一時間周波数において、単一ユーザに対してMIMO伝送を行う技術。
  3. ピーク周波数利用効率:仕様上実現することのできる最大の周波数利用効率。最大レートの効率。
  4. マルチユーザMIMO:同一時間周波数において、複数ユーザに対してMIMO伝送を行う技術。

3.3 LTE-Advancedの主な技術〜HetNetにおける基地局間連携

本記事は、テクニカル・ジャーナルVol.23 No.2に、掲載されています。

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