ドコモ通信トップ対談 俳優 渡辺謙さん × ドコモ代表取締役社長 加藤薫

スマートライフのパートナーとしてTVCMの世界を実現する

日本が誇るハリウッドスターとして、いまも世界を舞台に活躍されている渡辺謙さん。2010年からドコモのCMにご出演いただき、4年間にわたってドコモの歩みを近くで見続けてくださっています。今回はその渡辺謙さんをお招きし、ドコモという企業や製品についての印象、スマートライフの今後の可能性などについて加藤社長とお話しいただきました。

ケータイを演じる中で
「寄り添う」ことの意味を考えさせられた

  • 加藤薰(以下加藤)渡辺さんには2010年からCM出演をお願いしています。サッカーの本田圭佑さん、ボクシングの村田諒太さんなど、これまで本当にあらゆる方のケータイやスマートフォン役を演じていただきました。でも2010年当時、社内では「渡辺謙さんのような大俳優を本当にケータイ役にしてしまっていいのか」という議論もありました。
  • 渡辺謙(以下渡辺)いやいや、ケータイの立場でモノを見るということはなかなかありませんし、道具として存在しているものに意志を持たせるという、とてもユニークな企画だと思いました。
  • 加藤お褒めいただき、ありがとうございます。
  • 渡辺CMとして面白いかどうかだけでなく、自分の立ち位置が変わるという意味で、新鮮な感覚がありましたね。また、2011年には東日本大震災があったので、改めて人に「寄り添う」とはどういうことなのか、人との距離感について考えさせられました。
    これは、俳優という職業にも通じます。俳優は、乖離し過ぎた存在では観客に受け入れてもらえませんが、だからといって近過ぎると今度は日常になってしまい、非日常のドキドキ感を提供できません。半歩先か半歩後か、ちょうどいい距離を保ちながら相互に引き合うことができる、そんな寄り添い方ができればいいと思います。
  • 加藤これまでのCMの中で、特に印象深いエピソードなどがありましたらお聞かせください。
  • 渡辺ケータイって、常に犬を連れて歩いているみたいなものじゃないですか。しかも、その犬は非常に多機能で、あらゆる場面でサポートしてくれます。だけど主従は絶対にあって、僕(ケータイ)が主になっては駄目だということは、常にスタッフと話していました。だからどこかで後ろに引くというか、示唆はするし、突っついたりもしますが、それはあくまでも後ろからで、僕が前に出ることはありません。目線も含め、その辺の立ち位置は常に考えていましたね。
  • 加藤脇役と主役みたいなものですか。
  • 渡辺脇役というよりは、ケータイとしての在り方です。例えば、若い女性が初めて上京して右も左も分からなくて……というCMがあったじゃないですか。あの時もケータイである僕は、彼女の求めに応えてサポートに徹しています。主人公はあくまでもケータイを使う人間だということを意識して演じていました。
  • 加藤なるほど。ケータイが持つ可能性や在るべき姿について、ご自身が演じながら実感されてきたわけですね。
  • 渡辺そうです。よく「このケータイ、どうやって動かすの」と聞かれ、「分からない」と言うと「なぜ分からないの? ケータイなのに」と怒られたこともありますけどね(笑)、カミサンですけど……。
渡辺 謙
2013年6月放映「Strong.本田さんと謙さん」
2013年6月放映 「Strong.本田さんと謙さん」

海外にいる時に
日本とつながっていられることは非常に大きい

  • 加藤渡辺さんは、どんな時にケータイがあって良かったなと思われますか。
  • 渡辺私の場合、やはり海外にいる時に日本とつながってくれることが非常に大きいですね。海外に行き始めた頃は、国際電話は下手をすると出演料が飛んでしまうくらいの料金で、話したいのに簡単には話せない状況でした。それが今では、ちょっとしたやり取りだったらLINEで済むし、世界のどこにいても距離を感じることなく人とつながることができます。それに、使っていてイライラすることもなく、ストレスがなくなりましたね。
  • 加藤機能的に?
  • 渡辺そうです。でも、海外には現地用と日本用と、ケータイを2つ持って行きます。そうしないと、夜中に電話がかかって起きてしまうので。海外では日本用は電源を切るか、音を消してメールとLINEだけにしています。機能的には、もちろん1個で十分ですが、そこは生活の知恵として。
  • 加藤そういう使い方があるとは、当事者じゃないとわかりませんね。私たちは、どうしても視野が狭くなりがちで、ユーザーの生活実態を捉えきれていない部分があるかもしれません。
  • 渡辺また、ケータイで便利になったと思うサービスは、地図情報ですね。僕らは職業柄、人の行かないところにばかり行きますから(笑)、ロケやなにかで。
  • 加藤ロケは大変でしょうね。
  • 渡辺はい。目的地にたどり着かないと仕事にならないので、切実な問題なんです。カーナビゲーションも優れていると思いますが、これだけ開発が急速に進んで道がすぐに変わると、情報の更新が追いつかないこともあるんです。ところが、クルマのカーナビでは出てこない新しいジャンクションなども、ケータイの地図ではきちんと出てきます。だから、どっちを信用するかっていう話になるじゃないですか。
  • 加藤リアルタイム性ですね。
  • 渡辺そうです。
  • 加藤情報がどれだけリアルタイムに反映されるかですよね。それは、確かにかなり向上していると思います。

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