東日本大震災・復旧の記録

3.11 復旧の記録。

3月11日(金曜)午後2時46分〜午後5時9分 地震発生から第一非常態勢への移行まで

地震発生から第一非常態勢への移行までのイメージ

地震発生直後

太平洋三陸沖を震源とした、東北地方太平洋沖地震が発生。「地震発生時には20階の支社長室にいて、あまりの揺れの大きさにこれは尋常ではないと察知した。揺れがおさまってから8階に災害対策本部を設置して指揮を執った。20階に戻って窓の外に目を向けると、田畑が光で反射している。津波だとわかった」と荒木 裕二(執行役員東北支社長)は当時を振り返る。
東北支社8階の災害対策本部では、大画面に表示された携帯電話の基地局名がまたたく間に真っ赤に染まっていく。つぎつぎに携帯電話の電波を中継できなくなっていったのだ。

回想コメント

「私たちドコモ東北支社では震度5強以上の地震があった場合、災害対策本部を立ち上げることが決められています。日頃からの防災訓練も行き届いていたため、今回の地震でもすぐに準備態勢が取れました」荒木 裕二(執行役員東北支社長)

「あまりに多くの問題の同時発生に、指示を出しながら、忘れちゃいけないとホワイトボードに復旧の優先順位を書きなぐりました」深瀬 和則(東北支社災害対策本部副本部長)

3月11日(金曜)〜29日(火曜) 迅速な応急復旧

3月11日(金曜) 非常態勢

非常態勢のイメージ

震災当日の夜、仙台市内は停電で暗闇に包まれていた。そんな中、明かりが点っていたのは、県庁と東北支社くらいだった。そのため、支社は周辺の住民の避難場所としてビルの1階を開放し、避難されてきた方々には携帯電話の充電環境の提供や毛布をお配りした。
翌日、社長(山田 隆持)がヘリコプターで被災地(宮城県角田市、仙台市周辺)に駆けつけ、被災状況を確認。東北支社管内の4,900にのぼるサービス中断基地局の復旧に向けて、全国から、61台の移動基地局車と移動電源車をすばやく集結させるという非常態勢を敷く。

回想コメント

「震災翌日から、他社の携帯電話でも利用できる充電器や、無料でかけられる携帯電話機を避難所に配って回るよう社員へ指示し、班編成を組んで対応してもらいました。その時、みなさんからとても感謝されたという社員の話を聞いて、携帯電話は安心を背負っていることを痛感しました」深瀬 和則(東北支社災害対策本部副本部長)

3月20日(日曜)〜 復旧エリアマップ

復旧エリアマップのイメージ

東北支社では、仙台周辺だけでも数百人の社員が災害対策本部に詰め、1週間ほど寝泊まりしながらの復旧にあたった。そんな中、社長(山田 隆持)の判断によって、公式ホームページに「復旧エリアマップ」を公開。毎朝7時には、被災者や被災者支援の復旧活動に必要な情報(携帯電話が使用可能なエリアやサービスが中断しているエリア、移動基地局車が出動している場所、ドコモショップの営業の状況、無料充電サービスを提供している場所など)を更新し公開した。

回想コメント

「設備復旧を急ぐために、1日に3回の災害対策会議を開催しました。全国をつないだ電話会議で多くの知恵を持ち寄り、朝の10時に決定した案件を、昼の1時に確認し、加えて夕方5時に次の案件に取りかかるという具合でした。現場の人間が夜中の2時くらいまで激論して、朝から現場で作業するような、そんなことの繰り返しでした」松木 彰(東北支社経営企画部長)

「緊急サービスの復旧エリアマップの開発には夜を徹して取組み、2日間で構築しました。また、設備の復旧とサービスエリアの状況は日々変化しますので、最新の情報を提供していくことも重要でした。ほとんど毎晩、現地から集まる最新情報を夜7時には集めて徹夜でデータを完成させ朝に反映させるという、完全に昼夜逆転したふくろうのような生活が続きました」石田 達也(本社情報システム部 担当部長)

3月中旬〜 復旧作業の本格化

復旧作業の本格化のイメージ

応急復旧の活動が本格化する。避難所などではタブレット端末を利用した「無料インターネット閲覧コーナー」を開設し、被災者の方々への情報を提供するなど、支援の取組みを拡張。全国のドコモグループ会社や協力会社からの支援を含め、4,000名体制により全力で復旧活動に邁進した結果、4月末には震災前のエリアまでにほぼ復旧した。

回想コメント

「津波の被害を受けた地域で、プレハブの仮設基地局を設置する作業に従事していました。そんなある時、被災者の方から、家族の安否を数日ぶりに確かめることができたという声を聞いて、私たちの仕事が少しでもお役に立てたことを喜ばしく思いました。携帯電話はつながってこそ電話ですから」藤田 孝(ドコモエンジニアリング東北 ネットワークサービス部 社員)

3月30日(水曜)〜4月28日(木曜) 復旧計画の発表から新たな災害対策の策定

3月30日(水曜)今後の復旧計画発表

今後の復旧計画発表のイメージ

NTT(持株)・NTT東日本とドコモの3社合同で震災被害の状況とその復旧状況、今後の見込みについての記者会見が行われた。
会見では、地震が発生した当日、ドコモのネットワークのトラフィックが通常時の50〜60倍という桁違いの増加を見せたことや、通信設備の損壊状況について報告がなされた。あわせて、現在の復旧状況と今後の計画についても発表がなされた。
復旧にあたっては、光ファイバーを敷設したり、複数の基地局がカバーしていたエリアを大ゾーン基地局でカバーするといった対応を行い、また光回線の復旧が難しいところではマイクロエントランスや衛星回線を使うといったことも行われ、少しでも早い復旧に向けての努力が続けられていた。

4月27日(水曜)・28日(木曜)応急復旧の状況と新たな災害対策の発表

4月27日(水曜)、3月に発表された復旧計画の進捗状況について、NTT(持株)・NTT東日本とドコモの3社合同で記者会見が行われた。
社員・協力会社の不断の努力の結果、復旧作業は計画を上回るペースで進み、5月末までに復旧完了予定としていた307基地局のうち、289基地局の復旧が4月末までに完了したのである。
残りの18基地局については道路の寸断で工事車両が入れない、住民がいない山間部であるなどの理由があるが、これも5月末までに復旧を目指すということが発表された。
翌日、ドコモは新たな災害対策を発表した。通信事業者として今回の震災の教訓を活かし、「重要エリアにおける通信の確保」「被災エリアへの迅速な対応」「災害時におけるお客様の更なる利便性向上」に主眼を置き、総額200億円を超える費用を投じて設備への対策や、災害時にお客様に提供するサービスの機能向上を行うこととした。

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