生物多様性保全活動(九州・沖縄)

 ドコモグループでは、ICT技術の活用や、各地域での社員やお客さまとの活動を通じて、生態系の保全/回復に取り組んでいます。

福岡県

都市型ミツバチの生態系を学び、採蜜体験!

直近の活動

【実施日】 2024年9月28日(土曜)
【実施場所】 福岡市博多区住吉
【参加者数】 22名(ドコモグループ11名)

活動内容

 「環境指標生物であるミツバチの活動は、多様な生物の命をつなぎます。ミツバチは「人と人との繋がり」や「食の大切さ」、さらには「生物多様性」や「環境問題」の重要性を教えてくれます。
 今回は、福岡市中心部で都市型養蜂を行っている博多ミツバチプロジェクト様の協力で、二ホンミツバチが集めた蜜を分けていただきながら、生物多様性についての勉強会を実施しました。

 ミツバチは、世界の100種類の作物のうち70%の受粉を担っており、花粉媒介者として地球上で重要な役割を果たしています。彼らがいることで果物の実りがよく、多様な植物が育つのです。しかし、ミツバチは農薬や化学物質の存在では生きられません。私たちもできるだけ緑を残し、農薬に頼らずに多様な生物を未来に残す努力が求められます。
 勉強会は、都心の一角に設けられた庭で行われ、多数の巣箱が設置されていました。ビルに囲まれたオアシスのような空間には、ミツバチが自由に飛び交い、多様な植物が実を結び、花を咲かせていました。また、ミツバチの水飲み場もあり、彼らが快適に暮らしている様子がうかがえました。

 社員やその家族は、それぞれ巣箱を覗き込みながら、ミツバチの生態や環境保全における重要性を学びました。最初は緊張していた参加者も、次第に手に乗せたり、巣箱の中を撮影したりして楽しんでいました。
 ビオトープに入るには、不要な植物の種を持ち込まないよう、ゲートで靴裏の砂を落としてから入場します。

 最後には巣箱を開け、みんなで新鮮な蜂蜜を味わいました。
 蜂蜜は、巣箱の真ん中から端に向かって集められるため、中央部分は特に濃厚です。この味の違いを楽しみながら、ミツバチや環境、博多ミツバチプロジェクトの活動について学ぶことができました。
 参加者の満足度は100%で、「花を育ててみたい」「ミツバチがいなくなる危機感を感じた」「まずは体験し、知ることが大切だと感じた」といった感想が寄せられ、非常に充実した一日となりました。

アマモの藻場づくりを通じた博多湾の生物多様性保全の取り組み

直近の活動

【実施日】 2024年11月30日(土曜)
【実施場所】 福岡市中央区地行浜
【参加者数】 46名(ドコモグループ25名)

活動内容

 ドコモ九州支社では、福岡市中央区地行浜において、博多湾を中心に海や海の生き物を守るために活動している「一般社団法人ふくおかFUN」と共に、海や生き物について学びながら、「藻場」再生に向けた取り組みと参加者の意識向上に努めました。
 ドコモ九州グループの社員とその家族のほか、株式会社福岡放送の社員とその家族、博多湾NEXT会議の会員様、地元大学生の皆様にも参加していただきました。

 福岡市は都市と海が近く豊かな自然を感じることができる一方で、海洋ゴミやマイクロプラスチックの問題があり、藻場の生育に影響を及ぼすさまざまな課題を抱えています。

 当日は、まず博多湾の海の実態環境に関する座学で海のゆりかごと呼ばれる“アマモ”について理解を深めつつ、参加者が活動の意義を認識することからスタートしました。
 続いて、アマモの種子を海へ投げ入れるため、寒天粘土(生分解性)で種子を包んだ『アマモ種子団子』づくりを実施しました。
 小さなお子様も、お団子を作る感覚で簡単に楽しみながら挑戦していました。そして、メインイベントである種子団子の投げ入れでは、皆一斉に海へ向かって勢いよく投げ入れ、アマモが無事に成長するよう願いました。
 生物観察では、実際にアマモ場で生息する生き物を、子どもたちが楽しそうに興味深く観察する様子が見られ、本活動の意味をより感じてもらえたようです。

 ビーチクリーン活動では、海洋プラスチックごみの回収を行い、実際に地行浜のテトラポットの隙間などにマイクロプラスチックが滞留している様子を目の当たりにしました。
 海に流れ着くまでの過程で、プラスチックが小さなかけらとなり、大量に海に漂流している現状を、クリーンアップ活動を通じて肌で感じることができました。また、学校などの施設に使われている人工芝が、側溝や川を経由し、いつの間にか海へ流れ込んでいることに参加者全員が驚いていました。

 今後も、九州支社では引き続き博多湾の生物多様性保全活動に取り組んでいきたいと考えています。

福岡県(北九州)

生物多様性について響灘ビオトープから学ぶ

直近の活動

【実施日】 2024年10月26日(土曜)
【実施場所】 北九州市響灘ビオトープ
【参加者数】 34名(ドコモグループ29名)

活動内容

 「響灘ビオトープ」は日本最大級のビオトープで、平成24年度に正式オープンし、今年の夏には国連の国際データベースに登録されました。この施設は生物多様性の保全に寄与しています。
北九州支店では、響灘ビオトープの成り立ちや希少生物が訪れる理由を現地で学びました。

 ビオトープとは、「生命」を意味する「bio」と「場所」を意味する「topos」を組み合わせたもので、多くの生き物が生息する空間を指します。
 響灘ビオトープは、廃棄物の埋め立て後にできたデコボコの地形から、湿地、淡水池、草原など多様な環境が形成され、さまざまな生物が生息しています。特に、カラスが運んできた卵からメダカが誕生したり、コアジサシが砂礫に卵を産むなど、希少な生き物の循環も見られます。ベッコウトンボやチュウヒなどの希少生物も観察されています。当初計画が見直され、地形を維持するために50cmの覆土を施し、希少生物の出現時期を避けて整備が行われた結果、生物の移動ルートが確保され、今でも多くの希少生物が訪れる場所となっています。

 響灘ビオトープでは、チュウヒ、オオヨシキリ、カヤネズミ、コガタノゲンゴロウなどの希少生物が季節ごとに訪れます。周辺にはこのような場所が少ないため、自然に近い環境が整備されています。
 ビオトープの周囲には鉄線のフェンスがあり、これが鳥たちの止まり木となり、運ばれてきた種が落ちることでさまざまな木々が生い茂っています。これらの木々はすべて実を結ぶものです。かつては廃棄物の埋め立て地だった場所が、多くの生物を育んでいるのを見ると、生物多様性を維持する重要性を感じます。
 ビオトープに入るには、不要な植物の種を持ち込まないよう、ゲートで靴裏の砂を落としてから入場します。

 訪問時には野鳥を期待しましたが、春に多く訪れるため、今の季節ではトンビのみ見ることができました。運が良ければウサギなども見えるそうですが、この日は確認できませんでした。
 東京ドーム9個分の広さを歩くと、ため池には外来種のタニシの卵や、草地に生い茂る外来種の植物が見つかりました。このように整備された場所でも外来種の強さを実感しました。また、ため池、湿地、草地では植物の種類が異なり、それぞれの見分け方を学べました。

佐賀県

有明海の生態系を保護しよう!

直近の活動

有明海干潟の生態系勉強会

【実施日】 2024年9月25日(水曜)
【実施場所】 ドコモ佐賀支店
【参加者数】 10名

活動内容

 生物海洋学研究者の藤井先生をお招きし、有明海の干潟の生態系や生物多様性保全について勉強会を開催しました。有明海は海苔が有名ですが、他にも漁業や養殖業が盛んで人々にとって重要な食糧供給の場となっており、人間活動との接点が多い海です。また、最近では気候変動による豪雨で干潟の塩分濃度が変化してしまうなど生態系への影響が大きくなっていることを学びました。


直近の活動

アクトクリーンSAGA2024 海岸清掃活動

【実施日】 2024年11月23日(土曜)
【実施場所】 東よか干潟海岸
【参加者数】 全体850名(ドコモグループ10名)

活動内容

 東よか干潟の生物多様性保全活動として、サガテレビ主催の「アクトクリーンSAGA2024」で海岸清掃に参加しました。地元企業や地域のみなさまなど全体で約850人が参加し、開会式後に一斉に海岸清掃活動を開始しました。海岸の漂着物などおよそ3トンのゴミが回収され、見渡す限りゴミの無いクリーンな海岸となりました。

 当日は天候にも恵まれ、シチメンソウの群落とその後方に広がる干潟が一望でき、しばし景色に見とれる程でした。本活動を通じて干潟の生態系保全の重要性を再認識するとともに、活動継続の必要性を感じました。今後もこの活動を継続し、次世代へこの自然豊かな干潟を残していきたいと思います。

長崎県

伊王島海水浴場での海岸清掃活動

直近の活動

【実施日】 2024年11月30日(土曜)
【実施場所】 長崎市伊王島町
【参加者数】 26名(ドコモグループ21名)

活動内容

 長崎県において最も身近な「海」をフィールドとした、海洋生物の保全を目的とした清掃活動を企画・実施いたしました。

 今回の活動の舞台である「伊王島」は長崎市の沖合10kmに位置し、近年伊王島大橋が開通したことで、車で渡ることが可能になりました。島内にはホテルや温泉施設、各種アクティビティが整備され、県内外から多くの観光客が訪れるリゾートアイランドとして知られています。

 企画・実施にあたっては、「参加者が活動を通じて肌で体験できること」に重点を置き、社員以外の関係者の方々にも参加しやすい形で海岸清掃を行うことにしました。

 活動当日の天候は晴れ、清掃日和と思われたのですが、実際に海岸に到着すると、強風が吹き荒れる悪条件でした。しかし、その中でも26名の方にご参加いただき、伊王島海岸や周辺の清掃活動を共に行い、海岸への漂着ゴミが海の生態系に与える影響について考え、学ぶことができました。

 実際に清掃を行ってみると、多くの漂着ゴミや観光客によって捨てられたゴミが散乱しており、このままでは海洋生物が餌と間違えて摂取するなど、深刻な影響を及ぼす可能性があることが分かりました。また、ゴミの中には他国の文字が記載されたものも見受けられました。参加者からは「このような多くのゴミが海を漂いながら、魚や鳥が誤って食べてしまうことが生態系に与える影響の大きさを実感した」といった意見や、「ゴミを放置することで、せっかくの景観が損なわれてしまうのは悲しい」との声をいただき、活動を通じて環境保全の重要性を改めて体感することができました。

 今後も長崎支店では引き続き各種社会貢献活動やボランティア活動等を通じて地域の環境保全に努めていきます。

熊本県

生物多様性活動はじめの一歩。インセクトホテルの設置!

直近の活動

【実施日】 2024年9月25日(水曜)
【実施場所】 阿蘇郡西原村
【参加者数】 38名(ドコモグループ35名)

活動内容

 ドコモ大津俵山広葉樹の森で、生物多様性に関する取り組みが今年度から始まりました。初年度の今年は、まずこのフィールドにどのような生物がいるか調査し、インセクトホテルを作成・設置して、どの昆虫が住み着くか観察します。

 新しい取り組みだけでなく、以前から行っていた保全活動も大切です。みんなで鎌を使ってススキや雑木を取り除きました。春に向けて桜の開花が楽しみです。

 清掃活動やインセクトホテルの設置が完了し、今後は定期的に観測を行いますが、すでに猪が木の根を掘り起こして餌を探した痕跡や、鹿が木の皮を食べた跡が見られます。また、作業中は見ることができませんでしたが、鹿の鳴き声も聞こえました。これらの動物と共存しながら、必要な対策を講じていくことが重要な取り組みと考えています。

大分県

「森林づくりボランティア」に参加しました!

直近の活動

【実施日】 2025年3月1日(土)
【実施場所】 大分県民の森 平成森林公園「さくら園」
【参加者数】 約91名(大分支店・dbs大分社員や家族11名)

活動内容

 大分県民の森で行われた第29回ボランティアによる森林づくりに、CS九州大分支店・dBS 大分支店の社員や家族11名が、NTT大分グループのボランティア約40名に加え、一般ボランティア40名と一緒に参加しました。

 今回の植樹活動では、「ジンダイアケボノ」と「オオシマサクラ」の2種類の桜を植えました。特に「ジンダイアケボノ」は病気に強い品種で、病気の蔓延を防ぎ、長く楽しむことができます。参加者は、桜が健やかに育つための肥料の選び方などを詳しく教わり、生き物たちとの共存を実感する貴重な体験となりました。

 植樹体験に先立ち、参加者は環境省のウェブサイト「エコジン」に掲載の「生物多様性とはなにか?」について、2月14日の支店総会で紹介・学習しました。そして、3月1日に約1時間かけて大分支店から「大分県民の森」へと向かいました。

 現地では、まず植樹の方法について説明を受け、その後、それぞれの担当エリアへと移動しました。植樹の地点にはあらかじめ穴が掘られ、そばには約3メートルの桜の苗木が準備されていました。苗木をそのまま植えると深すぎるため、根腐れを防ぐために床土を盛り上げた上で植樹しました。

 植樹後は、木の根鉢と埋めた土に隙間ができないようにしっかりと土をかぶせ、さらに支柱を取り付けて桜の苗木と支柱を結びつけました。桜が元気に成長するための肥料としては、鳥や動物の糞に加え、雷による空中放電によって生じる窒素が重要であることがわかりました。

宮崎県

みどりいっぱいプロジェクトでの活動

直近の活動

【実施日】 2024年11月2日(土曜)
【実施場所】 阿波岐原森林公園
【参加者数】 悪天候のため、活動中止

活動内容

 「水と緑の森林づくり」県民ボランティアの集いと連動し、NTT西日本宮崎グループにて「みどりいっぱいプロジェクト」(※)(生物多様性の保全活動)として森林づくり活動(下草刈り作業等)を実施する。

  • NTT西日本が展開する自治体・NPO等と連携した環境保全活動。

鹿児島県

藺牟田池での生態系保全活動

直近の活動

【実施日】 2024年7月27日(土曜)
【実施場所】 薩摩川内市祁答院町羅牟田池
【参加者数】 全体125名(ドコモグループ18名)

活動内容

 羅牟田池は7つの外輪山に囲まれた静かな池、直径約1km、最深部は約3.5mです。多様な動植物種が生息する貴重な自然環境が残されています。そして、希少野生動植物種であるベッコウトンボや水鳥が生息する重要な湿地として、2005年にラムサール条約湿地として登録されました。

 その生態系を維持するため、有志が藺牟田池に集結しました!
 ドコモ鹿児島グループとNTT西日本鹿児島エリア各社の社員およびその家族が藺牟田池に集合し、「外来魚駆除活動」を行いました。

 特定外来生物に指定されているブルーギルやブラックバスが多く繁殖しており、自然保護に関わる問題となっています。
 早速、希少野生動植物種の卵を食べ荒らす外来魚を釣り上げ、「従来の豊かな生態系を取り戻すゾ~」と意気込み、釣果は参加者125名で405匹ありました。

 

 藺牟田池には絶滅危惧種の「ベッコウトンボ」や、鮮やかなショッキングピンクの「ベニトンボ」が生息しています。とても美しいです。

 最後は皆で学習会。藺牟田池に隣接するアクアイム(生態系保存資料館)に全員が入館し、熱心に資料館スタッフの説明に耳を傾け、管内の外来魚の生息について研究し、生態系維持について理解を深めました。

 参加した皆からは、「家族ぐるみで楽しかった」、「来年は100均でちっちゃいイスを買ってこよう」、「かき氷が美味しかった」といった声が上がりました。
 とても暑い日でしたが、大自然の中で湖面の風が心地よい1日でした。

沖縄県

やんばるで外来植物の学習会・防除活動

直近の活動

【実施日】 2024年10月19日(土曜)
【実施場所】 東村 慶佐次区内
【参加者数】 36名(ドコモグループ9名)

活動内容

 沖縄県自然保護課主催の「やんばるで外来植物の勉強会・防除イベント」が開催されました。

 「やんばる」は、2021年7月に「奄美大島、徳之島、沖縄県北部および西表島」として世界自然遺産に登録された地域の一部です。ドコモは世界自然遺産推進共同企業体の一員として、登録前には認知向上や普及啓発活動を行い、登録後は地域の生物多様性保護や認知向上に向けて地元の企業や団体と協力して活動してきました。

 今回のイベントでは、外来植物が周囲の環境に与える悪影響を学び、実際の除去活動でその難しさを体験することで、生物多様性を守ることの大切さを理解するため参加しました。

 

 まず、慶佐次公民館に集合し、外来生物が地域に入る理由や、外来植物が生態系に及ぼす悪影響について座学で学びました。外来植物が元々その地域に生息していた固有の植物を排除してしまうと、それに依存する生物も生きられなくなります。見た目は自然に見えていても、実際には生き物が住めない荒地になってしまうという話を聞いて、「緑=自然豊か」というわけではないと新たな気づきを得ました。

 その後、屋外へ出て外来植物の除去を体験する場所に移動しながら、外来植物の見分け方や、除去方法の違いについて学びました。強い生命力を持つ外来植物は、葉や茎が地面に落ちると新たに根を張ってしまいます。そこで、できるだけ根から除去すること、そして範囲を広げないように確実に回収することが重要だと学びました。10月なのに真夏のような暑さの中、みんなで汗をかきながら外来植物を除去しました。

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