冬によく起こるスマホのトラブルとは

冬場にもスマホの問い合わせが多いのは知っていますか?
今回は、冬場に見られるスマホの動作についていくつかご紹介します。誤った取扱いによってスマホが故障したり、スマホのリチウムイオン電池が劣化する場合があるので気を付けましょう。

電池の持ちが悪い

気温の低い環境でスマホを利用していると、電池の減りが早く感じることがあると思います。
これは、リチウムイオン電池に使われている電解液の粘度が影響しています。低温環境下では、室温と比較して電解液の粘度が高くなり、抵抗が大きくなるため電池の減りが大きくなっています。

【実験】電池の持ちは変わるのか

実際にどれくらい電池の持ちが変わるのか実験してみました。
今回の実験は、低温環境下で4K動画撮影した場合を想定した内容にしています。実験する際に、低温環境を再現するため、冷蔵庫を用いてスマホを低温環境に置いた時に電池がどれくらい減るのか検証しました。

  • 実験を行うにあたり、安全性に配慮して行っています。冷蔵庫にスマホを入れることで故障する恐れがありますので絶対行わないでください。
実験内容 スマホのカメラ起動(4K動画撮影)した状態で、各条件で30分間放置して電池残量を確認する 実験条件 室温20度~25度 チルド0度~3度 冷蔵庫マイナス16度~マイナス20度

各条件下でカメラを起動させてスマホを放置した際、室温と冷凍庫で約1.6倍も冷凍庫の方が消費していることが分かりました。

電池消費の比較 室温13% チルド16% 冷蔵庫21%

実際にドコモに電池の減りが早くなったと感じて問い合わせ件数を確認すると、12月など冬場に多い傾向があります。
スマホの利用状況によっては、実験結果以上に消費する場合もありますので、低温環境下では電池が消費しやすいことを覚えておきましょう。

2022年度月別電池消費に関する問い合わせグラフ

スマホを温めればよいのか

今回の実験で低温環境下での利用で電池の減りが早いことが分かりましたね。では、冷えてしまった場合どのような方法でスマホを室温に戻すのがよいのでしょうか?
実は、スマホは急激な温度変化が生じた場合、スマホ内部で結露が発生する可能性があります。スマホが冷えている場合はすぐ暖房器具の近くに置くのは避けましょう。また、暖房器具の近くにしばらく置いていると、結露以外にスマホ全体が熱くなることで最悪電池が破裂、発火してしまう恐れがあるので気を付けましょう。

寒い日はどうすればよいか

最近、外でスマホを首から下げて利用する方も増えています。その際に長時間スマホが外気に触れて低温状態にならないようにすると電池持ちも改善します。直接外気にさらされないようにポケットやカバンなどにしまっておくことをお勧めします。屋内に入った際の急激な温度差が小さく、低温による電池消費を最小限に抑えることができるので覚えておきましょう。

ちなみに、スマホを利用する際の推奨温度をご存じでしょうか?取扱説明書にも記載していますが、0~35℃での利用を推奨しています。もし、利用中にスマホが冷たい、熱いと感じた場合は、一度利用するのを控えて室温近くになってから利用するようにしましょう。

画面操作が反応しないこともある?

冬場にスマホの画面がうまく反応しない場合もあり、理由としては乾燥が考えられます。スマホのタッチは、ディスプレイ表面に触れた際の微弱な電流を検知して、タッチしている位置を特定していますが、乾燥により静電気で正常に検知できない場合があります。
反応しないと感じる場合は、電源を再起動してみたり、手を保湿させることをお試しください。
上記で改善しない場合は、乾燥の影響ではない可能性もあるので、ドコモショップへの相談またはオンライン修理受付をご利用ください。

その他気をつけること

寒くなってくるとお風呂に入る方も増えてくると思いますが、お風呂でスマホを利用したことはないですか?
スマホをお風呂のお湯に入れなければ問題ないと思われるかもしれませんが、故障する場合があります。お風呂の蒸気でも、スマホの状態によっては内部に水分が侵入して内部の部品を劣化させてしまい、電源が付かなくなったり、充電口に水分が検出されて充電できなくなる場合があります。
また、電池残量が少なくなってもお風呂で充電しながらスマホを利用するのは、非常に危険なのでやらないようにしましょう。

まとめ

今回は、冬場によく発生するスマホのトラブルに関する内容をご紹介しました。
今後、より寒くなっていくと思いますが、大切なスマホが故障しないよう気を付けて利用しましょう。

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