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INTERVIEW INTERVIEW

INTERVIEW

24時間365日
つながる世界――

あなたの“かけがえのない一日”を
守り続ける

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現代において、スマートフォンや携帯電話は単なる通信手段を超え、さまざまな機能を兼ね備えた、生活に必須のツールとなっています。今や、つながることはあたりまえ。人々の注目は、スマホの利便性や革新性に集まりがちです。しかし、その裏で日進月歩のネットワークを途切れさせないために、日々努力し続けている人々がいます。

ドコモがめざす「いつでもどこでもつながる世界」について、ネットワークの保守に携わる仙石和と田中睦也に語り合ってもらいました。

生活インフラとしての
ネットワークを
守ることが、
ドコモの使命。

――現在のモバイル・コミュニケーション・ネットワークについて、どのように捉えていますか?

仙石:かつては携帯電話というと、電話やメールという連絡手段の一つでしたが、今はキャッシュレス決済などの生活を便利にする新たなサービスがどんどん増えていて、付加価値が高まっています。その根幹を支えているネットワークも、2020年に5Gがスタートしたように日々進化していて、今や多くの人に生活のインフラとして認識されていると思います。

そういった状況を踏まえると、この先、どんなときでもどんな場所でも、24時間365日つながる状態を保ち続けることが、私たちドコモの使命だと考えています。

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――そのために、心がけていることはありますか?

仙石:ドコモのネットワークには、何百というシステムが使われています。また、ネットワークの進化は本当に早くて、自分の担当部署しか見ていないとすぐに置いていかれてしまいます。そのため、新しい技術やネットワークの傾向について、他部署の方や開発者の方に聞くなど、部署の垣根を超えて、自分から情報をキャッチアップするようにしています。

田中:最新の情報を抜け漏れなく仕入れるために、密に他部門と連携を図り、打ち合わせも毎日のように行っています。何か一つ情報が抜けただけで、お客さまに迷惑をかけてしまうリスクがあるんです。そのため、この作業をするとどうなるのか、この機能を入れるとどうなるのか、お客さま目線で考えながら議論を繰り返しています。そのくらいやらないとネットワークは守れないということを、共通認識として持ちながら取組んでいます。

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オペレーションセンターの
膨大な情報は
高品質ネットワークの砦。

――24時間365日「つながる」ために行っている、日々の取組みを教えてください。

田中:東京と大阪にあるネットワークオペレーションセンターが連携し、そこで働く何百人というスタッフが交代制で、24時間365日、常に基地局・伝送路・ノード装置などのネットワークを構成する装置を監視しています。

不具合があると壁一面に並んだ大型のモニターにアラートが表示されるのですが、その数は、1日約数万件。ただし、重要なアラートは赤、優先度が低いものは紫といったように色分けされていて、すぐに対応ができる体制となっています。

仙石:アラートの優先順を判別するのは、私たちサービス運営部の役割になります。オペレーションセンターが膨大な量のアラートから、どれを優先的に対応すればいいのか判断に迷わないよう、私たちが精査して優先順を提示しています。

田中:復旧はスピードが命です。アラートが出た際、装置のリセットや予備の通信設備に切り替えるといった、オペレーターによる遠隔措置で修復できることがほとんどです。どうしても遠隔措置では修復できず、装置の交換が必要な場合には、全国47都道府県に配置した設備保守のプロフェッショナルが24時間いつでも現地へ駆けつけ、迅速に故障復旧を行います。

また、通信しにくいときにもアラートが出るようになっています。たとえば、チケット販売や大規模イベントの開催などで、通信が集中するときです。そういった際に、あえて規制することでお客さまの通信の流れがわるくならないよう、ネットワークの接続量をコントロールすることもネットワークオペレーションセンターの仕事になります。

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――とはいえ、アラートは出ないに越したことはないですよね。

田中:そのため、そもそもの設計段階から、エリアの人口や地理的な特徴、お客さまの行動特性など、膨大なデータを分析して、基地局を設置しています。もし、この基地局に不具合が出たら、こっちの基地局でカバーできるといった想定もして、お客さまに影響が出ないようなエリアづくりをしています。

サービスを開始した後も、正常に動いているか、定期的に点検を行い、保守に取組んでいます。近年では、鉄塔の点検に、サビを検知するAI機能を搭載したドローンを活用するなど、保守業務も先進化を図っています。

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進化し続けるネットワークにも
対応するため、人の手を介さない
「ゼロタッチオペレーション」へ。

――ドローン以外にも、ネットワーク向上のための新たな取組みはありますか?

田中:ネットワークのサービスが増えるにつれ、私たちが監視・保守しなくてはいけないシステムもどんどん増えていきます。そうなると、今まで通りに変わらない品質のネットワークを提供し続けることが困難になっていくと考えられます。そのため、今、力を入れているのが「ゼロタッチオペレーション(ZTO)」です。

具体的には、先ほどお話しした不具合が起きた際の遠隔操作を、人の手を介さず、全て自動化で行ったり、回線の混雑状況をAIが自動で判断し、ネットワークをコントロールしたりといった取組みを行っています。現在、アラートに対する遠隔措置の自動化割合は、約80%まで到達しました。将来的には、オペレーションセンターで行う業務を可能な限り自動化することをめざしています。

また、2022年の春頃からは、国際サービスに対する遠隔操作のZTO化も運用開始しています。不具合の検知から判断、復旧までを丸ごと自動化することで、サービス回復までの時間を最大75%短縮できました。

NTTグループの先進的な研究はもちろん、常に外にも目を向けて、新しい技術を積極的に取り入れ、時代が変わっても、お客さまにより良いネットワーク品質を提供できるような環境づくりに取組んでいます。

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つながった先にある笑顔のため、
目に見えないネットワークを
守り続ける。

――日々の取組みとは別に、ネットワークを守るために行っていることはありますか?

仙石:社会インフラとしてのネットワークを途切れさせないということも重要な取組みです。ドコモは災害対策にとても力を入れています。東日本大震災の教訓から災害時でも通信を確保するために、大ゾーン基地局の設置や移動基地局車両の増設、基地局の電源強化を行いました。

災害時、大規模な停電が起きたことで、基地局は壊れていないのに電源がなくて停止してしまったり、伝送路が切断されてしまったりして、通信ができなくなりました。二度とあのようなことを繰り返さないよう、さまざまな対策を行っています。

――確かに、東日本大震災以降、災害時に通信の混乱はあまり聞かなくなったように感じます。

仙石:その他にもドローン中継局や船上基地局などの新しい取組みも始めています。
海上の船舶から広範囲をエリア化する船上基地局や、ドローンに電波をつないで中継するドローン中継局など、災害によって立ち入り困難になったエリアでもネットワークをつなげることができます。

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――最後に、この先、ドコモがめざしているネットワークの未来を教えてください。

仙石:24時間365日つながることがあたりまえの時代に、その“あたりまえ”をいかにして保っていくかが、私たちの大きな仕事になっています。いつでもどこでも誰かとつながれるって、すごくあんしんすること。その“あんしん”をみなさまにお届けすることが最も大切だと考えています。

災害時に、SNSで「ドコモがつながるよ」というコメントを見つけたとき、自分たちがつくり上げてきたもので、きちんとつながっていることを実感できました。やっぱり、あたりまえのものがなくなったとき、人はいちばん不安になると思います。そこで「つながるあんしん」を届けられたことに喜びを感じました。

今、私たちが使っている電波は目に見えないものですが、今後、どれだけネットワークが進化しても、私たちがつなぎ続けることで、お客さまにあんしんを届けたい。そして、その先にある誰かの笑顔を守り続けていきたいと思っています。

INTERVIEW
YAWARA SENGOKU 仙石和 サービス運営部サービス制御技術部門サービス制御ノード担当

ネットワークを構成しているシステムのうちの一つ、サービス制御ノードの保守や、トラブル発生時の対応マニュアルの作成、マニュアルにないエラーが起きたときの問い合わせ対応などに従事。

TOKIYA TANAKA 田中睦也 サービス運営部オペレーションシステム部門オペレーションシステムDX担当

ネットワーク装置の監視や制御を行うオペレーションシステム全体の戦略や、将来的な技術導入、ドコモ全体で取組んでいる「ゼロタッチオペレーション」の推進も担当。