地域からのお知らせ(東海)
愛知県常滑市中部国際空港島において
「自動運転社会実装モデル構築事業(ショーケース)」の実証実験を実施
<2021年10月18日>
株式会社NTTドコモ(以下、ドコモ)は、愛知県常滑市中部国際空港島において、自動運転社会実装モデル構築事業(ショーケース)の実証実験を行います。
2021年6月7日に当社が発表しましたように、ドコモは「愛知県自動運転社会実装モデル構築事業」に参画しています。この実証実験の一環として、常滑市中部国際空港島において、「公道と空港制限エリアの同時運行・管理」をテーマに、空港利用者ならびに空港島勤務者の移動手段を想定した実証実験を行います。
今後もドコモは、お客さまに対しさまざまな課題解決をご提案することで、よりご満足いただけるよう取組んでまいります。
実施日程
2021年10月29日(金曜)、11月1日(月曜)、11月2日(火曜)、11月3日(水曜)
空港内制限区域
日程 | 時間帯 | 発車時刻 | ルート | 試乗者 |
---|---|---|---|---|
10月29日(金曜) | 午前11時15分~ 午前11時35分 |
午前11時15分 | A | 愛知県知事 |
午前10時~ 午後1時30分 |
午前10時/午前10時30分/午後0時05分/午後0時25分/午後0時45分/午後1時05分 | A | メディア関係者 | |
11月1日(月曜)~ 11月3日(水曜) |
午前9時~午後5時 | 午前9時/午前9時30分/午前10時/午前10時30分/午後1時/午後1時30分/午後2時/午後2時30分/午後4時/午後4時30分 | B | 招待者 |
午前11時~午後4時 | 当日の到着便の運行に準ずる | C | 到着便旅客 |
空港島総合物流地区
日程 | 時間帯 | 発車時刻 | ルート | 試乗者 |
---|---|---|---|---|
10月29日(金曜) | 午後2時~午後3時 | 午後2時/午後2時30分 | D | メディア関係者 |
11月1日(月曜)~ 11月3日(水曜) |
午前5時~午後11時 | 空港島総合物流地区バス時刻表を 参照 |
D | 一般 |
-
ルートの内容は、ルート等詳細を御覧ください。
- 天候等により変更になる場合があります。
事業実施体制
株式会社NTTドコモを幹事会社とする共同体で事業実施
企業名等 | 本社等所在地 | 主な役割 |
---|---|---|
株式会社NTTドコモ | 東京都千代田区永田町2丁目11番1号 | 事業統括、通信環境構築、5G(※1)を活用したソリューションの提供、車両調達 |
先進モビリティ株式会社 | 茨城県つくば市緑ケ原4丁目13番地 | 自動運転バス車両の提供、走行調律作業の実施 |
名鉄バス株式会社 | 愛知県名古屋市中村区名駅四丁目26番25号 | 自動運転バスの運行計画の策定・運行 |
日本信号株式会社 | 東京都千代田区丸の内一丁目5番1号 | 路車間協調システムの提供 |
愛知製鋼株式会社 | 愛知県東海市荒尾町ワノ割1番地 | 磁気マーカシステムの提供 |
協力会社
企業名等 | 本社等所在地 | 主な役割 |
---|---|---|
中部国際空港株式会社 | 愛知県常滑市セントレア一丁目1番地 | 実証実験場所の提供 |
常滑市 | 愛知県常滑市新開町4丁目1番地 | 実証実験場所の提供 |
知多乗合株式会社 | 愛知県半田市住吉町二丁目163番7号 | 自動運転バスの運行補助 |
シーキューブ株式会社 | 愛知県名古屋市中区門前町1番51号 | 磁気マーカの敷設 |
ENWA株式会社 | 大阪府大阪市西区北堀江2丁目1番11号久我ビル北館 8F | 映像伝送システムの提供 |
ルート等詳細
空港内制限区域と空港島総合物流地区の周回ルートを同時運行
空港内制限区域
ルート | A | B | C | |
---|---|---|---|---|
経路 | 出発点 | 第2ターミナル (702ゲート) |
第1ターミナル | 第2ターミナル (702ゲート) |
経由 | 第1ターミナル | 第2ターミナル | - | |
終着点 | 第2ターミナル (702ゲート) |
第1ターミナル | 第2ターミナル (到着口) |
|
距離 | 約4.0km | 約4.0km | 約0.3km | |
試乗者等 |
|
|
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空港島総合物流地区
ルート | D | |
---|---|---|
経路 | 出発点 | 「旅客ターミナルビル」停留所 |
経由 | 「総合物流中央」停留所 | |
終着点 | 「旅客ターミナルビル」停留所 | |
距離 | 約3.5km | |
備考 | 運行時刻は、空港島総合物流地区バス時刻表を参照 | |
試乗者等 |
|
- 天候等により変更になる場合があります。
実証全体図

ルートA

ルートB

ルートC

ルートD

- S:出発点、G:到着点、停:停留所
車両概要
エリア | 空港内制限区域 | 空港島総合物流地区 |
---|---|---|
車両 | 小型バス「ポンチョ」 | 小型バス「ポンチョ」 |
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|
仕様 |
|
|
実証実験のハイライト(見所)
空港内制限区域・空港島総合物流地区共通
○自動運転車両の複数同時運行と、5Gを活用した一元的な遠隔監視
本実証では、空港内の制限区域・空港島総合物流地区のそれぞれを周回するルートにて2台の小型バス車両を同時運行することに加え、NTTドコモが走行ルート上や車両内に設置した複数のカメラ(路側/車載カメラ)を5Gに接続して映像伝送し、複数車両の運行状況を遠隔管制室(※3)にて一元的に監視します。
遠隔管制室のモニター上には、路側カメラから伝送される映像からAI映像解析(※4)技術によって認識した車両(トーイングトラクターやタラップ車などの特殊車両(GSE(※5))を含む)、航空機、歩行者が視覚的に明示されることにより遠隔監視員が注視すべきか所が明確になり、いち早く危険を察知することができます。また、路側カメラにはENWA社の提供する映像伝送システム「DiCaster」を採用することで、専用の機材を必要とせず、スマートフォンにて高精細な映像を低遅延で伝送することが可能となります。また、スマートフォンの「DiCaster」アプリは遠隔管制室PCから遠隔起動することができるため、バス運行に合わせた映像伝送制御を遠隔にて実現できます。
これらの技術によって、自動運転車両の安全な運行と遠隔監視員の負荷軽減の両立をめざします。
○立席での運行
自動運転バス車両の実装時には立ち乗りのお客さまも想定されることから、本実証で運行する自動運転車両では着席だけでなく立席も運用し安全性の評価を行います。
○AI顔認証ソフトウェアを活用した非接触での試乗者データ管理
自動運転車両の試乗受付ならびに車両への乗車時、サーモカメラ(※6)付きの5G対応スマートフォンを用いた非接触での温度測定に加え、NTTドコモが提供する「ドコモ画像認識プラットフォーム」に搭載されたAI顔認証ソフトウェア「SAFR®」(※7)を活用することで、受付および車両乗車口に設置したカメラの映像から乗車人数カウントによる混雑状況把握、乗客の年齢・性別などの試乗者属性推定やリピータ分析(※8)の実証を行います。本実証で得られた結果を踏まえ、将来の試乗者データ活用方法の検討につなげます。なお、本実証で取得した個人情報は本検討でのみ利用し、その他の目的では一切利用しません。

空港内制限区域
○航空機到着便からターミナルまでの旅客輸送を実施
ランプバス(※9)による航空機到着便からターミナルまでの旅客輸送を想定した運行を行います。一部の便では到着便の実際のお客さまにご乗車いただき、空港利用者の自動運転に対する受容性評価を行います。
○特殊車両や航空機が行き交う空港内制限区域において、運転席無人での自動運転車両を運行
自動運転車両がGSEと交差する際や航空機のスポット誘導経路(※10)を横断する際は、遠隔管制により安全確保した上での自動運転走行を行います。
- 運転席無人での運行は一部区間に限定する可能性があります。また状況によって運転席無人での運行をしない場合もあります。
空港島総合物流地区
○空港島内の総合物流地区において、自動運転車両の早朝~深夜運行
「旅客ターミナルビル」バス停を起点として、空港島内の総合物流地区を周回するルートで早朝・深夜を含めて運行します。本ルートでは空港島総合物流地区の企業で勤務されている方に実際にご乗車いただくことで、空港島勤務者の自動運転に対する受容性評価を行います。
○耐候性に優れた自動運転システムと路側センサー連携による安全な運行
自動運転車両の走行制御において、車載センサーであるLiDAR(※11)で捉えた周囲の情報と、あらかじめ記憶された3D地図を照合する経路把握の方式に加え、経路の一部では耐候性に優れ、かつ遮蔽物が多く衛星の電波が届きにくいか所でも車両位置を把握できる「磁気マーカシステム」(※12)による経路把握の方式を併用します。
その他にも、信号連携(※13)や歩行者・交差車両を検知する路側センサーとの連携により、自動運転車両の安全な運行を実現します。
空港島総合物流地区バス時刻表
天候等により変更となる場合があります。
11月1日(月曜)・11月2日(火曜)

11月3日(水曜) 祝日

- 5G:
通信キャリアがサービスとしてスタートした第5世代移動通信システム。高速、大容量が特徴。 - GNSS:
Global Navigation Satellite Systemの略で、人工衛星から発射される信号を用いて自己位置などの測位を行う技術。 - 遠隔管制室:
自動運転車両の運行を遠隔からの映像をもとに管制可能なスペース。今回は、「第2セントレアビル4階R-7会議室」に設置。 - AI映像解析:
AIにあらかじめ空港内外の車両、航空機、人物を学習させ、カメラに映った映像の内容を解析する技術。 - GSE:
Ground Support Equipmentの略で、航空機地上支援車両。
旅客の荷物の積み入れ・積み出し、航空機の電源・燃料供給、航空機の旋回・後退、機内食の持ち込み等を目的とした多くの種類の車両が存在。 - サーモカメラ:
赤外線を利用し、対象の表面温度を検知できるカメラ。 - SAFR®:
「SAFR®」は、RealNetworks, Incの登録商標です。 - リピータ分析:
バスに乗車した人をカメラで検知し、バスを繰り返し利用している人の割合等を分析。 - ランプバス:
空港施設(ターミナルビル)と、空港施設から離れた駐機場との間の乗客輸送を行うバス。 - スポット誘導経路:
航空機の走行区域のうち、駐機場への出入りを目的として指定した区域。 - LiDAR(ライダー):
Light Detection and Rangingの略で、レーザー光を使って離れた場所にある物体の形や距離を測定するセンサー技術。 - 磁気マーカシステム:
道路に敷設された磁気を発するマーカを、車両に取り付けられた高感度磁気センサーで読み取り、自動運転車両を運行する方式。 - 信号連携:
信号機の状態変化の残り時間を自動運転車両に通知することにより、自動運転車両の停止・発進制御を実施。
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