地域からのお知らせ(東北)
商用5GにおけるVR描画を用いた除雪ガイダンスシステムの実証試験に成功
~除雪業務における「物損・人身事故防止」~
2022年2月25日
株式会社NTTドコモ東北支社は、青森県 新産業創造課、株式会社サン・コンピュータと2022年2月25日(金曜)に、5GによるVR描画を用いた除雪ガイダンスシステムの実証実験に成功しました。
なお、本実証実験は商用5Gにおいて、高精度位置測位とVR描画の技術、360度カメラを組み合わせた除雪ガイダンスを実施した東北初の実証実験になります。(※1)
降雪地域において生活道路を含む除雪作業は、住民の暮らしを守るために欠かせない作業であり、担い手の高齢化や人員不足が重要な課題となっています。
特に青森県は降雪量が多く、積雪によって道路状態やその特徴が分からず重機による物損事故などのトラブルが発生しています。
このような課題を踏まえ、本実証実験では5G通信の「高速大容量」「低遅延」「多数同時接続」という特徴を生かし、高精度位置測位システム及び高精度VRシステムを活用した除雪ガイダンスシステムの検証を行いました。
また、遠隔から360度映像確認システムを活用し、重機オペレータの死角にある障害物や接近する人を察知し注意を促すことでリアルタイムな作業支援と高精度GPSを活用した除雪車の走行支援を検証しました。
本実証実験の結果、高精度位置測位システムと事前に作成した3次元道路地図を活用し、除雪時に目視確認できない障害物に対して除雪車が接近した際にタブレット画面と音で警告することで、積雪によって目視確認できていなかった障害物の見える化に成功しました。
また遠隔オペレータ室を設け、運転手とオペレータの間で360度全方向カメラを用いてリアルタイムの映像を共有し、重機運転者の死角や積雪で気づきにくい障害物や車、人に対し、遠隔オペレータが注意喚起することで事故防止に役立つことが確認できました。
本実証実験により得られた成果を踏まえ、本システムの実用化をはじめ5Gを活用した地域課題の解決に引き続き取り組んでまいります。
- 2022年2月15日現在。ドコモ調べ。
実証実験の概要
1.実証実験の内容
本実証実験では、商業施設内駐車場を除雪対象の一般道路と仮定し、事前に計測車を走行させ、除雪時の障害物となりうる場内の設置物の座標データや画像を3次元図化ソフトウエアに取込んで高精度3次元道路地図を作成します。除雪車がそれら障害物に接近した場合、画面上と音で警告します。また、除雪車には高精度GPSアンテナを搭載し、取得する現在位置情報と事前作成した3次元道路地図を照し合せ、積載したタブレットにガイダンス画面を表示します。
遠隔オペレータ室では、運転手とオペレータ室でリアルタイムの映像を共有し、オペレータからの指示を想定して行います。
さらに、除雪車に遠隔操作可能な360度全方向カメラを搭載し、遠隔オペレータが運転者の死角確認や想定していない障害物があった場合の注意喚起を行います。
2.日時
実施日:2022年2月25日(金曜)
3.実施場所
場所 | 住所 | |
除雪現場 | ユニバース東青森店 | 青森市田屋敷増田16-2 |
遠隔オペレータ室 | NTTドコモCS東北青森支店 | 青森市中央3丁目19 |
4.実証試験イメージ
<使用システム>
除雪ガイダンスシステム
<システム概要>
除雪ガイダンスシステムは拡張可能なインターフェイスを提供します。実証実験では「VR障害検知」と「360度全方向カメラ運転支援」機能を提供します。
<システム概要>
システム構成図を以下に示します。
5.実証実験模様





