地域からのお知らせ(九州・沖縄)
九州初、海苔養殖漁場でのICTブイの活用について
〜熊本地震の影響を受けた熊本市の海苔養殖場と佐賀市の海苔養殖場で実証実験を開始〜
2016年12月21日
株式会社NTTドコモ 九州支社(以下、ドコモ)は、セナーアンドバーンズ株式会社(以下、セナーアンドバーンズ)およびアンデックス株式会社(以下、アンデックス)と平成28年熊本地震の被害を受けた熊本市の海苔養殖漁場において、ICTブイを活用した九州初の実証実験(本実験)を2016年10月14日(金曜)に開始いたしました。
これは、漁業従事者の生産性向上および高品質な水産物の育成収穫、東日本大震災の復興支援を目的として開始した「東松島市の牡蠣・海苔養殖漁場でのICTブイの実証実験(236KB)」に続くもので、今回新たに比重測定機能を追加いたしました。2016年12月26日(月曜)からは佐賀市の海苔養殖場においても本実験を開始いたします。
本実験は、熊本市松尾漁業協同組合、佐賀県有明海漁業協同組合の協力のもと、国内でも有数の海苔養殖が盛んな地域において、通信機能やセンサーを搭載したICTブイを漁場に設置することで、漁業従事者がスマートフォンやタブレットの専用アプリを介して、遠隔でも水温管理や比重管理が可能となります。
これにより、これまで水温・比重が生産量に大きく影響をした海苔の養殖において、時期を適切に捉えた養殖業が可能となることで質の向上と安定した生産が期待できます。
なお、本実験では、収集したデータの有用性のほか、収穫した海苔の質と生産量がどれだけ向上できるか等の検証も行います。
ドコモは、ICTブイに搭載する通信モジュールと、センサーから取得するデータを蓄積するクラウドサーバーを提供し、セナーアンドバーンズは、ICTブイの開発・製造、アンデックスは、スマホ用アプリの開発を行います。
ドコモは、パートナーとともに新たな価値を協創する「+d」の取り組みとして、社会価値の協創を推進することで、お客さまの生活をより豊かにするとともに、地域の活性化や様々な社会的課題の解決に貢献してまいります。
実証実験概要
概要
- 熊本市の海苔養殖場における実証実験
平成28年熊本地震による土砂や気象等の影響を受けた熊本市の海苔養殖漁場において、ICTブイによる水温・塩分濃度の監視を行い、海の変化をデータとして見える化することで、海苔の品質向上や収穫量の安定化及び効率的な出漁による燃料費のコスト削減をめざした実証実験を行います。- 実験期間:2016年10月14日(金曜)〜2017年3月31日(金曜)
- 実験場所:松尾漁港の海苔養殖場に、ICTブイを2基設置します。
- 佐賀市の海苔養殖場における実証実験
世界有数の干満差を誇る有明海海苔養殖漁場において、ICTブイによる水温・塩分濃度の監視を行い、海の変化をデータとして見える化することにより、海苔の品質向上や収穫量の安定化及び効率的な出漁による燃料費のコスト削減をめざした実証実験を行います。-
実験期間:2016年12月26日(月曜)〜2017年3月31日(金曜)
- 実験場所:戸ケ里漁港の海苔養殖場に、ICTブイを2基設置します。
-
実験内容
上記、いずれの場所において通信機能を搭載したICTブイから取得した漁場の水温情報等を、漁業従事者が専用のスマートフォン・タブレットの画面上で管理できるサービスの提供に向け、有用性と事業性の検証を行います。
各社の役割
- ドコモ
- ICTブイに搭載する通信モジュールの提供。
- 取得した水温/比重データを蓄積するクラウドサーバー環境の提供。
- セナーアンドバーンズ
- ICTブイの開発と製造。
- アンデックス
- スマートフォン、タブレット用の水温管理、比重管理のアプリ開発。
主な機能
- ICTブイ
搭載しているセンサーと通信モジュールにより、漁場の水温、比重データを1時間単位で取得し、クラウドサーバーへデータを送信。
- アプリ
- 画面表示
ホーム画面は、直感的に今の海の状態が分かるように、把握したい拠点の海水温、積算温度を表示します。このほかに、時系列での水温推移表示、ICTブイの場所が分かる地図表示、過去のデータと比較できる折れ線 グラフの画面など、4種類のメニューから選択して表示できます。 - アラート機能
あらかじめ設定した水温を超えると検知して、登録されたメールに通知をします。
- 画面表示
- クラウドサーバー
ICTブイから収集されたデータをクラウド上に蓄積します。
実証実験イメージ
全体


アプリ画面


ICTブイ

