地域からのお知らせ(関西)

奈良市観光協会とドコモが旅前マーケティングリサーチの実証実験を実施
~訪日客の潜在ニーズと新たな観光コンテンツを発見~

2019年11月7日

公益社団法人 奈良市観光協会
株式会社NTTドコモ関西支社

公益社団法人奈良市観光協会(以下、奈良市観光協会)と株式会社NTTドコモ 関西支社(以下、ドコモ)は、新たなインバウンド誘客手法の確立をテーマに、海外におけるスマートフォンを用いたマーケティングと情報発信を組み合せた実証実験を、2019年6月1日(土曜)~10月31日(木曜)に実施し、訪日客の潜在ニーズの発見に成功しました。

昨今、2030年までの訪日外国人の6,000万人到達を目標に、政府、各自治体、企業が様々な取り組みを加速させています。しかしながら、最も重要な海外現地(以下、発地)におけるマーケティングと観光情報の発信に関しては、訪日を考える旅行者のニーズに合致しているのかが不明であるという課題がありました。

奈良市観光協会とドコモは、このような課題解決をめざし、現地での十分な対面インタビューと、スマートフォンを通じた市場調査及び情報発信を組み合わせることで、旅行者のニーズを訪日前に調査し、その調査に基づく観光情報を発地において発信しました。これは効率的かつ効果的な新しいインバウンド誘致方法であると考えます。

<イメージ>

実証実験概要

①定性調査 - 対面インタビュー

奈良市観光協会の考える観光キーワードに基づき、発地(香港)において日本に渡航経験のある6名への対面インタビューを実施しました。

②定量調査 – スマートフォン向けのアンケート

定性調査の回答を基に、訪日旅行および奈良市をテーマにしたアンケート内容を設計し、香港の携帯キャリアユーザーにスマートフォンを通じ送付。約1,100件の潜在ニーズ・傾向を把握することができました。

③プロモーション・調査の分析

奈良市観光協会は、香港において、かつてない大規模な情報発信の機会を得ると同時に、奈良公園の鹿や東大寺の大仏への認知度・食事の嗜好等、訪日客の潜在ニーズを統計的に確認することができました。

例)
- 予想以上に奈良公園の鹿に対する認知度が非常に高い
- 自然・リラクゼーションに対する興味が高い

アンケート結果(一部抜粋)

今後の展望

この取り組みにより、香港のターゲット層が持つリアルな感覚の把握が可能となりました。さらに、従来の発地における情報発信手法と比較して、より潜在的なニーズに合致した情報を発信することが可能となります。
観光地では、発地のより高度な興味やニーズを踏まえた観光事業の展開が可能となり、訪日客の宿泊やリピート需要の掘り起こしにつながると想定しています。

奈良市観光協会は、今回の取り組みを多角的に利用し、香港のみならず、東アジア・豪州・欧州からのインバウンド誘致に努め、訪日客の潜在ニーズ及び新たな観光コンテンツの可能性の発見をめざし、奈良の魅力発信とプロモーションをさらに効率的・効果的に進めてまいります。
ドコモは、今回の実証実験に基づき、本手法を自治体・企業を対象に商用展開することを検討すると同時に、香港以外での携帯電話キャリアとの連携強化による更なるインバウンド誘客など、地方創生への貢献と、社会的課題の解決をめざしてまいります。

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