地域からのお知らせ(中国)

「5Gモバイルおよび次世代MR(複合現実)技術を用いたオンラインHands-On大動物臨床実習」の実証実験を実施
~ウィズコロナ時代に適合したオンライン(双方向)でのHands-on実習システムを新たに開発~

2022年2月22日

国立大学法人山口大学
株式会社NTTドコモ 中国支社

 国立大学法人山口大学(以下 山口大学)と株式会社NTTドコモ中国支社(以下 ドコモ)は、2月22日(火曜)に山口大学吉田キャンパスで新たに開発した遠隔オンラインHands-on実習システムを使った大動物臨床実習の実証実験を行いました。

 COVID-19の影響により、オンライン型の授業が普及してきました。しかし、オンラインでの実習型授業では、受講者はPCの2次元の画面を見ながら実習を行うため、対面と同様の実習を行うことが難しいという課題がありました。この課題に対し、最近開発された透過型レンズと5Gモバイル技術を用いて、講師側の状況をリアルタイムに3D映像として描出できる、「5Gモバイルおよび次世代MR(Mixed Reality、複合現実)融合技術」の開発を山口大学とドコモが協創しました。
 本システムは、山口大学が文部科学省のデジタル活用教育高度化事業「デジタルを活用した大学・高専教育高度化プラン」に採択された事業の中の取り組みのひとつとして開発したものです。

実証イメージ

 実証では、産業動物診療棟において、講師の手元を4K撮影可能な小型カメラ※12台で撮影・同期処理を行い、Side-By-Side方式にした映像情報は、5Gモバイル網や学内クラウドサーバーを介して、獣医学研究棟4F大講義室にいる受講者にリアルタイムで送信されます。受講者は学内ネットワークを介して透過型レンズ「HoloLens(ホロレンズ)」※2上に投影された3D映像を見ながら、手元の模型で手技を行いました。講師が実践している3D映像を透過型レンズで確認しながら作業を進められました。これにより、2Dでは認識できなかった立体視が可能となり、より精度の高い情報を得ながら実習に取り組むことが出来ました。

 今回開発した「次世代MR(複合現実)技術を用いたオンラインHands-On」は、大動物臨床実習のような獣医学実習のみならず、医学、工学、理学のような屋内で実験や実習を行う分野での応用が可能であるとともに、農学、水産学、地理学などのように野外での実習を行う分野でも5Gモバイルを利用することで応用が期待できます。
 今後も、山口大学とドコモは連携して大学等におけるデジタル・トランスフォーメーション(DX)を迅速かつ強力に推進していきます。

  1. 2眼カメラの間隔は人の眼の間隔に合わせて65mmに設定されており、人の立体視に近い3D像を構築できるように工夫されています。
  2. HoloLens (ホロレンズ)は、米国 Microsoft Corporation の、米国、日本およびその他の国における登録商標または商標です。

各者の役割

山口大学

  • 遠隔Hands-on実習実証主体
  • 実証フィールド提供
  • 遠隔Hands-on実習システム運用

株式会社NTTドコモ

  • 遠隔Hands-on実習システム構築
  • 5G無線通信環境の提供
  • 問い合わせ受付
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