報道発表資料
(お知らせ)主要国携帯電話の周波数帯に対応可能な「フィルム型広帯域マルチバンドアンテナ」を開発
<2016年11月14日>
株式会社NTTドコモ(以下、ドコモ)は、800〜900MHz、1700〜2600MHzの周波数帯のうち、お客さまのご要望に応じて特定の周波数帯に対応可能となる、M2M/IoT機器向けフィルム型マルチバンドアンテナに、さらなる改良を加え、それら全ての周波数帯に対応可能な「フィルム型広帯域マルチバンドアンテナ(以下、本アンテナ)」を開発いたしました。
本アンテナは、GSM、3G(WCDMA、CDMA2000など)、LTEの主要周波数帯と、Wi-Fiに対応しているため、従来、各国の周波数によって替える必要があったアンテナを本アンテナ一つに集約でき、M2M/IoTを使った海外展開を行う企業において、製造コストや調達品管理コスト等の削減が期待できます。
厚さ約0.1mmと薄型のフィルム形状で、透明色のため、M2M/IoT機器を搭載した自動車や建設機械のフロントガラス、自動販売機のアクリル板等に設置しても利用者の視認性を損ないません。工場、ボイラー、製造機器の管理など、お客さまの業務内容に合わせてご利用になれます。
アンテナの設置場所に応じて、周辺の金属等から受ける影響を考慮し、受信電力が最大化されるよう調整も可能です。これにより、通常では電波の届きにくい、建物内やルーラルエリアにおいても、安定した通信が可能となります。
ドコモは今後、法人のお客さま向けに本アンテナを活用したソリューションを提供してまいります。
なお、本アンテナを2016年11月17日(木曜)から2016年11月18日(金曜)までNTTドコモR&Dセンタ(YRP)にて開催するイベント「DOCOMO R&D Open House 2016」にて初公開いたします。
詳細は別紙のとおりです。
別紙 「フィルム型広帯域マルチバンドアンテナ」概要
1. 概要
「フィルム型広帯域マルチバンドアンテナ」は、周波数にかかわらず主要国で使えるアンテナです。
従来、各国の周波数によって替える必要があったアンテナを本アンテナに集約できるため、M2M/IoT機器を販売する企業が海外展開する際、製造及び在庫管理の効率が向上します。
2. 主な特長
- 1つのアンテナで各国のGSM、3G、LTE、Wi-Fiへの対応が可能
- 薄型・透明色のフィルム形状で、さまざまな機器に設置が可能
- 電波の届きにくいところ(建物内、ルーラルエリアなど)でも通信が可能
3. ご利用条件
- 本アンテナに対応した通信機器が必要です。
- 国内ではドコモの回線契約が、海外では、ドコモの国際ローミングサービスのご利用、または、ご利用になる国・地域の海外通信事業者の回線契約が必要です。
4. アンテナ例(取り付けイメージ)
フィルム(アンテナ本体※1※2)を、車両のガラス面などに貼りつけて、設置します。


5. 主なスペック
名称 | フィルム型広帯域マルチバンドアンテナ | ||
---|---|---|---|
カラー | 透明色 | ||
サイズ(高さ×幅) | 用途により異なります | ||
厚さ | 約0.1mm | ||
適用周波数 | GSM | アジア、アフリカ、オセアニア、欧州、中南米 | 900MHz/1800MHz帯 |
北米、中南米 | 1900MHz帯 | ||
3G・LTE | 日本、オーストラリア、ブラジル、北米 | 800MHz/850MHz帯 | |
アメリカ | 1700MHz帯 | ||
北米 | 1900MHz帯 | ||
中国 | 2000MHz帯 | ||
日本、中国、欧州、アメリカ | 2100MHz帯 | ||
中国 | 2300MHz帯 | ||
中国 | 2600MHz帯 | ||
Wi-Fi | 802.11b/11g/11n(2.4〜2.5GHz) | ||
指向性 | 無指向性 | ||
最大利得 | 約0dBi以上 | ||
VSWR | 約2.0以下 | ||
接続端子 | SMA、FAKRA型 |
6. お問い合わせ先
ドコモビジネスオンラインの「お問い合わせ」から、承ります。
- 写真では、説明のためアンテナ部分を黒く着色しています。
- 大きさ・形状は、用途や設置場所に応じて異なります。
- 「Wi-Fi」は、Wi-Fi Allianceの商標または登録商標です。
報道発表資料に記載された情報は、発表日現在のものです。仕様、サービス内容、お問い合わせ先などの内容は予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。