報道発表資料
国内初、Sub6帯対応レピータの開発により屋内5Gエリアを構築
<2025年11月7日>
株式会社NTTドコモ(以下、ドコモ)は、Sub6帯※1に対応したレピータ(以下、NR※2レピータ)を開発しました。また、2025年9月に商業施設内にNRレピータを設置し、国内で初めてNRレピータを用いたSub6帯の屋内5Gエリア構築を実施しました。
画像・動画の高画質化やキャッシュレス決済をはじめとするモバイルネットワークサービスの拡大等により、年々、移動通信のトラヒック量は増大し、屋内の高トラヒックエリアにおけるSub6帯による5Gエリア構築が必要とされています。しかし、Sub6帯はLTE周波数帯と比較して周波数が高いため、屋内侵入損失が大きく屋外基地局による屋内対策が難しい課題があります。更には、屋内基地局にて5Gエリア構築する場合、基地局の設置、光ファイバー回線の敷設が必要となり、投資、運用コストの増加及び構築期間の長期化が課題となります。
これらの課題に対応するため、屋外基地局からの電波を増幅し、屋内5Gエリア構築が可能なNRレピータを開発しました。屋外基地局からの電波を利用することで、レピータの施工のみでエリア構築が可能であり、新しく屋内基地局を施工する場合と比較して投資及びコストを抑え、また早期に屋内5G対策が可能である点が強みとなっています。
実際にNRレピータを設置した商業施設において、約250m2の屋内5Gエリアのスループットが10倍程度※3向上していることを確認しました。また、施工に要した期間は数日であり、通常の基地局建設に比べ短期間でエリア品質の向上を実現しました。
今後、ドコモは屋内5Gエリアの更なる品質向上に向けて、NRレピータの導入を進めてまいります。
- Sub6帯は6GHz以下の周波数帯のことで、3.7GHz帯及び4.5GHz帯をさします。
- 第5世代移動通信システム(5G)の無線通信方式をさします。
- 自社調べ
別紙 NRレピータの概要
1. NRレピータの特徴
- 屋外基地局からの電波を受信し、NRレピータ内で電波を増幅後、屋内に向けて電波を再放射します
- レピータの施工のみで屋内5Gエリア構築が可能
(左)NRレピータ設置前 (右)NRレピータ設置後
2. NRレピータの仕様
<基本仕様>
| 装置 | 3.7GHz帯対応レピータ | 4.5GHz帯対応レピータ |
|---|---|---|
| 周波数 | 3,600~3,700 MHz | 4,500~4,600 MHz |
| 方式 | TDD NR | |
| サイズ | 2.0 L以下 | |
| 重量 | 2.0 kg以下 | |
報道発表資料に記載された情報は、発表日現在のものです。仕様、サービス内容、お問い合わせ先などの内容は予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。