報道発表資料

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NTTdocomo NEC

ドコモとNEC、「OREX Packages」をグローバルに提供する合弁会社「OREX SAI」を設立
<2024年2月26日>

株式会社NTTドコモ
日本電気株式会社

株式会社NTTドコモ(以下、ドコモ)と日本電気株式会社(以下、NEC)は、オープンRANの海外展開の本格化に向け、「OREX Packages」1を提供する合弁会社「株式会社 OREX SAI」(以下、OREX SAI)を2024年4月1日(予定)に設立します。
OREX SAIは、OREX PARTNERS2のあらゆる製品やサービスなどを現地で調達、システムの動作検証をした上で、海外通信事業者の要望に応じたモバイルネットワークを提供します。また、NECがこれまで展開してきた50か国・地域以上での事業基盤やグローバルでのケイパビリティを活用し、より迅速なグローバルビジネスの展開が可能となります。
ドコモとNECは、OREX SAIを通じてOREX PARTNERSと更なる連携を図り、商用化を推進することで、あらゆるベンダーの機器やシステムと相互接続を可能とする“真のオープンRAN”の実現に貢献していきます。

1.合弁会社設立の経緯・狙い

ドコモは、2018年2月に世界の主要な通信事業者とO-RAN ALLIANCE3を設立し、2020年3月には世界ではじめて全国規模でオープンRANの5Gサービスを開始しました。また、2023年2月には「OREX®」ブランドを立ち上げ、海外通信事業者の実証を支援するなど、モバイルネットワークのオープン化に向けて取り組んでまいりました。
NECは、国内外の通信事業者向けにオープンRANの納入実績があり、最近ではドコモの5G無線アクセスネットワークの全国商用サービスの仮想化基地局(vRAN)ベンダーの一社に選定されています。また、世界の様々な国・地域で通信インフラ構築の豊富なフットプリントがあり、グローバルにおけるSIケイパビリティを保有しています。
両社はこれまで、OREX PARTNERSと共に、オープンRANの実現に向けて取り組んでまいりましたが、本格的な海外展開のフェーズを迎え、現地での製品やサービスの提供体制を整えることが課題でした。ドコモが培ってきたオープンRANのノウハウと、NECが保有する海外のフットプリントやグローバルにおけるSIケイパビリティを活用することで、迅速に海外の事業基盤を整備できるため、この度オープンRAN事業に特化した合弁会社の設立に至りました。

OREX SAIの設立目的OREX SAIの設立目的

2.事業内容

OREX SAIはOREX PARTNERSからオープンRANの構築に必要なあらゆるネットワーク機器やソフトウェアなどを調達、システムの動作検証をした上で、それぞれの通信事業者の要望に応じた、最適なモバイルネットワークを企画から構築、保守・運用までを含めたフルスタックでのサービスを「OREX Packages」として提供します。

新たな合弁会社OREX SAIの役割新たな合弁会社OREX SAIの役割

3.合弁会社概要

株式会社OREX SAI
会社名 株式会社OREX SAI
(英語表記:OREX SAI, INC.)
本社所在地 神奈川県川崎市川崎区日進町59-16
代表者 代表取締役CEO 小林 宏
事業内容
  • オープンRAN機器、サービスの販売
  • オープンRANの構築、保守、運用
  • SMO4、vRAN5などの企画
資本金など(資本準備金含む) 160億円
設立時期 2024年4月1日(予定)
株主構成 ドコモ 66%、NEC 34%

4.今後の展望

OREX SAIは、OREX PARTNERSと連携し、通信事業者の要望に合わせた最適な製品、サービスを提供します。本事業を通じて高品質、低コスト、低消費電力のオープンRANの早期普及を実現するとともに、世界中のパートナーとの連携を強化し、活発でオープンなエコシステムの創出に貢献していきます。加えて、NTTグループが推進するIOWN構想6におけるオールフォトニクス・ネットワーク7の伝送区間への適用、光電融合デバイスを搭載した低消費電力サーバのネットワーク機器への活用、およびコグニティブ・ファウンデーション8との連携などを進めていきます。

  1. 「OREX Packages」は「OREX」が提供するオープンRANサービス、「OREX RAN」「OREX SMO」「OREX Services」を各通信事業者の要望に応じて組み合わせたサービスの総称です。
  2. 2024年2月26日時点でOREX PARTNERS 16社、OREX RU PARTNERS 7社、OREX DELIVERY PARTNERS 7社です。詳しくはOREXサイトでご確認ください。
  3. O-RAN ALLIANCEは、ドコモが設立から主導してきた5Gをはじめとする次世代の無線アクセスネットワークをより拡張性が高く、よりオープンでインテリジェントにすることを目的に活動している通信事業者および通信機器ベンダーによる団体です。
  4. Service Management and Orchestrationの略で、基地局装置の無線リソース制御などを行うソフトウェアです。
  5. ハードウェアとソフトウェアの分離(仮想化/クラウド化)による仮想化されたRANです。
  6. IOWN構想とは、あらゆる情報を基に個と全体との最適化を図り、光を中心とした革新的技術を活用し、超低消費電力で高速大容量通信ならびに膨大な計算リソースなどを提供可能な、端末を含むネットワーク・情報処理基盤の構想です。
    別ウインドウが開きますhttps://www.rd.ntt/iown/
  7. オールフォトニクス・ネットワークは、ネットワークから端末まで、すべてにフォトニクス(光)ベースの技術を導入し、これにより現在のエレクトロニクス(電子)ベースの技術では困難な、圧倒的な低消費電力、高品質・大容量、低遅延の伝送を実現するものです。
  8. コグニティブ・ファウンデーションは、クラウドからエッジコンピュータ、ネットワークサービス、ユーザー設備などレイヤの異なるICTリソースの配備・設定・連携、そして管理・運用を一元的に実施する仕組みです。
  • 「OREX」は、株式会社 NTTドコモの登録商標です。

報道発表資料に記載された情報は、発表日現在のものです。仕様、サービス内容、お問い合わせ先などの内容は予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。

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