報道発表資料

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(お知らせ)ドコモと三菱総合研究所、自治体でのICT活用に向けた協業契約締結
-EBPMに基づいた健康寿命の延伸によるいきいき暮らせるまちづくりをめざす-
<2020年1月23日>

株式会社NTTドコモ
株式会社三菱総合研究所

株式会社NTTドコモ(代表取締役社長:吉澤 和弘、以下、ドコモ)と株式会社三菱総合研究所(代表取締役社長:森崎 孝、以下、MRI)は、自治体が保有するデータを活用し、健康寿命1を延伸させることで自治体における医療費・介護費を抑制するサービスの提供に向けた協業契約を本日締結しました。

近年、少子高齢化や人口減少に伴い、医療費・介護費が自治体の行財政を圧迫しています。また、健康寿命の延伸により医療費および介護費の抑制に抜本的に取り組むことは自治体の喫緊の課題であり、「証拠に基づく政策形成(EBPM:Evidence-Based Policy Making)」の推進が強く求められています。しかし、自治体に組織横断的に保有するデータを利活用する制度・技術両面のインフラが整備されていないのが現状です。

ドコモは、MRIの協力のもと、自治体の介護予防事業にデータ利活用の仕組みを組み込み、データに基づく合理的で効果的な施策立案を推進するサービスの2020年度中の提供により、住民の健康増進をめざします。協業に先立って実施した兵庫県淡路市の「いきいき100歳体操」2事業での実証実験では、体操への参加による医療費・介護費の抑制効果や、参加者のデータをクラウド上で管理することによる業務効率の向上を確認しました。さらに、蓄積したデータに基づく施策提言や、施策効果の可視化支援、予算化支援などを実施する予定です。

今後両社は、介護予防以外の事業分野についても、自治体が保有するデータを利活用して地域課題を解決し、いきいき暮らせるまちづくりに連携して取り組んでまいります。

  1. 健康寿命とは、健康上の問題で日常生活に制限のない期間の平均であり、健康という状態を表す指標です。
  2. 「いきいき100歳体操」とは、高齢者ができる限り要介護状態に陥ることなく、健康でいきいきとした生活を送れるように支援することをめざし、高知県高知市で開発され全国に展開されている体操です。

別紙 兵庫県淡路市で実施した実証実験の成果

1. 実験概要

健康増進の一環として実施する「いきいき100歳体操」事業において、参加者の医療費・介護費の抑制と職員の業務効率向上を目的に、体力測定と医療費・介護費の相関分析、ICTツールの導入による業務効率の検証を実施中

2. 期間

2018年11月1日から2020年3月末まで

3. 対象者

いきいき100歳体操参加者、地域コミュニティ参加者および特定保健指導受診者のうち、データ分析に同意いただいた市民

4. 検証項目

  • 体操に参加している人、していない人の医療費・介護費の差額
  • 参加者の体力測定として、高齢者の身体機能評価に用いられる指標であるTUG(Timed Up & Go)および開眼片脚立位の時間を計測し、参加者に対し健康レベルのフィードバックを実施することによる体操への参加、継続意識の調査
  • 体力測定方法を従来のストップウォッチでの計測からウェアラブルデバイスを利用した自動計測に変更すること、およびクラウドを用いたデータ集約による業務効率の向上効果

5. 結果

  • 体操に参加している人は、参加していない人に比べて、医療費・介護費が低く、体操に医療費・介護費の抑制効果があることが把握できた。
  • 体力測定結果をもとにした健康状態のフィードバックが、継続参加の要因となることが把握できた。
  • 自動計測により計測結果のデジタル化およびデータ集約によりデータ分析に要する時間が短縮され、業務が効率化されることが確認できた。

報道発表資料に記載された情報は、発表日現在のものです。仕様、サービス内容、お問い合わせ先などの内容は予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。

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