報道発表資料


(お知らせ)5Gのその先へ 世界初の超広帯域チャネルサウンダを開発し新たな周波数帯を開拓
-テラビット級の高速大容量化に向け150GHz帯までの電波伝搬実験を開始-
<2018年11月27日>
株式会社NTTドコモ
Rohde & Schwarz GmbH & Co. KG
株式会社NTTドコモ(以下、ドコモ)とRohde & Schwarz GmbH & Co. KG(以下、ローデ・シュワルツ)は、世界初の100GHz超の移動体通信向け超広帯域チャネルサウンダ※1(以下、本装置)を開発し、5Gの次の世代に向けて更なる高速大容量通信の実現が期待される150GHz帯までの周波数で電波伝搬実験を行い、電波伝搬特性※2や遮蔽物による影響の測定・解析ができることを確認しました。
これら実験を通じて新たな周波数帯の開拓を進め、テラビット級※3移動通信システムの実現などに貢献していきます。
100GHzから300GHz帯の周波数帯は5Gで用いる周波数帯域よりも広い帯域幅を確保できるため更なる高速大容量通信の実現が期待されますが、この周波数帯は人体や車両、樹木など構造物の影響によって電波伝搬に大きな影響があるため、電波伝搬特性を明らかにする必要があります。
しかし、これら周波数帯における簡易な測定手法や、小型で超広帯域の測定が可能な装置がありませんでした。
ドコモは、世界初開発となる本装置を用い、100GHz超のミリ波帯移動通信システムの評価に必要な電波伝搬特性を測定することができるようになりました。
これらの伝搬実験を通じて、移動通信システムにおける新たな周波数帯の開拓を進めることで、テラビット級移動通信システムの実現など、世界的な次世代の移動通信システムの構築に貢献してまいります。
- 電波伝搬特性を測定、評価できる装置
- 電波が伝わる際の、伝搬損失(電波の弱まり具合)、電力遅延プロファイル(電波の到達時間)、角度プロファイル(電波到来の広がりを表す指標)などをさします
- テラビット級とは、1T(テラ)bps(=1000Gbps)級の通信速度のことです
別紙 「超広帯域ミリ波帯チャネルサウンダ」を用いたミリ波帯伝搬実験の概要
1. 実験概要
30~300GHzのミリ波と呼ばれる周波数帯域は、これまで利用していた周波数帯よりも、携帯電話など移動端末周辺の人体や車両、樹木などの構造物の影響を大きく受けます。そのため、移動端末周辺の人体や車両などによる電波伝搬特性への影響を解明する必要があります。
本装置は、小型かつミリ波帯を最大2GHzの広い解析帯域幅で解析でき、また高解像度マルチタッチディスプレイによる利便性の高いユーザーインターフェースを備えており、移動通信システム評価のための電波伝搬特性を簡易に取得できます。
本実験では電波暗室において、本装置を用いて150GHz帯までの人体による遮蔽影響の測定・解析ができることを確認いたしました。
今後、解析帯域幅を更に拡張する予定であり、ミリ波帯伝搬特性の解明と次世代移動通信システムの通信性能評価を行ってまいります。





2. 実験期間
2018年9月3日(月曜)~2018年11月23日(金曜)
3. 使用周波数帯
0.8 GHz, 2.2 GHz, 3.4 GHz, 4.7 GHz, 8.5 GHz, 27.9 GHz, 37.1 GHz, 66.5 GHz, 97.5 GHz, 150 GHz
4. 各社の役割
企業名 | 役割 |
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ドコモ |
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ローデ・シュワルツ | 製造した測定器の提供 |
報道発表資料に記載された情報は、発表日現在のものです。仕様、サービス内容、お問い合わせ先などの内容は予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。