報道発表資料

NTTグループのAI技術「corevoTM」を実装した共通基盤にてデバイス連携サービスの合同実証実験を開始
<2016年7月25日>

日本電信電話株式会社
株式会社NTTデータ
東日本電信電話株式会社
西日本電信電話株式会社
NTTコミュニケーションズ株式会社
株式会社NTTドコモ

全体概要

日本電信電話株式会社(以下:NTT)、株式会社NTTデータ(以下:NTTデータ)、東日本電信電話株式会社(以下:NTT東日本)、西日本電信電話株式会社(以下:NTT西日本)、NTTコミュニケーションズ株式会社(以下:NTT Com)、株式会社NTTドコモ(以下:NTTドコモ)の6社は、NTTグループのAI関連技術「corevoTM(コレボ)」用いて、様々な分野・業界にて実証実験を開始致します。
今回の合同実証実験は、NTTが長きにわたり研究開発を行ってきた音声音響処理技術や機械学習技術、コミュニケーションロボット等各種デバイスとのインタラクション技術等1を中心とするNTTグループのAI関連技術「corevo」をクラウド上の共通基盤に実装・共用してNTTグループ各社が合同で実証実験を行うものです。
この実証実験により、コミュニケーションロボットを中心としたデバイス連携サービスを普及させ、「社会的課題の克服」や「産業競争力の強化」に取り組み、「安心・安全で豊かな社会の実現」を加速してまいります。

本取組の狙い

NTTは騒音下での音声認識・作業支援サービスやネット上での情報検索サービスに代表されるように、これまで音声・言語処理技術を中心に画像処理技術や、さらには人の状態や感情を理解する技術等、コミュニケーションに関わる各種メディア処理技術に関して世界をリードする研究開発を行ってきました。
昨年度はNTTグループ各社が「corevo」を用いてロボット関連の実証実験を行い、これらのメディア処理技術のうちFAQ検索や雑談対話、音声認識技術等を各社個別に用意してトライアルを実施してまいりました。
今回の取組みは、上記関連技術をクラウド上に共通基盤として構築し、NTTグループ各社がパートナー企業とともにコミュニケーションロボットを中心としたデバイス連携サービスとして利用する実証実験を行います。広範囲にわたる分野・業界において、各種受付・案内業務を中心にデバイス連携サービスを適用させ、その有効性・受容性の検証と課題抽出を合同で進めることで、「corevo」関連技術の改善効率化を図り、ロボット関連ビジネスをより一層加速していくことを狙います。

各社の取組内容

  • NTT:「corevo」関連技術の提供と技術課題の抽出
    40年以上前から研究開発を行ってきた「音声音響処理技術」や「日本語解析技術」、またコミュニケーションロボットやセンサーをはじめとする各種デバイスを連携制御するための技術「R-env:連舞®」等により構成される「corevo」関連技術を、クラウドを介してNTTグループ各社およびパートナー企業に向けて提供します。これらの技術を様々な分野・業界で利用しながら、要素技術ごとの課題抽出と改善に取り組んでまいります。
  • NTTデータ:NTTグループ各社の実証実験向け共通基盤の提供
    NTTデータでは、ロボットを活用する社会を見据えて、多種多様なロボットやセンサーの連携と収集したデータを統合的に処理する「クラウドロボティクス基盤」を開発し、高齢者支援、顧客対応支援等において実証実験を進めてきました。
    今回の取り組みでは、すでにNTT研究所の「corevo」関連技術を実装している「クラウドロボティクス基盤」をベースに、NTTグループ各社とパートナー企業がビジネストライアルを行いやすい実証実験向け共通基盤を提供します。今後も「クラウドロボティクス基盤」の研究開発および実証実験を推進し、多種多様なビジネスに活用できるプラットフォームの事業化を推進していきます。詳細は、下記サイトをご参照ください。
    別ウインドウが開きますhttp://www.nttdata.com/jp/ja/services/sp/digital-innovation/robotics/index.html
  • NTT東日本: 地域振興向けサービスの実証実験
    新宿区内の店舗や主要スポットに設置されたコミュニケーションロボットをデジタルサイネージ等と連携させ、イベントや地域の案内に用いることで、地域振興への寄与をめざすデバイス連携サービスの実証実験を行います。
    本取組は、8月に始まる新宿クリエイターズ・フェスタを皮切りに、新宿で開催される様々なイベントと連動して展開いたします。
    複数のロボットとその他のデバイスを連携させながら、買い物客・観光客向けにサービスを提供するほか、新宿区内で提供中の公衆無線LANサービス「Shinjuku Free Wi-Fi」も活用しながら、当該エリアにおける来客数・回遊率の向上効果を検証します。
  • NTT西日本:観光案内ソリューションの検討
    近年訪日外国人が増加する中、特に英語圏以外の言語にも対応可能な観光案内所の拡充が求められています。そこで、これまで公衆フリーWi-Fiの構築・運用のサポートを通じて培ってきた自治体等とのリレーションを活かし、多言語での対応が可能な観光案内用デバイス(ロボットやデジタルサイネージ等)と連携させた観光案内支援ソリューションの検証を実施してまいります。
  • NTT Com:介護施設および小売店向けサービスの実証実験
    介護施設において、機能訓練の一環として行われている音楽や体操などのレクリエーション活動を、スタッフと一緒にまたは代わってコミュニケーションロボットが進行するためのプログラムを開発および実証実験を行います。これにより多くの利用者の方に今まで以上に楽しさや、喜びを感じてもらえることをめざします。
    またコミュニケーションロボットによる、デパート内におけるフロア・イベント案内支援の実証実験を行うことで、その活用範囲の拡大に取り組みます。
  • NTTドコモ:高齢者健康管理支援サービスの実証実験
    自治体における高齢者福祉(健康増進)サービスの充実を目的として、「corevo」を活用した自然対話エンジンおよびロボット連携制御技術「R-env:連舞」で動作するコミュニケーションロボットを用いて、行政による健康指導をサポートするデバイス連携サービスの実証実験を実施します。高齢者は、地域拠点に設置された各種測定器やタブレット端末により、血圧等の健康データを登録します。その際に、高齢者の方がスムーズに利用できるようにコミュニケーションロボットが健康データの登録手順のガイドを行うほか、雑談対話によるコミュニケーションを通じて高齢者に継続的に活用される健康管理支援をめざします。

今後の展開

今回の合同実証実験を皮切りに、NTTグループ会社が一丸となってクラウド上の共通基盤に構築された「corevo」関連技術を活用し、コミュニケーションロボットを中心としたデバイス連携サービスの普及と改善に取り組むことで、2016年度下期以降、新たなロボット関連ビジネスの創出をめざします。

  1. インタラクション技術とは、センシング技術や音声認識・合成・対話技術等と連携して人の状態や表情を理解し、ロボット等のデバイスの発話や動き等を同調させて情報を人に伝える技術です。

  • 「corevo」は日本電信電話株式会社の商標です。
    corevoのロゴ
  • 「R-env:連舞」は日本電信電話株式会社の登録商標です。
    R-env:連舞のロゴ
  • その他、文中における商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。
  • 本ニュースリリースは、日本電信電話株式会社、株式会社NTTデータ、東日本電信電話株式会社、西日本電信電話株式会社、NTTコミュニケーションズ株式会社、株式会社NTTドコモが共同で配信しています。重複して配信されることがありますが、ご了承願います。

報道発表資料に記載された情報は、発表日現在のものです。仕様、サービス内容、お問い合わせ先などの内容は予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。

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