報道発表資料
東松島市の牡蠣・海苔養殖漁場でICTブイの実証実験を開始
-通信機能を搭載したブイにより漁場の水温管理が可能に-
<2016年3月10日>
株式会社NTTドコモ(以下ドコモ)は、セナーアンドバーンズ株式会社(以下セナーアンドバーンズ)およびアンデックス株式会社(以下アンデックス)と、東日本大震災で被害を受けた宮城県東松島市の牡蠣・海苔の養殖漁場において、漁業従事者の生産性向上および質の高い水産物の生産をめざした、ICTを活用した実証実験(以下本実験)を本日から開始いたします。
本実験は、国内でも有数の牡蠣・海苔の産地である宮城県東松島市において、宮城県漁業協同組合鳴瀬支所研究会、矢本浅海漁業研究会の協力のもと、漁場に通信機能やセンサーを搭載したICTブイを設置することで、漁業従事者がスマートフォンやタブレットから専用アプリを介して、水温管理を可能とするものです。
これにより、これまで水温が生産量に大きく影響をしていた牡蠣・海苔の養殖において、時期を適切に捉えた採苗、育成、収穫が可能となることで、質の向上と安定した生産が期待できます。
本実験では、収集したデータの有用性のほか、収穫した牡蠣・海苔の質と生産量がどれだけ向上できるか等の検証を行います。
ドコモは、ICTブイに搭載する通信モジュールと、センサーから取得するデータを蓄積するクラウドサーバーを提供し、セナーアンドバーンズは、ICTブイの開発・製造、アンデックスは、スマホ用アプリの開発を行います。将来的に三社は、このノウハウを日本全国の漁場へ展開することを視野に入れ、水温以外のセンサーを追加し、風向・風速データ等の取得や、天気予報などの気象情報と連携するなどして、スマートフォンのアプリ上で多角的に採苗、育成、収穫の時期がわかるなど、漁業のICT化による予測可能な養殖漁業の実現をサポートするサービスの提供を検討していきます。
ドコモは、パートナーとともに新たな価値を協創する「+d」の取り組みとして、社会価値の協創を推進することで、お客さまの生活をより豊かにするとともに、地域の活性化や様々な社会的課題の解決に貢献してまいります。
別紙1 実証実験概要
1. 実験内容
通信機能を搭載したICTブイから取得した漁場の水温情報を、漁業従事者が専用のアプリを介してスマートフォン、タブレットの画面上で管理できるサービスの提供に向け、有用性と事業性の検証を行います。
2. 実験期間
2016年3月10日から2017年3月31日
3. 実験場所
- 東名漁港(宮城県東松島市内) … 牡蠣養殖の漁場に、ICTブイを5基設置します。
- 大曲浜漁港(同上) … 海苔養殖の漁場に、ICTブイを3基設置します。
4. 各社の役割
- ドコモ
- ICTブイに搭載する通信モジュールの提供。
- 取得した水温データを蓄積するクラウドサーバー環境の提供。
- セナーアンドバーンズ
- ICTブイの開発と製造。
- アンデックス
- スマートフォン、タブレット用の水温管理アプリの開発。
5. 主な機能
- ICTブイ
搭載している水温センサーと通信モジュールにより、漁場の水温データを1時間単位で取得し、クラウドサーバーへデータを送信。 - アプリ
- 画面表示 … ホーム画面は、直感的に今の海の状態が分かるように、把握したい拠点の今の海水温、積算温度を表示します。このほかに、時系列で水温の推移表示、ICTブイの場所が分かる地図表示、過去のデータと比較する折れ線グラフの画面など、4種類のメニューから選択して表示できます。
- アラート機能 … 設定した水温を超えると検知して、あらかじめ登録されたメールに通知をします。
- クラウドサーバー
ICTブイから収集されたデータをクラウド上に蓄積します。
別紙2 実証実験イメージ
1. 全体


2. アプリ画面


3. ICTブイ


別紙3 各社の概要
セナーアンドバーンズ
会社名 | セナーアンドバーンズ株式会社 |
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代表者 | 代表取締役社長 山下 恭弘 |
所在地 | 東京都大田区羽田空港1丁目6番6号 |
資本金 | 9,800万円 |
営業開始 | 平成6年10月3日 創業 |
従業員数 | 50名 |
主な事業内容 |
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アンデックス
会社名 | アンデックス株式会社 |
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代表者 | 三嶋 順 |
所在地 | 仙台市青葉区大町1丁目3-2 仙台MDビル5階 |
資本金 | 600万円 |
営業開始 | 平成21年1月 設立 |
従業員数 | 32名 |
主な事業内容 |
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報道発表資料に記載された情報は、発表日現在のものです。仕様、サービス内容、お問い合わせ先などの内容は予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。