中国チャイナモバイル、韓国KTと5G技術開発協力推進に合意
<2015年3月2日>
株式会社NTTドコモ(以下ドコモ)は、中国の通信事業者China Mobile Communications Corporation(以下チャイナモバイル)、及び韓国の通信事業者KT Corporation(以下KT)と5G技術開発推進に向けた協力について、3月1日(現地時間)にスペイン・バルセロナにて合意いたしました。
今回の合意により、ドコモ・チャイナモバイル・KTの3社は、5Gの技術開発において協力し、具体的サービスを見据えた検討を進めるとともに、世界のさまざまな企業や研究機関との議論、標準化活動などを通じて、5Gの実現に向けた取り組みを推進してまいります。
これまで3社は、2011年1月に締結した事業協力契約(SCFA)を通して、日中韓3か国間における国際LTEローミングの早期実現やコンテンツ相互提供など、各種サービスの利便性向上に向けた緊密な連携を進めてまいりましたが、引き続き、幅広い分野でサービス開発や連携を推進し、日中韓におけるお客さまの利便性向上およびアジア通信市場の発展に努めてまいります。
なお、5Gに関してドコモは、2010年より研究を開始し、これまでに世界の研究団体や主要ベンダーと連携し、屋内外における各種実証実験をおこなってまいりました。今後、東京2020オリンピック・パラリンピックまでにサービス提供開始を目指してまいります。
別紙1 5G協力推進に関する3社共同声明(抄訳)
第4世代移動通信(4G)システムの急速な普及と通信量の爆発的増加、さらにモバイルインターネットの更なる発展等の要因が相まって、今後、モバイル網における通信量は現在の数千倍の規模に増大し、モバイル通信技術・エコシステムに新たな変革の波がもたらされると予測されている。一方で、「モノのインターネット(IoT)」の拡大に伴い、モバイル通信技術は業種の壁を越え、より広範な市場分野へ広がっていくと考えられる。
我々のビジョンでは、第5世代移動通信(5G)システムとは、時間と空間の制約を打破し、全身で感じることのできる双方向的なユーザ体験を可能にするものであり、日常生活のあらゆる場面に浸透し、ユーザ中心で多面的な情報社会を生み出すものと位置付けている。これを実現するため、5Gでは、非常に高速なデータ通信速度に加えて、超高密度のトラヒック集中や膨大な接続回線数、あるいは超高度の移動制御など、あらゆる局面で一貫したユーザ体験が提供されることと予測する。同時に、現在に比して飛躍的にエネルギー・コスト効率が高まるため、5Gは持続可能なエコシステムの形成にもつながると考えられる。
4Gから5Gへの円滑なネットワーク進化と持続可能な5Gエコシステムの構築に向けて、通信事業者の果たすべき役割は大きい。通信事業者は、要求条件を中心に据えた進め方で5Gの世界標準化と市場における産業化を推進する使命を担っている。チャイナモバイル、ドコモ、KTの3社は、これまで4Gにおいて実施してきた緊密な協力を、5Gに向けて拡大し、以下の取り組みを進める。
- 特にアジア市場を見据えた5G要求条件の策定と統合
- 5Gでの新たなサービス・垂直市場の模索
- 5Gの主要技術の特定、システム概念の実証に向けた協力
- 国際団体(ITU、3GPP、GSMA、NGMN、GTIなど)との協力による世界共通周波数計画と世界統一5G規格の策定
世界規模での協力が5G成功の基盤となるため、3社は、世界の他の業界団体、事業者、メーカー、大学、研究機関などとの協力を推進し、健全で持続可能な5Gエコシステムの形成を目指す。
別紙2 各社の概要
チャイナモバイル
社名 | China Mobile Communications Corporation (チャイナモバイルコミュニケーションズコーポレーション) |
所在地 | 中国 北京市 |
契約者数 | 8億856万人(2015年1月末時点) |
Chairman | 奚 国華(シ・グォフア) |
事業内容 | 中国における移動通信事業 中国市場内契約数シェア 第1位 |
KT
社名 | KT Corporation (ケーティーコーポレーション) |
所在地 | 韓国 ソウル特別市 |
契約者数 | 1,733万人(2014年12月末時点) |
Chairman & CEO | 黄 昌圭(ファン・チャンギュ) |
事業内容 | 韓国における通信事業 韓国市場内固定・ブロードバンド契約数シェア 第1位 韓国市場内移動通信契約数シェア 第2位 |
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