3.2 てがき翻訳開発の経緯

「2020年を見据えた翻訳アプリケーションの開発:てがき翻訳」目次

  1. はなして翻訳における課題

    すでに提供済みの「はなして翻訳」に対するお客様の声を分析したところ、以下2点が課題として明らかになった。

    1. 会話が困難な騒音環境では音声翻訳を利用できない。
    2. 翻訳サービスを利用した事がない外国人にスマートフォン・タブレットへ音声入力してもらうハードルが高い。
  2. 課題の解決方法

    これら課題の解決をめざしたものがてがき翻訳であり、課題の解決方法は以下の通りである。

    • 課題①に対して:入力方式を音声から手書きに変更することで、騒音環境の影響を排除した。
    • 課題②に対して:手書き文字で対話をするという自然な体験の延長で翻訳アプリケーションを利用可能とすることで、スマートフォンに話しかける仕草に抵抗があるユーザにも使いやすくした。

検討当初、「手書き」の自然な動作を損なわないためにはどうすべきか、ガイドブックや地図に文字を書き込んで道を尋ねるといったコミュニケーションをどうサポートするかといった点を強く意識しUIを設計した。また、トライアル時には、海外旅行に行く機会がないお客様にも「てがき翻訳」を体験してもらいたいと考え、方言への翻訳などを備えたもので試してもらい、好評価をいただいた(ただし商用版では方言機能は対応していない)。

3.3 翻訳範囲判定ロジック

本記事は、テクニカル・ジャーナルVol.24 No.3(Oct.2016)に掲載されています。

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