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FOMAコアネットワークパケット処理ノードxGSNの開発〜2.xGSN開発の背景

2.2 xGSN開発のメリット

新規ノードの導入を検討する上で、既存ノードと比較して処理能力を向上させること、設備コストの大幅な低減を目指した。そこで、PS呼の伝送コストの低減を実現するために新規構築したIPルータ網を利用し、PS呼をCS呼の中継階梯と分離して、別網でIPルーティングすることでWPCG(Wireless Protocol Conversion Gateway)などのSHELL注意1系に接続する方式を検討した。その結果、以下の理由から新規ノードxGSN(SGSN/GGSN機能併合サーバ)を開発することとした。

  • 汎用サーバ製品とオープンソフトを採用し、設備コストの低減および容易に処理能力の向上を実現できる構成とすること
  • 汎用ソフト製品の導入による開発コスト、開発期間の短縮化が可能であり、また、開発に必要なツールや環境を入手しやすいこと
  • サーバはIPベースであるため、IPルータ網と接続する際の親和性が高く、既存MMSのパケット専用化と比較して特別な開発が不要であること
  • IP系は市場で広く用いられているため、技術の取込み、技術者の調達を容易にすること

さらに、xGSN導入に伴う開発コスト・商用設備コスト・保守コストを総合して試算したところ、既存MMSと比較して約20%程度の設備コスト効率を上げることが可能であるという結果が得られた。

  • 注意1 SHELL:コアネットワークに対して、その外殻(=SHELL)にあるノードという意味。

本記事は、テクニカル・ジャーナルVol.12 No.3に、掲載されています。