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説明会資料

• 質問者1

  Q1　バリューコース選択率が高まっている直近の状況を踏まえると、手数料単金は2万円台の前半程度まで削減されているのではないかと思うが、この水準は今期末及び来期以降も維持できると考えているのか。

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  A1　手数料は今後も抑えていきたいと考えている。バリューコースにも拘らず必要以上の値下げ販売が見受けられるとの批判を受けることもあるが、こうした販売手法は在庫一掃セールのようなもので、機種も期間も限定されている。インセンティブモデル時代には、廉価販売のための商品を追加調達して販売していたが、新販売モデルにおいては店頭在庫が無くなった時点で廉価販売は終了。それ故に今後は如何に在庫をうまくコントロールするかが重要になってくる。

  Q2　第2四半期末の在庫は流通在庫も含めて約500万台だったと思うが、第3四半期末はどうか。また、その水準についてはどのように評価しているか。

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  A2　第3四半期末の棚卸資産の額は1,676億円。第2四半期末では1,855億円。第3四半期末の数値を在庫数で言うと510万台程度ということになる。水準としては若干高いと認識しているが、それでも第2四半期末との対比では在庫は減少している。第3四半期末在庫の水準が高い理由としては、この時期に発売した機種の違いがある。昨年7機種だったのが、今年は10数機種となっており、その分 在庫も積みあがっている。ただし、この程度の在庫であれば十分コントロール出来る範囲だと考えている。

  Q3　在庫数にはケータイ補償お届けサービス向けのものも含まれているのか。

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  A3　含んでいる。

• 質問者2

  Q1　第2四半期決算発表時点の見通しと比較し、通期の販売数が200万程度下回るとのことだが、手数料単金が1万5千円～2万円で計算すると300～400億円ほどの利益押上げ効果が出るはずである。それにも拘らず8,300億円の営業利益目標を修正しなかった理由は何か。

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  A1　ご指摘のとおり、200万の販売数減少による手数料削減額はおよそ300億円だろう。一方、昨年10月に修正した見通し以上にコストが増えるものとして、mova資産の繰上償却と、movaからFOMAへの移行促進施策がある。mova資産の繰上償却に関しては、中間見直し時点で450～500億円程度を計画に織り込んでいたが、その後精査をしたところ、除却債務見合いの償却費60億円も含めて600億円弱となることが判明した。ここで計画との差分が150億円程度出ている。次にFOMAへの移行促進施策だが、販売の冷え込みが影響しFOMAへの移行も思うように進んでいないことから、梃入れが必要と考え100億円レベルの販促費を追加投入することにした。残りの50億円については、誤差の範囲と考えてもらえればと思う。

  Q2　LTEの免許について、ドコモが既に1.7GHz帯で3Gサービスを展開していることを考えれば、1.7GHz帯の免許に手を挙げるのが経済的にも合理的だと思うが、そのような考えは無いのか。

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  A2　ドコモとしては基本的に2GHz帯からLTEを導入したいと考えており、その次に1.5GHz帯を考えている。2GHz帯であれば既存設備の多くを共用出来るため、効率的。

  Q3　フリーキャッシュフロー（以下、FCF）について伺いたい。設備投資は第3四半期累計で昨年度を上回る実績となっているが通年では減っていくのか。自己株式は年度では1,000億円取得しているが、第4四半期で更に取得する予定はあるのか。

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  A3　販売数が200万ほど今年度の計画を下回る見通しと申し上げたが、それに加えて直近のバリューコースでの一括払い選択率の上昇傾向を考慮すると、割賦債権が800億円ほど想定を下回りFCFを押上げる。その他、法人税の支払いの減少なども含めると1,000億円近い押上げになるが、一方で中間時点では織り込んでいなかったインドTTSLへの投資に伴うキャッシュアウトも出てくる。中間時点でFCFは1,300億円を見込んでいたが、今後こうしたキャッシュアウトが出てくると、年度末時点ではマイナスになる可能性もある。
  自己株式の取得については、実施していきたいと思うが、今後の株価の動向等にもよる。現時点で第4四半期に取得するかどうかについては申し上げられない。

  Q4　パケットARPUを向上させるために、今後どのように取り組んでいくのか。

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  A4　パケットARPU向上には動画が鍵になる。これまで動画というとエンターテインメント分野が多かったが、今後は観光案内など、これまでに無い分野にも拡げていきたい。動画の視聴には定額制への加入が前提となるため、動画コンテンツを充実させることによって、是非定額制加入者を増やしていきたいと考えている。

• 質問者3

  Q1　mova資産の繰上償却や端末開発費の負担など、新たに発生してきた要素も含めて、来期の営業利益の方向性について改めて説明してほしい。

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  A1　目標はこれまで同様「緩やかな増益基調」である。しかし景気動向の悪化やアクセスチャージの見直し議論、movaユーザーのFOMAへの移行促進など、利益に対しネガティブな影響を与える要素も新たに出てきている。こうした利益に対するネガティブな要因もあるが、効率化も含めて利益を上げる努力もしていかなればならないと考えている。

  Q2　他社はトラヒック制御を行っているが、ドコモは実施しないのか。実施しなくてもネットワークのキャパシティは十分あるということか。

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  A2　ドコモのネットワークは「厚い」ネットワークになっており、トラヒックは増加しているもののサクサク感は失われていない。但し、超ヘビーユーザーに関しては、通信速度を落とすなどの対策を考えている。
  従来のトラヒック制御方法は、基地局単位で定額制の全ユーザーを対象に制御をかけるような手法だったが、これを個々のユーザーの利用動向に合わせて柔軟に制御出来るやり方に変えていきたい。この新たな制御方法（動的制御：2009年4月1日より導入予定）の導入を契機に、定額制への加入を促進させていきたい。

  Q3　インドTTSLが現地の3Gオークションに参加するとなった場合、既に公表済みのTTSLへの出資額以上に金銭的な負担が求められる可能性はあるのか。

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  A3　TTSLとは最低入札価格の上昇の可能性等も踏まえ議論をしている。今後の状況次第だが、現時点ではこれ以上の出資が必要とは考えていない。

• 質問者4

  Q1　mova繰上償却、1社化・ブランド費用など、今期は発生するが来期は発生しない増益要因となり得るコスト項目と金額を教えて欲しい。

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  A1　今期前倒し償却を実施したmova資産の分として、毎年100億円程度が3年くらいに亘り費用軽減効果として効いてくる。
  また、mova設備の除却債務見合いの償却費も60億円程度を今期に計上しているので、除却するタイミングで計上しなくて済むという意味で後年の増益に寄与する。
  この他、今後CAPEXを低減していく方針は変更がなく、従って減価償却費は逓減傾向が続く。また一般経費の削減で200～400億円を考えている。

  Q2　LTEについてだが、1.5GHz帯の中でも最も広い帯域が割り当てられる免許枠については様々な制約が付いており、全国で利用可能となるのは2014年あたり。2GHz帯では当初は5MHz幅程度しか帯域が確保できないが、1.5GHz帯では10MHz幅が確保できるため効率的である。このような状況を踏まえ、認可される帯域幅により2010年目途と言っているLTEの展開方針が変更となる可能性はあるか。

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  A2　ドコモとしては2GHz帯で始めたい。現在は拡大する動画の利用をHSDPAでカバーできているが、キャパシティが厳しくなったエリアからLTEを順次展開していくことになるので、2014年まで待ち10MHz幅で一斉に始めることにはならないと考えている。

  Q3　movaの償却についてだが、今期通常ベースで300億程度の償却に対して、下期の償却費を含めた繰上分の600億円が加わり、来期が80億円程度の償却費というイメージで良いか。

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  A3　繰上償却がないとすれば、09年度のmova資産の償却は210億円程度の見込み。これに対して繰上償却の効果により100億円程度軽減されるというイメージ。

• 質問者5

  Q1　“来期増益を目指すが、逆風もある”との発言があったが、世の中の企業が軒並み減益となる中で、自社だけが突出した利益水準となることに何か心理的な抵抗でもあるのか。
  投資家としては、8,000億円という利益水準はグローバルレベルで考えれば決して高過ぎる水準とは思えず、またドコモには継続して成長を実現して欲しいと期待しているところであるが、社長の考えを確認させて欲しい。

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  A1　私が第一に考えているのはお客様の満足度向上である。満足度向上を図りつつ、いかに利益を確保できるかを考えていく。
  世の中の企業が軒並み厳しい中、8,000億レベルの利益を確保出来ているのは、お客様一人ひとりに支えて頂いているため。そのお客様に対して今年は感謝をする年にしたい。最優先はお客様満足度の向上であると考えている。

  Q2　成長投資についてだが、現在は進めやすいタイミングだと思う。来年度は一層積極的に推進するなどの方針があれば教えて欲しい。
  また韓国KTとKTFの合併にあたり、ドコモとしてどの様な交渉をしたか、可能な範囲で教えて欲しい。

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  A2　時期的にチャンスであることは事実であり、良い案件があれば進めていきたい。昨年10月に公表した「新たな成長を目指したドコモの変革とチャレンジ」で示したとおり、健康管理・環境等のソーシャルプラットフォームも協業によって実現していきたい。海外投資のみならず、案件次第ではあるが、新たな分野への投資も積極的に進めていきたい。
  KTとKTFの合併については想定より早かったが、KTFへの出資交渉段階で織り込んではいた。W-CDMA構築によるローミング収入への貢献や、端末共同調達・ファンドの共同設立など、当初期待していた効果が想定より早く実現できたこともあり、KTFへの出資自体は評価している。合併後も協業関係を維持することで双方が同意しているところでもあり、ネガティブには考えていない。

  Q3　LTEの導入について、あくまで先頭集団の一員であり、W-CDMAの時のように先行し過ぎることはないと考えていて良いか。
  また世界経済が厳しい中で海外キャリアのLTE導入スケジュールが遅れる場合、ドコモも同様に遅らせるのか。

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  A3　あくまで“先頭集団”が基本。現時点で想定はしていないが、もし海外キャリアが導入を遅らせた場合、我々も遅らせることはやぶさかではない。
  LTEについては動画等のキラーコンテンツを入れていきたいという目的と共に、キャパシティ向上という目的もあることはご理解頂きたい。なお、LTEを導入すると言われている各国のキャリアと情報交換をする限りでは、導入を遅らせるという情報はなく、現時点では我々の想定するスケジュールで問題ないと考えている。

• 質問者6

  Q1　100億円強のメーカー開発費についてだが、オペレーターパックとの関係性を教えて欲しい。

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  A1　開発費の負担についてだが、ドコモが要望している機能の開発費を一部負担するということであり、該当部分の知的財産をドコモが買う。従って、その分の端末調達コストの低減が期待できる。また買い取った知的財産をオペレーターパックに流用することも可能と見ている。

  Q2　オペレーターパックやメーカーへの開発費の投下により、端末価格低減が期待できると思うが、その価格低減も踏まえ来期の総販売数をどの程度の水準と考えているか。

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  A2　今期は中間期に発表した2,200万から2,000万へ修正したところ。来期については、魅力ある端末を適切な価格でタイムリーに市場へ提供し、内需拡大・景気回復に繋げていきたい。今期レベルを目標にしたいと考えているが、現在の景気動向が続くならば今期より減少するかもしれない。

• 質問者7

  Q1　5,400万のユーザーを維持するために必要なCAPEXはどの程度か。また、LTEやカバレッジの拡大でにどの程度の設備投資が必要になるのか。

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  A1　お客様の要求レベルが年々上がるため、エリア構築は終わりがないものと考えている。今後はフェムトセルによる屋内のエリア構築も行なっていくつもりだが、それにLTEを加えても7,000億円程度の水準で推移する見通し。