• 2019.1.31
  • DOCOMO HEADLINE

「西日本オペレーションセンター」に行ってみた①

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24時間365日 見えない絆を守る

高速化、大容量化が急速に進んでいるモバイルコミュニケーションネットワーク。スマホやタブレットを中心とするモバイル通信は、私たちにとって仕事でもプライベートでも欠かせない存在です。通信事業者であるドコモは、様々な場面で人と人をつないでいる通信=「見えない絆」を、一瞬たりとも途切れさせることがないように見守り続けています。そのミッションのもとに運営されているのが、ネットワークオペレーションセンター(NOC)です。
北海道から東海エリアまでを管轄する「ネットワークオペレーションセンター」(ドコモ品川ビル)、そして関西から沖縄エリアを管轄する「西日本オペレーションセンター」(ドコモ大阪南港ビル)。ドコモでは、この東西に位置する二つのNOCが連携して、日本全国のネットワークシステムが円滑に運用されるように、24時間365日休むことなく稼働しています。
2018年11月に行われた西日本オペレーションセンターでの株主さまイベントの取材をもとに、NOCの仕事について3回に渡ってレポートします。

日本の主要貿易港である大阪南港。サミットや万博など、大きなイベントが開催されるエリア

非常時でも通信サービスを提供できる万全の体制

西日本オペレーションセンターは、2004 年7月に業務を開始しました。日本の主要な貿易港のひとつである、大阪ベイエリアに立地。今年G20サミット首脳会議が開催される「インテックス大阪」、2025年大阪万博の開催地である「夢洲(ゆめしま)」も同エリアです。ビルの最大の特長は、通信用鉄塔。ビル屋上からの高さはおよそ150mで、1本の塔を8本のケーブルで支持する独自の構造をしています。
さらに、ビルは92基の免震装置で揺れを最小限に抑える構造。万が一外部からの電力供給が停止した場合も、ビル内の通信設備を長時間稼働できる自家発電システムを完備しています。また、太陽光発電や雨水の緑地利用など、環境にも配慮した設計となっています。
株主さまイベントでは、ビル屋上からも通信用鉄塔を見学。大阪湾を背景に通信用鉄塔をまじかに見ると、大迫力に思わず歓声が上がっていました。

西日本オペレーションセンターのあるドコモ大阪南港ビル。この通信用鉄塔が目印

ご存じですか?通信がつながるしくみ

私たちの日常になくてはならないモバイルコミュニケーションネットワーク。これはどのようにつながっているのでしょうか。スマホやタブレットなどの携帯端末からは、音声通信とパケット通信という2種類の通信情報が発信されています。
音声通信は、無線基地局→交換局→相手先の交換局→相手先の無線基地局→相手先。
パケット通信は無線基地局→交換局→iモードセンターまたはspモードセンター→相手先の交換局→相手先の無線基地局→相手先。
日本全国に張り巡らされたネットワークによって、これらの通信のやりとりが可能になります。
NOCでは、最新の設備とシステムによって、ドコモネットワーク全体が円滑に運営されるように、監視・措置・技術支援を行っています。

NOCの主な業務

NOCの主な業務は4つあります。

①監視・措置・技術支援

管轄するエリアのネットワーク設備を監視し、状況を常に把握します。万が一、トラブルが発生した場合は、的確な復旧作業を行います。

②ネットワークコントロール

ネットワーク全体を監視して、最適なネットワーク制御を行っています。たとえば輻輳(大規模イベントや自然災害などで、ネットワーク通信量が急激に増大し通信の流れが悪くなる)状態への対応。イベントなどで輻輳が想定される場合は、事前に検討したネットワークコントロール措置を実施。また、自然災害で安否確認などによる輻輳が発生した場合は、規制や迂回などで制御し、重要通信(110番、119番など)を確保することを最優先にネットワークコントロールを実施しています。

③国際サービスの監視

ドコモの「WORLD WING」は、200以上の国と地域でご利用できる国際ローミングサービス。NOCは海外の通信会社や国際中継事業者と協力して、ネットワークの監視やトラブル解決を行っています。

④サイバー攻撃から通信を守る

近年増加している国内外からのサイバー攻撃からドコモのネットワークを守ることも、NOCの重要な任務です。外部からの不正アクセスを常に監視。危険を検知すると、セキュリティ専門のスタッフが連携し、分析と解析を行い、対策を講じています。

オペレーションルームの様子。大画面には、パッとみて分かるように、ネットワーク設備の状況が色分けして表示されています

緊張感あふれるオペレーションルームを見学

株主さまイベントのNOC見学会では、オペレーションルームの様子も見ていただきました。
中央に見えるのが、60インチのモニターを縦4段、横13列の計52面で構成した大画面です。ニュースや気象状況の変化をすぐに察知でき、東日本エリアのネットワーク状況も随時確認できます。
大画面は、色によって警報の種類を区別し、瞬時にネットワーク設備の状況が判断できるしくみです。
オペレーションルーム内は、3つに色分けされたチームで構成されています。スタッフはそれぞれのチームカラーのジャンバーを着用しています。
青チームは、アクセス・リンクオペレーション担当。基地局と伝送路の監視が主な業務です。
ベージュチームは、ノードオペレーション担当。交換局の監視措置を行っています。
赤チームは、ネットワークコントロール担当。トラヒック環境など、ネットワーク全体を監視し、最適なネットワークの制御を行います。

トラブル発生!

大画面や各スタッフの端末に警報が表示されます。トラブルの原因を、青チームとベージュチームが協力・連携して究明。特定された原因に応じて復旧作業を行います。

復旧作業開始

端末による遠隔操作で、再起動や代替機への切り替えなど復旧作業を行います。ハードの故障や伝送路の破損の場合は、現地の保守部門と連携し復旧作業を行います。また、お客様電話受付センターにご申告いただいた事象でネットワークに原因がある場合、NOCで調査を実施し、迅速に措置・回答を行います。

青、ベージュ、赤。スタッフは、それぞれのチームカラーのジャンバーを着用

オペレーションルームで働くスタッフの姿には緊張感が漲り、ネットワークを見守り続ける任務の重みを感じることができました。24時間365日、見えない無数の絆が途切れないように見守り続ける。ドコモのNOCは、これからも皆さまのモバイルコミュニケーションを支え続けます。
次回は第二弾として、「ドコモの自然災害対策vol.1」というテーマでお送りします。

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