

#9
地域にやさしい
交通手段って?
いま地域では、移動にまつわる課題が
たくさんあるらしい。
それぞれの地域に適した解決方法ってないの?
そんな「地域交通」に関する問いに
向き合ってみました。
路線バスとタクシーのいいとこどり?
ドコモのAI運行バスで、地域に貢献!
いま地域では、利用者の減少やドライバー不足などの影響で、路線バスの減便や廃止が相次いでいます。高齢者をはじめ、自由に移動できない人が増えるなど、地域交通は深刻な課題に直面。そこでドコモは、解決策のひとつとして、AI運行バスを展開しています。
プロジェクトを進める井藤涼介さんに、さらなる問いを投げかけてみました!
AI運行バスって
どんなサービスですか?
ひと言でいうと、乗りたいときに予約して行きたい場所まで移動できるサービスです。時刻表やルートが決まっていないので利便性が高く、乗り合うことで車両を効率的に活用できます。まさに路線バスとタクシーのいいとこどりをしたようなサービスです。
とても便利ですね!
どうやって利用するのですか?

利用者は、Webと電話どちらでも予約できます。乗降場所や人数・乗車希望日時などの予約情報がシステムに送られ、AIが最適な配車結果を瞬時に判断します。その後、利用者に乗車予定時刻をお知らせし、同時にドライバーにも行先や乗客情報が送られます。あとは予定時刻に乗車場所に行くだけです。
誰でも簡単に使えそうですね。
サービス開発の経緯についてもう少し詳しくお聞かせください!
そもそも、どうしてドコモが交通サービスを提案しているのですか?
新しい交通サービスは、導入する地域の地形や特性、また既存の公共交通手段の影響を強く受けます。その点、ドコモは各都道府県に支社支店を持っているので、地域性を深く理解した上でお客さまに寄り添った提案ができるのです。
なるほど、
地域性が関係するんですね。
求められるニーズも地域ごとに違いがあったりしますか?
はい。たとえば、乗り合いを増やして効率性の高いサービスにしたい、利用者の利便性を優先するサービスにしたいなど、地域によってご希望もさまざまです。導入いただく地域の方の声に耳を傾けながら、柔軟に対応しています。
ドコモならではの取組みってありますか?

利用者の中には、スマートフォンの操作に慣れておらず、Webからの予約に不安を感じる方もいらっしゃいます。地域のドコモショップと連携して、使い方の説明会や利用促進イベントも行っており、こういった取組みはドコモらしいものだと思います。
実際にサービスを導入した地域からは、どんな反応がありましたか?
利用者からは「気軽に出かけられるようになった」や「乗り合いで一緒になったご近所の方と親しくなれた」といったお声をよくいただきます。ご高齢の方の外出や住民同士のつながりも増えたようです。
すてきです。他にも地域にとっていいことはありますか?

現在は、交通不便の解消を目的とした地域が大多数ですが、既存の公共交通手段との連携、外出促進や回遊性向上などにもつながっています。実際、まちを賑やかにしたいという目的での導入も増えてきています。おかげさまで、AI運行バスの導入は2023年7月末時点で全国28都道府県・66エリアとなり、全国に広がっています。
AI運行バスで地域の活性化も
できるんですか?
そうなんです。飲食店や観光施設を乗降場所として設定したり、イベント情報やおすすめスポットを紹介したりと、地域内の店舗や施設、周辺サービスと連携することで送客効果を高め、地域全体を盛り上げることができます。その仕組みづくりは、これからも尽力していきたいです。
想像以上の影響力です...!

それだけではないんです!AI運行バスを導入することで、CO2削減の効果も期待できます。路線バスのような大型バスではなく、ワゴン車にサイズダウンすることで燃費が向上し、予約があったときだけ運行することで走行距離も抑えられるので、環境への負荷を減らせるんです。ある導入事例の試算結果では、CO2を80%削減できました。
まさに、地域にも地球にもやさしい...!
AI運行バスは今後、どう進化していくんですか?
ゆくゆくは、AI運行バスと自動運転車両が連携することを見据えています。実際に、自動車会社と自動運転車両を用いた実証実験も行っています。こうした取組みを継続していきながら、機能の改善や開発を進めていく予定です。
そんな時代がやってくるなんて楽しみです。
最後に、井藤さんの取組みへの想いをお聞かせください。

そうですね。AI運行バスはさまざまな形で世の中に貢献できるサービスです。その中でも、私としては交通不便で困っている高齢者の方や住民の方々により充実した暮らしを届けたいという想いが強いです。
そういった方々を中心に利用者のことを第一に考えて、少しでも多く地域の交通課題を解決したいと意気込んでいます。ドコモのブランドステートメント「あなたと世界を変えていく。」はその過程で常に意識していきたいです。
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井藤涼介
NTTドコモ
ライフスタイルイノベーション部モビリティビジネス推進担当AI運行バスのサービス主管を担う。自治体をはじめ、AI運行バスを必要とされるお客さまに対し、サービスをわかりやすく提案するといった業務を担当。導入サポートやアフターフォローも行っている。