ミライQuestions

#8 便利と環境、
いいとこどりの発電って? 自家発電って、なんだか大変そう。
お手軽な上に、環境にもいい
発電ってないの?
そんな「身近な発電」について
考えてみました。

太陽光発電ならぬ、
室内光発電。
便利も、
環境配慮も叶える発電って?

世界的に深刻な課題となっているエネルギー問題。もし、身近なものから電気をつくることができたら?ドコモが注目したのは、室内の照明を活用した「室内光発電」。ローソンとタッグを組み、室内光発電パネルを使った実証実験をはじめています。

ひとにも地球にもやさしい電気の使い方について、プロジェクトを進める横山さんと古月さんに、さらなる問いを投げかけてみました!

太陽光発電パネルは知っていますが、室内光発電パネルは初めて聞きました。
本当に室内の照明で発電できるんですか?

横山さん
はい。発電の仕組みは一般的な太陽光発電パネルと同じなんです。この取組みでは、室内照明の光を効率的に電気エネルギーに変換するパネルを用いています。パネルを室内に設置することで、今まで照らすだけだった室内光が電力として使えるようになるんです。このように、身の回りのわずかなエネルギーも「収穫」して電力として活用する「エナジーハーベスト」に、ドコモは挑戦しています。

エネルギーの収穫、
おもしろい考え方ですね!
具体的に、どんな実験をしているんですか?

古月さん
今回の実験では、コンビニのローソンとタッグを組みました。環境配慮型店舗「グリーンローソン」内の壁面に、室内光発電パネルを設置して、収穫した電力で「MACHI café」メニューの電子ペーパーを表示しています。発電量が大きくないので、今はまだ使用範囲が限られていますが、低消費電力デバイスの開発が進めば、どんどん可能性は広がるはずです!

室内照明での発電が当たり前になったら、環境問題にも家計にも貢献できそうですね。もう少し詳しくお話を聞かせてください!
そもそもなぜローソンと一緒に取組むことになったんですか?

横山さん
きっかけは、「グリーンローソン」を担当するローソンの方がこの技術に興味を持ってくれたことです。普段、私たちはものづくりに注力しているのですが、せっかくのいい技術をお披露目する機会がないことに悩んでいたので、とてもありがたいお話でした。

古月さん
コンビニは、老若男女あらゆる人が訪れる場所なので、いろんなお客さまの反応を間近で見られるのは大きなやりがいにも繋がりました。

確かに!実際に実証実験をはじめてみて、何か発見はありましたか?

古月さん
もともと、室内光発電パネルはオフィスや一般家庭向けを想定して制作したのですが、ローソンとの協業を経て思わぬ発見がありました。
コンビニの照明は明るく、24時間稼働しています。本パネルは、基本的に時間と明るさに比例して発電量が大きくなります。天井近くに設置することで、発電量が想定の3~6倍になったんです。

コンビニは、室内光発電に
もってこいの場所だった
というわけですね!

古月さん
まさに。イノベーションは一社にしてならずということをつくづく実感しました。グリーンローソンだけでなく、もし全国に約1万5000店あるローソン全店舗に設置できれば、より地球にやさしい未来に近づけるのではないかと思います。導入店舗が増えるほど、パネル一台あたりの費用も下がり、より多くの人の手に届きやすくなるので、経済面でもいいこと尽くしです。

これから、室内光発電パネルはどう進化していくんでしょうか?

横山さん
室内光発電だけで動くデバイスを制作し普及させていくことを考えています。また将来的には、開発中の長距離ワイヤレス給電機能との連携も考えています。
「充電ストレスフリー・カーボンフリーデバイス」といって、ケーブルや場所の制約なしに電力が供給できるので、さらに用途が広がると思います。

たとえば、スーパーの棚の上にパネルを設置して発電し、そのエネルギーを使った電子値札やサイネージの設置が可能になるかもしれません。ペーパーレスが図れるだけでなく、ケーブルや電池交換が不要でカーボンフリーにもつながります。環境配慮と便利の追求。そのどちらも実現することにこだわっていきたいです。

室内光発電が日常になる毎日...
楽しみです!
最後にプロジェクトへの想いを
お聞かせください。

横山さん
美しい地球を未来の世代に引き継いでいきたい。心からそう願っています。
まだまだ発展の余地がある室内光発電の市場を牽引しながら、ドコモが掲げる「2030年カーボンニュートラル宣言」に貢献していけたらと思います。

古月さん
また、ローソンやメーカーなどドコモのブランドステートメント「あなたと世界を変えていく。」を一緒に実践できる仲間と協力しながら、お客さまのライフスタイル、社会、そして地球を良い方向に動かしていきたいです。

  • 横山光一

    NTTドコモ
    デバイステック開発部 IOWNデバイス推進担当

    研究・開発部門のデバイステック開発部に所属。新しいデバイス技術の研究から、その技術を搭載したデバイスや電池の開発、安全性確認まで、新たな技術をお客さまに届けるためのプロデュースを行う。
    自宅では、太陽光発電パネルを購入してバルコニー発電を実践中。

  • 古月有倫

    NTTドコモ
    デバイステック開発部IOWNデバイス推進担当

    デバイステック開発部に所属し、IOWN(アイオン/Innovative Optical and Wireless Network)対応デバイスの実現に必要な技術を活用した充電ストレスフリー・カーボンフリーデバイスの普及をめざしている。自宅では子どもたちと一緒にゴミの分別をしたり、子どもたちのマイエコバッグを用意したりと家族でエコに取組んでいます。

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