#3
海の豊かさを
残すには?
海の豊かさ。それは、私たちの暮らしの
豊かさと無関係じゃない。
広大な海を守るためには、どうすればいいの?
素朴な問いをきっかけに、
海の未来についてみんなで考えてみました。
ドコモが海の豊かさを残すって!?
秘密兵器はドクタードローン!
海水温の上昇や大量のプラスチックごみなどが、海の生物たちに大きな影響を与えている今、
沖縄の海でも、サンゴの白化現象が深刻化しているみたい…。
きれいな海を守るためにはどんな方法があるのか、ドコモが考える一つの答えとは?
沖縄を拠点にサンゴ保全活動に取組むドコモの永濱さんに、さらなる問いを投げかけてみました!
サンゴが海の生き物を守っているなんて、知りませんでした!
私も、サンゴは海の生物の居場所であること、さらにそのサンゴの白さはSOSのサインであるということも、沖縄に来るまであまり知りませんでした。
陸の状態は簡単に見ることができますが、人力だけでは深い海までなかなか見ることができないため、海中のことは気がつきにくいかもしれませんね。
最近では、海のプラスチックごみ問題などによりレジ袋が有料化されました。海中の環境はイメージしにくい上に、なかなか解明されていないことも多いようです。そのため、意識している人は残念ながら少ない気がしますが、どうしてドコモがサンゴを守る活動に協力することになったんですか?
ドコモは、2030年までに陸と海の30%以上を健全な生態系として保全することを目標とする「30by30アライアンス」に参加しています。
海を守るサンゴの保全は、そのチャレンジの一つです。沖縄県座間味村をはじめとした慶良間諸島のきれいな海と、サンゴやウミガメを後世まで残したいという思いも強くなりました。
海のなかにいるサンゴを、どうやって保全していくのか気になります。
もう少し詳しくお話を聞かせてください!サンゴ保全の取組みは、
実際にどう進めていったのですか?
まずは地域の方と連携しようとしましたが、苦心しました。なかなかうまく進まないなか、座間味村の村長や地元宿泊施設の社長との対話で、環境と観光の両立が必要なことに気がついたんです。
そこからは、地域にとってもドコモにとってもメリットがあることを見つけ出すため、一緒に考えてきました。
確かに、理想だけでは、本当の意味での持続は難しいですし、地域の方と一緒にすることが大切なのですね。
そうです。地域の方との活動を通して少しずつ話ができるようになり、サンゴ保全活動も一歩一歩ですが進めることができました。
私だけ、ドコモだけでできることは小さく、座間味村をはじめ、地元の宿泊施設オセアナ、沖縄科学技術大学院大学のマリンゲノミックスユニット 佐藤矩行教授など、多くの人々の協力あってこそ、まさに産官学連携プロジェクトです。
サンゴ保全活動では、具体的にどのようなことをされているんですか?
水中ドローンを使って海中の水のサンプルを採取しています。その水の環境DNAを沖縄科学技術大学院大学で分析し、サンゴの生態調査をしています。
人間の手で採取していたときは表面の水しか採取できませんでしたが、水中ドローンにより人が潜れる深さと時間の限界を突破することに成功しました。
それによって、何が変わったんですか?
潜れる深さは2倍以上に、潜水時間は10倍以上に伸びて、より広範囲のサンゴの健康状態がわかるようになりました。
異変があれば対策に活かすこともできます。未知のサンゴやオニヒトデの発見にも役立つかもしれません。まさに、ドクタードローンですね。
この先のドクタードローンの活躍が楽しみです!
いずれは高齢者や障がい者などダイビングが難しい方向けのツアーやサンゴ植えツアーなどエシカルを意識した観光に活用することも考えています。
そうすれば来訪者や応援する人たちが増え、地域にドコモが貢献できるかもしれない。地域が潤って、環境も守られてはじめて、持続的な活動になると思っています。
サンゴ植えツアー、楽しそう!参加してみたいです。
ぜひ!そんなふうに活動や海に興味を持ってもらえる人を増やせたらいいなと思っています。
そして、海を守るこの取組みが日本全国、さらに世界へと広がっていったら、日本のきれいな海を誇りに思ってくれる次世代につないでいくことができると信じています。
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永濱晋一郎
ドコモビジネスソリューションズ
九州支社 沖縄支店2沖縄地区の地域創生に向けた産官学の取組み・デジタル化などを推進している。
「サンゴ礁の保全活動」では、自治体と有識者、地元の人々と連携しながら、水中ドローンを活用した実証実験を成功に収め、その後の追加調査に沖縄科学技術大学院大学(OIST)とともに取組んでいる。