株式会社coordimate(コーディメイト)代表取締役CEO 飯野 健太郎さん

docomo EVERYDAY社員が語る、わたしの挑戦#04
既存の枠組にとらわれずチャレンジし、新たな事業を創り上げる

KENTARO IINO

飯野 健太郎

株式会社coordimate(コーディメイト)
代表取締役CEO

携帯だけではなく、さまざまな場面でみなさんとつながっているドコモの仕事。そんな知られざるドコモの仕事をドコモグループ社員が自分自身の言葉でご紹介します。
今回はdocomo STARTUPで、新規事業の立ち上げを実現させた社員が語ります。

docomo STARTUPで新規事業を立ち上げる

社内の新事業創出プログラム「docomo STARTUP」を活用し、ファッションの相談ができるサービス『coordimate(コーディメイト)』を立ち上げました。スピンオフを果たし、ドコモの社員でありながら、株式会社coordimateの社長という立場でもあります。『coordimate』は、自身のファッションを投稿すると、ファッション好きの一般男女「mate(メイト)」から「アリナシ」のリアクションやアドバイスといったフィードバックを最短で30秒でもらえるアプリです。さまざまな失敗=行動や挑戦を通じて、自信をもって決められるようになる、行動や挑戦をする方が楽しいと想える、そんな世の中をつくりたいという願いから、このサービスを立ち上げました。

何をやってもうまくいかない、入社当時の苦い経験

ドコモ社員の多くは「社会へ貢献したい」「大きな事業に携わりたい」「モバイル通信で新たなサービスを生み出したい」といった志望動機をもって入社されていますが、私は「都会のカッコいいビルで働きたい」という理由でドコモを選びました。入社後、姫路支店の法人営業部に配属されましたが、支給されたばかりの業務用の携帯電話を壊してしまったり、仕事で失敗したり……、入社当時は思うように仕事ができず、「自分って何をしてもダメなんだな」と思っていました。

課長の言葉に感銘を受け、一念発起

法人のお客さまにも損害を出してしまうような大きな失敗をしてしまい、毎日事後処理に追われていたある日の夜、当時の課長から休憩室に呼び出され、業務の話をしていると突然、「皿洗いのときに皿を割るやつは、どんなやつかわかるか?」と聞かれました。すでに何度か怒られていた私は、また怒られる!と思い、「集中力がないやつだと思います」とお答えしました。しかし、課長は「違う。一生懸命、皿を洗ってるやつが皿を割る。サボってるやつは皿なんか割らん。だから大丈夫。お前が一生懸命、皿を洗ってるのはみんな見ているから。そのまま頑張れ」と言ってくださったのです。その後に「ただ、割る枚数は減らしてくれ(笑)」と言われて、その言葉で「このままではダメだ!本当に変わらなければ!」と思ったことが、自分のなかで大きな転機となりました。社会人13年間を通して、仕事中に泣いたのは後にも先にもこのときだけです。

既存の枠組にとらわれないチャレンジ

少しでも「目の前の人」に喜んでもらうことを目標に、「目の前の仕事」に取り組むようになりました。「お客さまは、何のためにこのソリューションを使うのか?」「上司は、何のためにこの仕事を私に任せてくれたのか?」目の前の人に喜んでもらうために何をすればよいかを、とことん考えました。
自分が携わる業務の目的が不明確であれば、それを任せてくださったお客さまや上司に何度も確認する、その作業を愚直にやり続けました。その結果、私ははじめて仕事で「自由」という感覚を味わいました。目的さえ定まれば、それを達成するための手段や方法は「自由」だからです。
それ以来、法人のお客さまとともに既存の枠組にとらわれない選択肢にチャレンジし、新たな事業を創り上げる機会が多くなりました。そのうちに、会社ではなく個人でも事業を立ち上げたい気持ちがこみあげてきて、新規事業へ向けて動き出しました。

一筋縄ではいかなかった新規事業の立ち上げ

個人で事業を立ち上げたい気持ちから、さまざまな事業アイデアを検討することとなりました。ただ、現実は甘くなく、立ち上げまでには想像を絶する長い闘いが待っていました。アイデアを考える度、厳しいご指摘を受け、また別のアイデアを考え直して……。とにかく色々な試行錯誤を、めげずに繰り返しました。チャレンジし続けるうち、常務から「案自体は面白いから事業検証を続けてみたら?」と言っていただけるまでになり、はじめてサービスの商用化を実現することができました。事業案は6回もやり直しをしており、社内では経営陣へのプレゼンを含め、10回以上付議をし続け、粘りに粘っての商用化決定でした。私が今、社長を務める『coordimate』は、サービス提供を開始するまで約4年かかっています。サービス開始後も200名以上のユーザーへインタビューを行い、さらにブラッシュアップを続け、サービス開始後から約2年後にdocomo STARTUPから念願のスピンアウトを果たしました。『coordimate』アプリは累計2万ダウンロード以上を達成するまでに成長し、今も多くのユーザーに活用していただいています。

マイクを持ち話す飯野さん

この業務を「何のために」しているのかを考える

一歩踏み出して新規事業に挑戦することは非常につらく厳しい道のりでしたが、やってみてわかったこともあります。それは、「やりたいこと」や「なりたい姿」は最初からなくても大丈夫ということです。大事なのは、その業務で関係する一番近い人が、どうすれば少しでも楽になるのか、喜んでくれるのかを考えて、動いてみること。自分は今この業務を「何のために」しているのか。それを考え、目的達成のために自分で決めて、自由に動く。ドコモはそれができる環境だと感じています。

docomo STARTUPのロゴ
  • 「docomo STARTUP」は、ドコモグループ社員のアイデアを事業化するためのプログラムです。不確実性の高い領域に対し、スタートアップで用いられる「リーン・スタートアップ」の手法をベースに、アイデアの検証を行い、事業化を目指します。
    新規事業の成功確率は1000分の3(センミツ)と言われており、検証を進める中で事業化を断念・撤退することの方が多いですが、同時にチャレンジしなければ成功もあり得ません。
    「docomo STARTUP」では、事業化にこだわりながら、チャレンジする人を最大限応援します。

▶「docomo STARTUP」についてさらに知りたい方は、ぜひこちらもご覧ください!

会社概要

この服アリ?ナシ?リアルな声がサクッと聞ける、ファッション相談アプリ coordimate

「この服アリ?ナシ?」がサクッと聞ける、ファッション相談アプリ【coordimate】
https://lp.coordimate.me/

<Mission>
安心して失敗できることで、自信を持って決められる人が溢れる世界をつくる

<Vision>
世界で1番安心して失敗できる場所をつくる

インターネットやスマホの普及により「失敗しないようにする」ことが簡単になり、結果として、自分の判断軸は希薄になり「周りと違うことをすることが失敗」のような時代になっていると感じます。しかし、失敗コストゼロで挑戦できる時代が到来しており、これからさらに加速していきます。私たちは、こんな時代だからこそ、行動や失敗を通じて「何が楽しいのか」「何がしたいのか」などを、一人ひとりが自信を持って決められる世の中を本気で創りたいと思っています。
最近とある方に「エジソンが白熱電球を作るために1万回の仮説検証をしたことは本当にすごいが、実は1万回の仮説検証ができた環境がもっとすごいのでは」と話を聞きすごく納得しました。NTTドコモやdocomo STARTUPはまさしく「1万回仮説検証させてくれる場所」でした。そしてcoordimateは、私たちの「1万回の仮説検証」がギュッと詰まったサービスです。ぜひみなさまも、coordimateを通じて、まずはファッションでどんどん失敗してみてください。

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