
docomo EVERYDAY-つなごう。- 全国合同災害対策訓練レポート
ドコモは平時から災害時に被災した設備を迅速に復旧させるため、全国合同の設備復旧訓練を実施してます。今回の記事では、能登半島地震での対応を踏まえ2024年10月に実施した訓練についてご紹介いたします。
全国合同設備復旧訓練とは
地震や台風、大雨・・・日本には様々な自然災害が発生し倒木や土砂崩れなどにより携帯基地局向けの電力ケーブルや光ケーブルが損傷し、携帯電話サービスがご利用いただけない状況が起こる場合があります。
そのようなときに保守員が現場へ赴き、応急復旧機材を用いサービス復旧作業を行いますが、いつでも対応できるように平時から訓練を実施しています。
全国各地にいる保守員が、被災場所へ集まり復旧にあたるシーンを想定し訓練をする。それが全国合同設備復旧訓練です。


被災想定
令和6年8月8日に南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)が気象庁より発表されたことを受け、想定した被災は南海トラフ地震です。この地震が発生すると太平洋側の多くの地域で震度7となるほか、津波の襲来が想定されており、通信設備への影響も甚大となります。このような場合を想定し、災害時の相互協力連携協定を締結させていただいている徳島県板野町さまの施設である「道の駅いたの」で訓練を実施しました。


能登半島地震を受けた取組み
令和6年1月1日に発生した能登半島地震への対応を踏まえ、新たな訓練に取組みました。
全国の保守員が被災地へ能動的に集結する参集訓練や衛星機器Starlinkを活用した基地局の復旧です。
シナリオ訓練
大規模災害発生時に被災地域以外からヒトやモノの支援を速やかに集める広域支援自動参集を盛り込んだシナリオを検討し、コミュニケーションツールを活用し全国のリーダーが情報伝達や調整を行い、交通経路を確認しながら被災地支援に向けてスムーズに移動、復旧にあたる訓練内容としました。
設営訓練
通常時は各地域内で業務に従事している保守員を混合させて設営訓練を行い、基地局までの光ケーブルが切断された際の応急復旧としてStarlinkを用いた回線復旧訓練を行いました。停電救済に対しては長時間発電機のオイル交換訓練も行い発電機の安定運用が行えるように取組みました。
新たなツール
さらなる災害対応力強化に向けて悪路での機動力を向上させるバギー車による機材運搬手段や災害復旧対応にあたる保守員の宿確保を解決するキャンピングカーなども確認しました。


今後の災害対策強化
ドコモでは通信サービスのレジリエンス強化に向けて、設備の強化および新技術の活用両面でのアプローチを継続的に実施し、お客さまへの「つなぐ」価値を高めていきます。
設備の強化
- 災害リスクを考慮した伝送路のさらなる冗長化
- 復旧機材の更さらなる小型/軽量化と駆けつけ手段の多様化
新技術の活用
- 低軌道衛星を活用した設備復旧の高度化
- HAPSによる被災エリア救済の検討