
docomo EVERYDAYなぜドコモがエンタメに“本気”なのか?
「NTTドコモ・スタジオ&ライブ」の挑戦【前編】
ドコモは、通信の枠を超えた新たな顧客体験をめざし、エンターテインメント事業(以下、エンタメ)に力を入れています。その挑戦の重要な役割を担うのが、ドコモクループの企業「株式会社NTTドコモ・スタジオ&ライブ」(以下、NTTドコモ・スタジオ&ライブ)です。一見、通信とは異なる領域への挑戦に見えますが、その裏にはドコモの未来を形づくるための重要な戦略が隠されています。本記事では【前・後編】にわたり、NTTドコモ・スタジオ&ライブ小林智社長の声を交えながら、ドコモが見据える未来と、エンタメにかける“本気”の裏側を紐解いていきます。
「好き」でつながる、ドコモの挑戦
ドコモは今、お客さまとの新しい関係を築くための一手として、エンタメ事業に力を入れています。その挑戦を専門に手掛けるため、2023年に設立されたのが「NTTドコモ・スタジオ&ライブ」です。この挑戦にあたり、パートナーとして吉本興業ホールディングス株式会社と手を取り合いました。NTTドコモ・スタジオ&ライブの大きな狙いは、個人の「好き」を応援する体験を通じて、お客さまとの新しい関係を築き、ドコモ全体のファンを増やすことです。
近年、この「好き」を応援する文化「ファンダム」は、市場を牽引する重要なカルチャーとなっています。ファンダムとは、特定のアーティストや作品などを熱狂的に応援するファンたちや、その活動から生まれる文化のこと。いわゆる「推し活」に代表され、Z世代では約6割が推しを持っているといわれるほど日常的な行動となりつつあります。
NTTドコモ・スタジオ&ライブの社長を務める小林智さんは、このファンダムの力こそが、この企業の狙いを達成する鍵だと語ります。「通信サービスを長く使い、選び続けていただくには、お客さまに“ドコモだから好き”という愛着を持っていただくことが重要です。そのためにエンタメが作り出す熱狂的なファンダムの力を活用することで、お客さまと深いつながりを作ることができるのではと考えています」
IPを生み出すプロ集団「NTTドコモ・スタジオ&ライブ」
NTTドコモ・スタジオ&ライブの役割について、小林社長は「IPを生み出し、IPを開発する会社です」と表現します。IP(Intellectual Property)とは、アーティストやキャラクター、映像作品、音楽、イベントの企画など、人の知的活動によって生み出されたもののこと。NTTドコモ・スタジオ&ライブは、これらのIPを創り出し、育て、価値を高めていくことを目的に設立されました。
事業の主軸は大きく分けて2つあります。1つが「映像事業(Studio)」。ドラマやバラエティ、スマホで読む縦型マンガなどのオリジナル映像コンテンツの企画・プロデュース・制作を手掛けます。制作したコンテンツは、ドコモが運営する映像配信サービス「Lemino(レミノ)」などで展開。さらに国内外の配信プラットフォームへ販売も行っています。番組の企画構成そのものをIPとして海外に販売する「フォーマット販売」や二次利用も重要な業務です。2つめが、「音楽IP事業(Live)」。新しいアーティストの発掘・育成・マネジメント、音楽ソフトの企画・制作・宣伝に加えて、都市型音楽フェスの主催や共催などのライブ興行をプロデュースします。
「企画から制作、そして『Lemino』での配信や国内外への販売まで、IPの価値を多角的に360度展開できることがNTTドコモ・スタジオ&ライブの強みです。特に『Lemino』とは、サービス開始時から密に連携してきました。『Lemino』には他社にはないオリジナルIPで差別化したいという狙いがあり、一方NTTドコモ・スタジオ&ライブには作り出したIPをお客さまに浸透させたいという目的がありました。互いに目的を理解しているので、戦略をともにすることで相乗効果を生み出してきました。この両輪があることで、ドコモのエンタメ事業を推進することができています」
エンタメへの情熱、その源泉とは?
この事業を推進する原動力、それは小林社長自身が持つエンタメへの熱い情熱です。その源泉は、20年ほど前、業務として映像事業に携わった際にはじめた“地上波ドラマの視聴”にあるといいます。
「当時、放送されていたドラマをワンクール約3か月間、全部見ていました。正直、最初は仕事のために見ていたのですが、続けていくうちにドラマの世界に入り込んでいくような感覚を覚えたんです。それ以来、現在に至るまでドラマ鑑賞がライフワークになっています。」まるで、自分を別の次元に置くような体験だったと小林社長。サスペンスやコメディなど、それぞれのドラマの世界で経験した感情の起伏は、普段の生活に刺激を与えてくれる力があったといいます。「この経験は、自分の感情を豊かにしてくれました。これを身近な家族や友人を含めた、あらゆる人々に味わってもらいたい、という思いが現在の事業にかける強い想いにつながっています。私たちの提供するサービスやコンテンツを通じて心揺さぶる感動を与えたい、最終的にはNTTドコモ・スタジオ&ライブという会社のファンになっていただけるとうれしいですね」
戦略と情熱が引き起こす「面白いこと」
今回は、NTTドコモ・スタジオ&ライブの成り立ちと事業内容、そして小林社長のエンタメにかける思いについて紹介しました。
【後編】では、社会現象にもなった「PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS」の裏側や、小林社長が「“これもIPなんだ”というものを創り出したい」と語る、エンタメの枠を超える壮大な未来像に迫ります。
【後編】はこちら