私らしさ開花 女性管理職向けプログラム「RASIKU(ラシク)」

docomo EVERYDAY感性を磨き、自分“らしく”輝くための挑戦。ドコモの女性管理職向けプログラム「RASIKU」

女性管理職の不足は多くの会社で課題とされています。管理職にはなったものの漠然とした不安を感じている。感性を磨き、自分“らしく”輝くことをめざす女性管理職のために、ドコモ社内で展開されているプログラム『RASIKU(ラシク)』。その全貌に迫ります。

横山さま

関西支社
企画総務部 人事・採用育成 担当課長
横山 敦子

倉田さま

関西支社
企画総務部 人事・採用育成 主査
倉田 早紀

廣瀬さま

九州支社
企画総務部 総務人事・人事育成
廣瀬 伊織

  • 所属は取材時のものです。

ドコモの女性管理職向けプログラム「RASIKU」とは

──施策の内容をお聞かせください。

倉田:女性管理者向けプログラム「RASIKU(ラシク)」は、その名のとおり、女性が自分“らしく”働き、豊かに生きるための施策です。具体的には西日本の東海・北陸・関西・中国・四国・九州の6支社長が地域特性や自由な思考や生き方をするための、総合的人間力を養うリベラルアーツなどの趣向を凝らした独自プログラムを構築し、女性管理職が受講。上位職へのステップアップを支援していきます。

たとえば、北陸ブロックのプログラムでは福井県の永平寺に出向き、坐禅・法話などを通じて禅の心を学びます。ほかには美術館で多様な感性を磨く、社外の経営者の方々にお話を聞き、実際に経営層として必要な精神や知識を習得するなど。支社長の意向が思い思いに反映されるため、内容は各ブロックによってさまざまです。

座禅を通じて心を無に
香川の特別名勝「栗林公園」で和三盆作りを体験

「なってしまった」から「なりたい」へ

──なぜこの施策がはじまったのでしょうか。

横山:女性管理職の不足は社会全体の課題になっていますが、ドコモグループでもそれは同様です。ですが、ただ女性管理職の比率を改善できても、数字だけの話では仕方がありません。なぜ女性が管理職になりたがらないのかを探り、女性らしい管理者のあり方をそれぞれが見つけていく必要があるのではと。

ドコモでも全国規模による女性社員向けの施策はすでにあったものの、課長以上の役職に向けたサポートはなく「管理者になることがゴール」になっていました。しかしこれだけでは会社の目標達成のためだけであり、本来の女性活躍の趣旨である「多様な感性を会社の意思決定に活かす」ということが実現できていない恐れがあります。だからこそ、女性の管理者以降のキャリアを考える本施策が必要でした。

廣瀬:参加した女性管理職の方からは「職場の調和も含め、自分の判断と軸が正しいのかわからなかった」との声が実際にありました。他方では、一生懸命仕事に向き合っていたら女性活躍推進の潮流によって、いまの役職に「なってしまった」と感じていた方も。自分では実力不足ではないかと漠然とした不安を抱えていたそうです。

──感性を磨く点にスポットを当てているのがユニークです。

横山:リーダーシップ、マネジメントスキルなどの育成ももちろん大切ですが、大事なのは多様な感性を意思決定に活かすこと。“多様な感性”といっても、なかなか自分で機会をつくらないと磨くことはできません。だからこそあえて、高い視座・広い視野を意識した施策を考えました。

本施策は2023年度に立ち上げ、初年度は東海・北陸・関西の3ブロックで取組みましたが、支社長のみなさまはその辺の勘どころをよくご存知で、依頼後には具体的なプログラムの内容を次々に決めてくださいました。

他業種が集まり開催した女性管理職交流会

倉田:2024年度は9月末に始まり、約半年後の2025年2月17日(月曜)に最終報告会とともに閉幕。合間には中間プログラムがあり、外部講師として大阪市立大の永田潤子教授に講義をしていただきました。

廣瀬:永田さんは海上保安大学校に初の女学生として入学し、女性初最年少で巡視艇「まつなみ」の船長を務めた経歴をお持ちです。

ジェンダー格差を助長してきた長時間労働を美とせず、これまで男性がつくり上げてきたリーダー像をめざす必要もない。永田さんのメッセージは、参加した女性管理職のみなさんにとってとても印象深いものになったようです。「自身の課題が多くの女性に共通するものだと知り、勇気が出た」「なりたい管理職像が見えてきた」との前向きな感想をいただきました。

大阪市立大 永田潤子教授の中間プログラム
永田教授からのメッセージに感化される参加者

自分らしさを大切に、よりよい社会へ

──今後の展望についてお聞かせください。

横山:初年度は、30人以上の女性管理職の方々に参加いただきました。今年度も「RASIKU」を継続していきたいと思いますが、いまは男性も家事や育児を担うのが当然の時代です。そこで、女性に限らず若い世代の男性も参加できる仕組みに改良するなど、内容をどんどん進化させていきたいと考えています。

──この施策の延長にどんな社会が実現していくとよいと思いますか。

倉田:ホモソーシャルな日本の組織文化もそうですが、私たちはドコモのなかにいると、どうしても同じような価値観をもって、違和感を気づかずに過ごしてしまう場合も少なくありません。違う立場・価値観を知り、おかしな点があれば誰もが表明できる社会にシフトしていくための一助になりたい。結果、よりよい暮らしが実現するのではないでしょうか。

廣瀬:ジェンダーにとどまらず、障がいのある方々への配慮も大切です。相手の立場になって考えてみれば、いままで気づけなかった課題も見えてきます。一人ひとりが持つ違いを価値として見出す環境をつくり、少しずつみんなでいい方向に向かっていければと思います。

横山:ここ数年で、家族のあり方や、働き方の価値観・選択肢も多様化し、これまでのあたり前が変わりつつあると感じています。すべての人が“自分らしさ”を大切に、活躍できる公正な環境をつくっていきたい。ドコモを利用いただいているお客さまが多様であるとともに、私たち自身も多様な価値観が活かされる風土をこれからも作っていきたいと思います。

西日本の東海・北陸・関西・中国・四国・九州の6支社長と「RASIKU」への参加者
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