「アバター前田社長」と面談!?ドコモ社内で活用中のAI技術を大公開

docomo EVERYDAY「アバター前田社長」と面談!?
ドコモ社内で活用中のAI技術を大公開

近年、驚くような速さで進化を遂げ、ビジネスの現場から私たちのライフスタイルに至るまで大きな影響を与えつつあるAI技術。ドコモでも、さまざまな分野での活用について研究・開発を進めています。
今回は、そのなかでもちょっとユニークなドコモ社内での事例を紹介します。
実はドコモでは、社長のアバターが社員の相談相手になってくれるのです!

前田社長

社員のキャリア形成を支える新たな挑戦

いま、デジタル化/DXの進展やグローバルプレーヤーとの競争が激化するなかで、多くの企業で社員の意識改革を含めた新たな施策が模索されています。それはドコモも例外ではなく、社員一人ひとりがこれまで以上に高い専門性やスキルを獲得・発揮し、自律的にキャリアを描いてチャレンジすることを期待されています。

会社制度としては、社内公募制度やダブルワーク制度などを活用し、自らやりたい仕事を見つけて手を挙げられる機会が増えてきている一方で、2022年に実施した社内アンケートによると、キャリア自律の必要性は感じているものの、行動には移せていないと回答する社員が半数以上でした。

いきなり「キャリアを描いてください」と言われても、何からはじめればいいかわからない、上司に相談したくても、忙しそうで時間をとってもらうのは気が引ける…。人は、そんな思いにとらわれることもよくあります。それは、社内の意識改革をめざす多くの企業で共通の課題かもしれません。ドコモではそんな社員の思いに応えるため、自分のキャリアについて相談できる対話型AIの開発を行いました。

  • 他部署や他担当の業務に参画し、付加価値を“協創”する施策のこと。

「アバター前田社長」誕生!

アバター前田社長

開発に際して生まれたのが、「アバターをドコモ社長の前田義晃さんの姿にしよう」というアイデアでした。人間らしい応答を可能にする既存の対話生成技術の活用とともに、前田社長のリアルなアバターとNTT独自の「クロスリンガル音声合成技術」をかけ合わせ、まるで本人と直に話しているようなUIを実現しています。

ドコモ社員のキャリア相談の様子

事前準備は不要。「アバター前田社長」からの質問に回答していくうちに自然と自分の「強み」「求められていること」「やりたいこと」が見えてきます。回答が思い浮かばない場合は「思い浮かびません」と素直に答えたり、「何かアドバイスをいただけませんか?」といった逆質問をしても大丈夫。自分が思ったままの本音を語ることで、ぼんやりしていたキャリアの輪郭が見えてくるように設計されています。

現在本社だけではなく、各地域支社での活用も始まっており、今後はドコモグループへの拡大も予定されています。

AIの新たな可能性を追求する取組み

「アバター前田社長」を開発したのは、ドコモのカスタマーサクセス部システムソリューション企画担当です。実はカスタマーサクセス部は営業組織であり、当初は営業スタッフのために顧客を想定したロールプレイへの活用に向けたAIの開発をしていました。その分析を進めていくなかで「これは営業スタッフのみならず、社員のキャリア形成をサポートするツールになりうる」ということに気づき、人事部と連携。こうした経緯で、「アバター前田社長」が生まれたのです。

カスタマーサクセス部システムソリューション企画担当のみなさん

この「アバター前田社長」は、広い視野で組織の課題をとらえ、部署を越えて横断的に連携をすることで新たな価値を生み出すことができた事例でした。
ドコモはこれからもAI技術をはじめとするさまざまな先進技術の可能性を追求するために、組織の壁を越えたつながりを原動力として、新たな価値を創造していきます。

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