ばくモレ展 SNS PHOTOGRAPHY SHO

docomo EVERYDAYあなたの投稿は大丈夫?SNSの“盛れ”に潜む“漏れ”を暴く「ばくモレ展」

「ばくモレ展」は、ドコモが開催した一風変わった写真展。表向きは、誰もが憧れるような“盛れている”写真を集めた華やかなイベントに見えますが、その裏にはSNSに潜むあるリスクに警鐘を鳴らす意図が込められていました。
世間の注目を集め、広告賞も受賞したこの写真展の驚きの中身を、企画した2人の社員の声を交えながらご紹介します。

華やかな写真展の“裏の顔”とは?

「ばくモレ展」の会場の様子

「ばくモレ展」は、2025年2月22日(土曜)・23日(日曜)の2日間にわたって東京・南青山のライトボックススタジオ青山で開催されました。展示コンセプトは、“何気ない日常こそ、かけがえのない時間”。
会場の1階にはSNS総フォロワー数150万人超えの「かとゆり」さんをはじめ総勢10名の人気インフルエンサーがスマホカメラで撮影した70枚の“盛れている”写真が展示され、一人ひとりのありのままの日常を追体験できる空間になっていました。しかし、この写真展にはもう一つの顔があったのです。

会場2階の「シークレットゾーン」

実は、「ばくモレ展」という名前には“写真の盛れ”だけでなく“情報の漏れ”という意味が込められており、来場者は会場2階の「シークレットゾーン」に進むことでその事実を知ることになります。
瞳に映り込んだ景色や電柱の住所表示から撮影場所が特定されたり、写真に写った指から指紋が読み込まれたり、鍵が写真から複製されたり…。何気ない投稿が情報漏洩につながってしまうリスクを明らかにする展示が行われていました。

「シークレットゾーン」に展示されたパネルの一例

この“裏の顔”の存在は、イベント開催直前まで一切公表していなかったため、会場を訪れた人に大きな驚きを与え、さまざまなメディアでも報道され話題を呼びました。

若者世代に届けるための知恵と工夫

「ばくモレ展」を企画したのは、ドコモのブランドコミュニケーション部に所属する内野吾斗睦さんと岡田愛莉さん。アイデアをカタチにする上で特に重視したのは、若者世代にSNSの情報漏洩を“自分ゴト”として捉えてもらうことだと話します。

株式会社NTTドコモ
ブランドコミュニケーション部
メディアマーケティング
Web・SNS担当
内野吾斗睦

「ただ注意喚起のメッセージを発信しただけでは、当事者にはなかなか響きません。いかにして若者の共感を獲得し、自分に関係があると感じてもらうことを徹底的に追求しました。(内野さん)」
そのための工夫として、「企画に2面性を持たせること」と「企業色をできる限りなくすこと」に取組んだそうです。

株式会社NTTドコモ
ブランドコミュニケーション部
メディアマーケティング
メディア戦略担当
岡田愛莉

「インフルエンサーの“盛れている”写真のイベントと見せかけて、実は情報が“漏れている”写真の展示会だったという2面性によって、若者世代の関心を引き出そうと考えました(岡田さん)」
「企業色の強い情報発信は、特に若い世代には避けられる傾向にあります。そのため、SNSでの告知でも、イベントの企画でも、ドコモという存在はあまり表に出さず、まずは楽しんでもらうことや興味を持ってもらうことを最優先に考えました。TikTokでの事前プロモーションでは一般の高校生が楽しくSNS投稿しているように見せかけ、バズっている楽曲も積極的に活用しました。(内野さん)」

インタビュー風景①

限られた予算のなか、さまざまな知恵と工夫を盛り込むことで、「ばくモレ展」は多くの若者の共感を呼ぶイベントとなりました。

小さな写真展が得た、大きな成果

「ばくモレ展」はテレビ報道などをきっかけに大きな話題を呼び、来場者数は想定の倍にあたる約1,000人を記録。当初ターゲットとしていた10代・20代だけでなく、30代・40代まで幅広い世代の方にご来場いただきました。
展示をご覧になったお客さまからは、「情報漏洩が自分ゴトだと感じた」「自分の子どもにもこの事実を伝えたい」など、さまざまな声をお寄せいただきました。

「ばくモレ展」会場前の様子

「ばくモレ展」の快進撃は、開催が終了した後も続きます。2025年に実施された日本アドバタイザーズ協会主催の「第5回JAAチャレンジアワード」において、最高の栄誉である「金賞」を受賞。さらに、審査員ではなく一般来場者の投票によって選ばれる「オーディエンス賞」も同時に受賞する快挙を達成しました。
また、「第78回広告電通賞 ブランドクリエイティブ部門A(コーポレート・団体)」の銀賞も受賞。
これらの受賞に対し、企画者の2人は次のように喜びを語ってくれました。

「第5回JAAチャレンジアワード」
贈賞式の様子

「名だたる企業の作品がエントリーしているなか、私たちのチャレンジングな企画内容を評価していただき賞をいただけたことは、大変嬉しかったです。(岡田さん)」
「プロの視点を持つ審査員の方と、生活者の目線を持つ来場者の方、その両方からご支持をいただけたことは本当に光栄ですし、とても価値のある受賞だと思っています。(内野さん)」

つながる幸せのために、ドコモが果たす責任

ドコモは通信サービスを提供する企業のため、スマートフォンをお客さまに安全にご利用いただくことも私たちの社会的責任であると考えています。今回の「ばくモレ展」は、その責任を果たしていく上で重要な一歩となりました。加えて、若者に対するSNSを通じたコミュニケーションのあり方を模索する上でも大きな収穫になったと2人は語ります。
「今回は情報漏洩という少し硬めのテーマを扱ったのですが、伝え方次第で若者世代もちゃんと受け入れてくれるということを学べました。今後、企業としてSNSで情報発信を行っていく上で、この経験を最大限に活かしたいです。(内野さん)」

インタビュー風景②

また、「ばくモレ展」というコンテンツを活用した新たな取組みの準備も進めているそう。
「ドコモには、子どもたちへ未来につながる学びを提供する『サステナスクール』という教育プログラムがあるのですが、そこに『ばくモレ展』のコンテンツを組み込めないか社内で検討しています。SNSへのリアルタイム投稿には注意が必要なので、一人でも多くの若い世代にその気づきを提供したいと思っています。(岡田さん)」
すべてのお客さまに、つながる幸せを届けるために。私たちドコモは、安全にスマートフォンをご利用いただくための情報発信を、これからも継続的に行っていきます。

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