ドコモ杯女流棋聖戦

ドコモ杯女流棋聖戦 | 上野梨紗 初タイトル獲得 | 女流棋士
ドコモ杯女流棋聖戦 | 上野梨紗 初タイトル獲得 | 女流棋聖の3人と小学生インタビュアーの2人の集合写真

第27期「ドコモ杯女流棋聖戦」初タイトル獲得!上野梨紗新女流棋聖にインタビュー

文化支援活動の一環として、27年間ドコモが応援している「ドコモ杯女流棋聖戦」。
女流プロタイトルとして、歴史とともに権威ある大会となっており、今では囲碁ファンの誰もが知る棋戦になっています。
女流棋聖戦は、ほかの女流棋戦と比べてスピードのある試合を求めており、日頃の勉強がとても活きるドキドキする展開が特徴です。

※女流棋聖戦は1手30秒以内に打つことが求められる早碁棋戦

2024年3月12日(火)、日本棋院 幽玄の間にて、第27期女流棋聖に輝いた上野 梨沙(ウエノ リサ)さんと、過去に何度も女流棋聖を獲得している謝 依旻(シェイ イミン)さん、上野 愛咲美(ウエノ アサミ)さんへ、プロ棋士をめざす小学生がインタビューをしました!

目次

女流棋士にとっての「女流棋聖」とは

憧れの女流棋士を目の前に少し緊張気味の小学生インタビュアーが、最初に女流棋聖を獲得したお気持ちをお聞きしました。

――女流棋聖を獲得した時の気持ちを教えてください。

上野(梨) あの時は勝とうと思っていなくて、ずっとビックリしていてあんまり実感が湧いていない感じです。
上野(愛) 謝先生と対局しているだけでめっちゃうれしかったので、打てているだけですごい幸せで、(タイトルを) 取れた時はビックリしかなかったですね。
 私は、だいぶ前になるんですけど、当時は女流のタイトル戦は多分3つだったと思うんですけど、全部のタイトルが獲得できて、すごくうれしかった記憶と、多分私泣いていたと思います。
上野(愛) そんな気がします。
いろいろ質問されて、昔のこととか思い出しちゃって、そこで泣いたんですけど、でもすごくうれしかったのと、自分がやっとここまできたかって感じですかね。
上野(愛) 全部制覇ってことですもんね!
そうですね。

――女流棋聖のタイトルは、他の棋戦とどのような違いがありますか。

上野(梨) 唯一の早碁。女流棋戦の中で唯一の早碁で、毎年本戦には入れたけど一回戦で負けていて、今年は頑張るぞという勢いで初めてタイトル獲得できたので、自分にとっても特別な棋戦ですし、これからも頑張りたいと思います。
上野(愛) 私はずっと昔から女流棋聖戦をテレビで観ていたので、「〇〇先生と××先生だ」とか、テレビ越しに「次ここだよ」とか言いながら観ていました。ずっと憧れの棋戦でプロになってからすぐ、女流棋聖戦頑張りたいなって、ずっと思っていて。最初本戦に行ったときも、一回戦で負けちゃって、絶対来年頑張りたい、もうちょっと上まで進みたいと思って、それでなんとか次挑戦することもできたんですけど、早碁だし、勢いに乗れると結構実力がなくても上までいきやすい。
 (実力)ありますよ、あります、あります。
上野(愛) なんか他の棋戦とはちょっと違う感じがあります。すごい気合いを入れている方も多いし、(気合いを)入れた人が結構上までいくイメージがあります。
上野(梨) へーそうなんだ。
上野(愛) うん、ふふふ、違うかな?
 確かに最近気合いが足りていないかも。
上野(愛)、上野(梨) ふふふ
 私は女流棋聖を取ってやっと、当時のタイトル3つ、(すべて)獲得することができたので、取るまでが一番大変だったという思いがあるので、思い入れがたくさん詰まっているかなと。すごく自分にとっては特別な棋戦です。
上野(愛) 7期でしたっけ、通算?
 そうですね、いや本当に奇跡ですけど。
上野(梨) 連続5期以上ってこと?
 そうですね。
上野(愛) やばいじゃん!5年以上ずっと取ってたってことですよね?
 いや~、まさかね(笑)
上野(愛) 私、謝先生が(女流棋聖を)取っている時期見ていたので、「女流棋聖といえば謝先生」というイメージがある、あと(吉原)ゆかり先生と戦っているイメージ。
 確かに、ゆかり先生とは一番戦っていたような気がしますね、はい。
上野(愛) なんでそんなに取れたんですか?
 たまたまじゃない?
上野(愛)、上野(梨) えー!
上野(愛) 絶対違うと思う。
 でもやっぱりさっき言っていたように、気合いはすごく必要だと思う。
上野(愛)、上野(梨) うん
 やはり、早碁棋戦なので、まずそのトーナメントで最後までいくのがすごい大変ですし、緊張感とか集中力が切れちゃうとうまくいかないので。
上野(愛) 一瞬で終わりますよね。
 そういう意味では、なんだろう、気持ちを保つのが難しい。だからやはり、気合いはかなり大事かもしれない。

ドコモ杯女流棋聖戦 | 上野梨紗 初タイトル獲得 | インタビューに答える女流棋士の3人
ドコモ杯女流棋聖戦 | 上野梨紗 初タイトル獲得 | インタビューに答える女流棋士の3人
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――憧れの人は誰ですか。

上野(梨) 謝7段で!
 ありがとうございます。
上野(梨) 囲碁の実力は名誉女流棋聖なのでもちろんなんですけども、人柄も本当に優しくて、後輩に好かれていて。
 ありがとうございます。
上野(愛) 私も謝先生なんですけども、みんなに優しくしてくれるのと、あと頼りがいがある!頼もしい!安心感があります。
 ありがとうございます。私は好きな先生がたくさんいて、私の世代のときは、林海峯(リンカイホウ)先生が日本で活躍されていて、本当に人柄もすごく優しいですし、心も強くて優しくてみんなで一緒に勉強する時も、若い人達も意見出しやすい、そういう雰囲気を作ってくれているところが尊敬できるところだと思います。憧れの先生は林(リン)先生ですね。

――仲の良い棋士は誰ですか。

上野(梨) たくさんいるんですけど、すみれ(仲邑菫)ちゃんとあと徐文燕(ジョブンエン)ちゃんと三島響(ミシマヒビキ)ちゃん。
上野(愛) 私も女流棋士みんな仲良くて、素晴らしい環境というか。強いて言うなら茂呂有紗(モロアリサ)ちゃんと徐文燕(ジョブンエン)ちゃんと、あと、りな先生(藤沢里菜)とかです。
 そうですね、私は女流棋士みんな仲良くて、先輩達もすごく優しくしていただいていて、同期はやっぱり一緒に過ごす時間がすごく長いので、私の同期は奥田あや(オクダアヤ)さんと向井千瑛(ムカイチアキ)さんなんですけど、10代から一緒に過ごす時間が長いので仲いいです。あとは海外だと黒嘉嘉(こ かか、ヘイ・ジャアジャア)さんですかね。

ドコモ杯女流棋聖戦 | 上野梨紗 初タイトル獲得 | インタビューする小学生達
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小学生棋士がズバリ聞きたかったことは?

恥ずかしそうな小学生インタビュアーの2人でしたが、笑いも溢れる楽しい雰囲気で、場を和ませてくれた女流棋士のみなさんのおかげで、踏み込んだ質問もしてみました。

――触れちゃダメだったらごめんなさいなんですけど...

上野(愛) えー、何?

――愛咲美(上野 愛咲美)先生と梨紗(上野 梨沙)先生の姉妹対決は、気まずくならないんですか?

上野(愛) 気まずくならなかったよね?
上野(梨) 意外とみんなが思っているより大丈夫でした。

――打ったあともですか?

上野(愛) 今まで2回打って最初私が勝ったんですけど、その時、妹が家に普通にいて何か言ってもキレてくる、ちょいギレしてくるみたいなのはありました。
上野(梨) 覚えてないですねー。
上野(愛) 2局目打った後はどうだっただろう。
上野(梨) でもずっと、「なんで負けたのか分かんない」って言っていました。
上野(愛) そうなんだ、気まずくはならなかったね!

――プロになる前は、どういう勉強をしていましたか?

 プロになる前は、いっぱい対局していた気がします。
上野(愛) 一緒。
 当時は研究会もいっぱい参加させていただいたし、インターネット対局とかも、中国の棋士とかその知り合いにお願いしていっぱい打っていましたね。
上野(愛) インターネットでも打ってた?
 そうですね、今は一番、プロ棋士多いから、当時とは違うサイトですけど、毎日3~4局は打っていたと思う。
上野(愛)、上野(梨) すごいなー。
上野(愛) よく集中力持ちましたね。

――1局どのくらいの持ち時間ですか?

 長いときは30分以上のときもありますし、早碁もありましたね。プロになる前は、特に試験中は結構打ってた。囲碁やってない日は絶対ない。
上野(愛) えーすごいなー
 でもそうじゃないですか?
上野(愛) いや全然。大体、家帰ったら「愛咲美は囲碁やらないから」って師匠に言われてて、だから教室と道場に来させるしかないみたいな感じで。打たないと集中力持たないから、基本的に「対局だ」みたいな感じでした。
上野(梨) 私は院生時代あんまり勉強してなくて、詰碁もプロになってからやるようになったし、院生時代は今より、棋譜並べを多くしてたかな。
謝、上野(愛) そうなんだ!
上野(愛) (小学生インタビュアーに)何してる今?
小学生インタビュアーA 詰碁です。
上野(愛) 詰碁、えらいねー!
小学生インタビュアーB 私は対局と詰碁とAIと打ったり。
上野(愛) すばらしいねー!
 続けると良いことがあるよ!

ドコモ杯女流棋聖戦 | 上野梨紗 初タイトル獲得 | 5人の集合写真
ドコモ杯女流棋聖戦 | 上野梨紗 初タイトル獲得 | 5人の集合写真
ドコモ杯女流棋聖戦 | 上野梨紗 初タイトル獲得 | 5人の集合写真

小学生インタビュアーにも逆に質問をしていただき、アドバイスをいただき、対談のような楽しい雰囲気でインタビューにお答えいただきました。
偶然にも小学生インタビュアーは2人とも、上野 愛咲美さんの大ファンということで、お話しできたことをとても喜んでいました。
これからも3人のご活躍をますます期待しています!
みなさんも、ぜひ今後も「ドコモ杯女流棋聖戦」にご注目ください。

・謝 依旻(シェイ イミン)

生年月日:1989年11月16日生

出身:台湾

入段年:2004年

女流棋聖歴:第13期、14期、16期、17期、18期、19期、20期、女流棋聖位獲得。
5連覇達成により名誉女流棋聖の有資格者となる。

「最後までご覧いただきありがとうございます。今日の私たちの話とか少しでも囲碁に興味持っていただければなと思います。ぜひ一度囲碁をやっていただければと思います。」

・上野 愛咲美(ウエノ アサミ)

生年月日:2001年10月26日生

出身:東京都

入段年:2016年

女流棋聖歴:第21期、22期、24期、25期、女流棋聖位獲得

「見てくださってありがとうございます。囲碁に興味もってくれたか分からないですが、本当に素晴らしいゲームで奥深くて、やればやるほど面白くなるゲームなので、色んな方に広めていただきたいし、ぜひどっぷりハマっていただきたいと思います。ありがとうございます。」

・上野 梨沙(ウエノ リサ)

生年月日:2006年6月24日生

出身:東京都

入段年:2019年

女流棋聖歴:第27期女流棋聖位獲得

「こんなかわいいインタビュアが来ることはほとんどないので、楽しかったですし、興味を持ってくれたら嬉しいです。」

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