報道発表資料

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国内初、SON技術を活用し、混雑状況に応じた通信量の自動調整を実証
-合計280MHzの帯域幅を活用し、大規模イベントの混雑時間帯にも安定した通信を確認-
<2026年11月4日>

株式会社NTTドコモ

株式会社NTTドコモ(以下、ドコモ)は、2026年10月17日(土曜)に開催された「第38回なにわ淀川花火大会」で、ノキア製SON※1システム「MantaRay SON」に搭載されたMLB(Mobility Load Balancing:モビリティ負荷分散)機能※2を用いて、混雑状況に応じて複数の周波数帯間および基地局間の通信量を自動で調整する実証実験(以下、本実証)を国内で初めて※3実施しました。その結果、通信が集中する時間帯でも特定周波数帯への通信量の偏りを解消し、安定した通信速度を維持できることを確認しました。

花火大会などの大規模イベントでは、限られた時間・場所に多くのお客さまが集中し、スマートフォンによる動画の視聴やSNSの利用などにより、一時的に通信量が極めて多くなります。このような環境では、特定の周波数帯に通信が偏り通信速度が低下する一方、ほかの周波数帯には空きがあるなど、複数の周波数帯を最大限に活用できないという課題がありました。

MLB機能は、各基地局および周波数帯の通信量を継続的に把握し、混雑状況に応じてスマートフォンなどの通信機器が接続する基地局や周波数帯を自動で調整します。これにより、大規模イベントの会場や都市部など通信量が刻々と変化する場所でも、複数の周波数帯を効率的に利用できます。

本実証では、第38回なにわ淀川花火大会の会場に設置した3.5GHz帯、3.7GHz帯、4.5GHz帯の3つの周波数帯(合計280MHzの帯域幅)に対応する無線装置Massive MIMO(Tri-Band Massive MIMO)※4を対象にMLB機能を適用しました。その結果、各周波数帯の通信量を自動で最適化することで、特定の周波数帯に通信量が偏ることなく、エリア全体で安定して通信できることを確認しました。今後は、スタジアムなどの大規模施設への導入を進めるとともに、都市部への展開も検討する予定です。

ドコモは引き続き、SONをはじめとするネットワーク自動化技術と無線装置の高度化を組み合わせ、2027年中に通信事業者の国際的な業界団体であるTM Forum※5が定める「自律型ネットワーク レベル4※6」に対応するネットワークの実現をめざします。
これにより、お客さまのご利用状況の変化に柔軟かつ迅速に対応できるネットワークの構築を進め、より安定した通信サービスを提供してまいります。

  1. SONは、Self-Organizing Networkを指し、従来人手で行っていた作業をネットワークが自律的に行うためのシステムです。
  2. MLBは、SONの機能の一つで、通信が混雑している基地局から比較的余裕のある周辺基地局へ通信機器の接続先を適切に振り分けることで、通信の混雑を緩和し、ネットワークを効率的に利用する技術です。
  3. 2026年11月4日時点、株式会社NTTドコモ調べ。
  4. 多数のアンテナを活用し、お客さまのいる方向へ効率的に電波を届けることで、通信容量や通信品質を向上させる技術です。
  5. 通信業界やIT業界の主要企業が加盟する国際的な非営利業界団体。業界標準の策定やベストプラクティスの共有などを行っています。
  6. TM Forumが定めるネットワーク運用の自動化レベルの指標(レベル0~5)の1つ。「高度な自律性」と定義され、AIが状況を予測し、人間の指示なしに自律的にネットワークの制御や管理を行う段階をさします。

本実証の概要

  1. 実施目的

    大規模イベントの会場は通信量や混雑状況が急激に変化し、特定の周波数帯に通信量が偏ることで、複数の周波数帯を有効に活用できないという課題があります。そこで、SONのネットワーク自動最適化(MLB機能)により、複数の周波数帯間の通信量を自動で調整し、安定した通信を提供できるかを検証しました。

  2. MLB機能の仕組み

    MLB(Mobility Load Balancing)は、SONの機能の一つで、エリア内の各基地局および周波数帯の通信量を継続的に把握し、状況に応じて、混雑している周波数帯から空きのある周波数帯へ通信機器の接続先を自動で切り替える機能です。基地局間・周波数帯間の通信量の偏りを抑え、ネットワーク全体の通信効率の最適化を図ります。

    MLB機能の仕組みの図解
  3. 実証概要

    【実施日】
    2026年10月17日(土曜)

    【実施場所】
    第38回 なにわ淀川花火大会 会場周辺(大阪府)

    【検証内容】
    合計280MHzの帯域幅を持つTri-Band Massive MIMO(3.5GHz帯、3.7GHz帯、4.5GHz帯)にMLB機能を適用し、通信量を自動で調整しました。また、花火大会会場の通信量が最も多くなる時間帯に、通信速度を測定しました。

    【検証結果】
    Tri-Band Massive MIMOによる物理的な設備対策とMLB機能で特定の帯域への偏りを解消したことで、混雑時間帯でも下り約370Mbps、上り約31Mbpsの安定した通信速度を確認※し、大規模イベント会場での快適な通信環境を実現しました。

    • 花火大会の混雑時間帯に当該エリアで実施した実測値の中央値
    花火大会での無線リソース使用率の状況の図解

    [図:花火大会での無線リソース使用率の状況]

    1. 左グラフ:MLB機能なし(過去の花火大会の一例)
      1. 空いている周波数帯(上記例:3.5/3.7GHz)があるにも関わらず、特定の周波数帯(上記例:4.5GHz)に接続が偏り、通信しづらい状況が発生
    2. 右グラフ:MLB機能ありの例(第38回なにわ淀川花火)
      1. 周波数帯間の偏りが解消され、どの周波数帯でも安定した通信速度(下り約370Mbps/上り約31Mbps)を確認

報道発表資料に記載された情報は、発表日現在のものです。仕様、サービス内容、お問い合わせ先などの内容は予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。

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