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CTOメッセージ

あらゆる"つながり"を追求し
新たな未来を創り続ける

取締役常務執行役員(CTO)
R&Dイノベーション本部長
中村 寛

近年、ドコモがカバーするR&Dのテーマは、通信や端末から、モバイルを活用したサービス、さらには、AIやIoTへと急速に広がってきています。そうしたなかで、私たち研究開発部門は、自らが進むべき大きな方向性をしっかりと見据え、中期戦略2020「beyond宣言」における役割を確認するため、「あらゆる"つながり"を追求し、新たな未来を創り続ける」というR&Dビジョンを策定しました。

"つながり"という言葉は、企業理念の「新しいコミュニケーション文化の世界の創造」に起因しており、ドコモのビジネスにとって非常にファンダメンタルな部分を表しています。通信ネットワークを介して、あらゆる人やモノをあんしん、安全、快適につなぐ「コネクション」、AIやビッグデータによって、お客さま、パートナー企業のアセットを理解し関係性を深めていく「リレーション」、お客さまや企業のニーズや期待をつないで、1+1が10になり20になる新しい世界を創造する「マッチング」というように、私たちのビジネスにおいて、"つながり"は実に多様な意味を含んでいます。

ドコモは、その技術力によって、あらゆる"つながり"を追求し、お客さまの期待を超える未来を創り続けていきたいと考えています。

"つながり"という言葉には
ドコモの研究開発に込めた
「思い」が詰まっています。

オープンイノベーションとパートナーとの協創という
強みを活かして

あらゆる"つながり"を追求していく上で、ドコモが強みとするのは、オープンイノベーションという考え方です。さまざまな技術が複雑化するなか、すべてを考え、作り、使うといった自前主義では、スピーディーで効率的な研究はできなくなってきています。「beyond宣言」の軸となる5Gのインフラにおいては、早くから世界の主要ベンダー13社とディスカッションを重ねてきました。その結果、5Gの最初の世界標準規格を予定より6か月早く完成することができました。ドコモは、通信技術などの標準化に向けた提案文書を世界のオペレーターのなかで最も多く出しているのではないでしょうか。

また、建設機械メーカー、ドローンの会社といった幅広い業種のパートナーとの協創によって、ドコモが新たに取り組む分野に向けても積極的なアプローチを行っています。社外から競争力のある技術を集め、そのなかにドコモの特長ある技術を加え、さらに強くしていく。そうした展開が今は一番大事ではないかと考えています。

AIによる本格サービスや課題解決のスピードアップを担う
R&Dの新たな人材登用

ドコモは2007年頃からAIについての研究開発に取り組んできました。1960年代〜70年代の第1次ブーム、80年代の第2次ブームに続き、現在は第3次ブームと言われています。

過去2回のブームでは、AIは現実的なものとして利用されるには至りませんでした。その後、ドコモでは、コンピューティングパワーの進歩、顧客基盤を活用した質の高いビッグデータ、課題の発見からソリューションまで一貫して手掛けることのできる「データサイエンティスト」の育成によって、AIによる本格サービスの提供を現実のものとしてきました。

現在、ドコモの研究者は、YRP(横須賀リサーチパーク)に約900名、海外現地法人に約100名が在籍しています。研究開発活動で大事なのは、それぞれの研究者の「思い」をすくいあげ、我々の研究分野に取り込んでいくことです。「球体ドローンディスプレイ」など、研究者の思いが詰まったおもしろい成果も出はじめています。

さらに、研究者と法人営業部門がタッグを組んで訪問し、お客さまの課題解決を図る「トップガン」を展開しています。お客さま、研究者、営業担当者が三位一体となったチームで、課題の本質を特定し、ソリューションに導く「トップガン」は、これまでにない取組みとして注目されています。

こうしたR&Dにおける新たな人材登用によって、ドコモは、あらゆる"つながり"を追求し、お客さまの期待を超える未来を作り続けてまいります。

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